「おっぱい星人」な2歳息子と続く夜の授乳 山﨑夕貴アナが語る“焦らない卒乳”の子育て論
フジテレビアナウンサーの山﨑夕貴さんが、自身の連載「がんばりすぎない子育て」で、2歳になった長男との授乳が今も続いていることを明かし、大きな反響を呼んでいます。
記事の中で山﨑アナは、夜中に何度も授乳を求める“おっぱい星人”な息子との日々や、周囲の視線にとらわれず卒乳を焦らない理由を、率直な言葉で語りました。
2歳でも続く夜間授乳 “おっぱい星人”な長男の日常
山﨑アナの長男は現在2歳。夜間には、いまだに2時間おきに授乳を求めて起きることもあるといいます。
「添い乳」でそのまま寝かしつけるスタイルが続き、結果として夜中の授乳が長引いている状況です。
本人いわく、息子はとにかく甘えん坊で、家では“おっぱい星人”ぶりを存分に発揮しているとのこと。
寝ぼけながら少量だけ母乳を飲み、寝言で「アンパンマン! バイキンマン! おっぱい!」とつぶやくこともあると明かし、その愛らしいエピソードが多くの読者の心を和ませました。
一時期は夜中に2時間ほど覚醒して遊び始めてしまうこともあり、翌日の仕事や家事に支障が出るほどの睡眠不足に悩んだ日々もあったといいます。
しかし、保育園に通い始めて生活リズムが整ってきたことで、夜中に長時間起きて遊ぶことは減り、親としてもだいぶ楽になってきたと振り返っています。
母乳育児のスタートと夫のサポート
連載では、出産直後の母乳育児の始まりについても丁寧に語られています。
授乳は、最初から順調だったわけではなく、試行錯誤を繰り返しながら続けてきたものだといいます。
夜間については、夫でお笑い芸人の「おばたのお兄さん」がミルクをあげてサポートしてくれていた時期もあったそうです。
夫婦で役割を分担しながら、母乳とミルクを組み合わせて、お互いに無理のない形を模索してきたことがうかがえます。
こうした経験から山﨑アナは、「母親がひとりで完璧を目指さなくていい」という考えを、他のエピソードでも繰り返し発信してきました。
過去の連載では、「離乳食は全部市販でも大丈夫」という産後ドゥーラの言葉に救われたことや、「保育園行きたくない〜」と泣く息子に対しても、嘘をつかず丁寧に向き合う姿勢などを紹介しています。
「令和で2歳授乳は珍しい?」と感じながらも踏み切れない卒乳
山﨑アナは、2歳になっても授乳を続けていることについて、「令和で、子どもが2歳になっても授乳している人って珍しいのかもしれませんが…」と率直な気持ちを吐露しています。
一方で、卒乳に踏み切れない背景には、「卒乳が大変」という周囲の情報を多く耳にして、怖くなってしまったという本音も明かしています。
育児本やネット上では、「〇歳までに卒乳」「夜間断乳がラクになる」など、さまざまな情報があふれています。
山﨑アナ自身も「楽になるって聞いたからやってみたのに、その情報も先に知りたかった」と感じるような体験があり、情報との付き合い方の難しさをにじませました。
しかし、周囲のママたちからは「私の方が長くあげてたよ」という声も多く寄せられたといいます。
「そろそろやめたら?」というプレッシャーを感じる場面がほとんどなかったことも、「今すぐ卒乳しなきゃ」と追い詰められずに済んだ理由のひとつでした。
卒乳を焦らない理由 「息子にとってのおっぱいは“安定剤”」
現在も続く授乳について、山﨑アナは「おっぱいは、息子にとっては“安定剤”みたいなもの」と表現しています。
眠いときや不安なとき、ちょっと気持ちがざわつくときに、おっぱいを飲むことで安心して眠りにつける――そんな心の拠り所になっていると感じているのです。
そのため、無理にやめさせるよりも、息子の気持ちが自然と離れていくタイミングを待ちたいというのが、今の正直なスタンス。
周囲の「何歳まで?」という目安よりも、「親子がいちばん穏やかでいられる形」を優先したいという考え方が伝わってきます。
また、仕事との両立を考えたときにも、「母乳をやめなきゃ働けない」という発想ではなく、保育園や夫のサポートを得ながら、“続けたいなら続けてもいい”という柔らかい選択をしていることが印象的です。
保育園生活と復職で変わった“夜”のかたち
2025年3月、1年6カ月の育休を経て復職した山﨑アナ。
仕事復帰にあたっては、「仕事も育児も、どちらも大切にしたい」という思いのもと、ロンドン生活で変化した価値観や、夫の支えについても語ってきました。
復職前は、「こんなに夜中に起きていて、仕事が始まったらどうなってしまうのか」という不安もあったといいます。
しかし、保育園に通い始めたことで、昼間にしっかり遊んで眠るリズムが整い、夜中に長時間起きることがほとんどなくなったといいます。
それでも2時間おきの授乳自体は続いていますが、量は減り、あくまで「口寂しさから少し飲む程度」に変化してきたとのこと。
夜中に完全に覚醒してしまうことが減ったことで、親としての負担感は以前よりも軽くなり、「なんとかやっていける」と感じられるようになったといいます。
「がんばりすぎない子育て」が共感を集める理由
山﨑アナの連載「がんばりすぎない子育て」が、多くの保護者から支持を集めている背景には、等身大の悩みや迷いをありのままに伝えていることがあります。
- 「授乳は〇歳まで」「離乳食は手作りが理想」などの“べき論”にとらわれすぎない
- 夫や保育園、専門家などに頼りながら「母親ひとりで抱え込まない」姿勢を見せている
- 子どもの気持ちを尊重しつつ、親自身の心と体の余裕も大切にしている
連載の別回では、「すっぴんOKで会える“気楽なママ友”」の存在が、ワンオペ育児の心の支えになっていることや、「保育園行きたくない〜」と泣く息子に対して、嘘をつかずに丁寧に説明することで信頼関係を育てていることなど、日常の一コマが描かれてきました。
こうしたエピソードと同じように、今回の「卒乳を焦らない」という選択も、完璧さより“心地よさ”を大事にする子育ての一例として、多くの親たちの共感を呼んでいます。
「卒乳の正解」はひとつじゃない 揺れる親心へのメッセージ
子育てをしていると、多くの人が「卒乳」や「断乳」のタイミングに悩みます。
保健師や医師、周囲のママたち、それぞれ言うことが違うように感じて、「結局いつまであげていいの?」と戸惑うことも少なくありません。
今回の山﨑アナのエピソードは、「2歳を過ぎても授乳が続いている」という状況そのものだけでなく、そこに至るまでの悩みや、周囲の声との向き合い方、そして何より本人と子どもの心の落としどころが丁寧に語られている点が大きなポイントです。
「周りがやめているから」「〇歳までと本に書いてあるから」ではなく、親子でいちばん笑顔でいられる形を選んでいい。
そのメッセージは、卒乳に限らず、離乳食、トイレトレーニング、保育園選びなど、さまざまな子育ての場面にも通じる考え方といえるでしょう。
夜中に何度も起こされ、ヘトヘトになりながらも、「今だけの愛おしい時間かもしれない」と感じられる瞬間がある。
一方で、「つらい」「眠い」「しんどい」と思うことも、もちろんあっていい。
山﨑アナが発信するのは、そんな揺れる親心をそのまま認める優しい視点です。
“おっぱい星人”な2歳の息子と続く夜の授乳。その姿は、完璧とはほど遠いかもしれません。
それでもそこには、親子それぞれのペースを大切にしながら歩んでいく、等身大の子育てが映し出されています。



