お笑いコンビ「アンガールズ」の田中卓志が二級建築士試験に合格

お笑いコンビ「アンガールズ」の田中卓志(49)が、2日に二級建築士試験に合格したことを発表し、SNSで「なんとか合格できましたー!!うれしくて、ホッとして、焼き肉食べました!!」とコメントしています。一昨年から仕事の合間にコツコツと勉強を重ねた努力が実を結んだ形となり、芸能界での「大人の挑戦」として称賛の声が相次いでいます。

合格までの道のり:広島大学での建築学専攻から実現へ

田中卓志は広島大学の工学部建築課程を卒業しており、建築分野への関心は長年抱いていました。しかし、芸能界での活動が多忙であったため、建築士資格の取得は夢のままでした。転機となったのは、芸能の仕事が建築関連の仕事と重なり始めたことです。事務所関係者によると、「ちょうど芸能の仕事と建築の仕事が重なり始めて、両方やれる状況になってきた」ことが、本格的な受験勉強のきっかけになったとされています。

一昨年から仕事の合間に製図などの勉強を開始。建築関係のテレビ出演もあり、仕事と学びが相乗効果を生み出していったようです。今年初めて二級建築士試験に挑戦し、見事一発合格を果たしました。

狭き門を突破:合格率20%台という難関試験

二級建築士試験は、学科試験と設計製図試験の2つで構成されており、例年の合格率は20%台前半という難関試験です。令和7年度(2025年)の設計製図試験では、10,006人の受験者に対して4,645人が合格し、合格率は46.4%という結果になっています。ただし、学科試験を含めた総合的な合格率を考慮すると、一発合格することがいかに難しいかがわかります。

二級建築士の資格を取得すると、戸建てなど一定の規模を超えない建築物を設計することができるようになります。さらに一級建築士へのステップアップも可能で、一級に合格すると制限が撤廃され、高層ビルや商業施設などの設計も可能となるのです。

芸能界でも広がる建築士資格取得の流れ

田中卓志の合格は、芸能界における専門資格取得の動きを示す象徴的なニュースとなっています。芸能界では2022年に女優の田中道子が一級建築士に合格したことが話題になり、その後も菊川怜や知花くらら、そして今回の田中卓志など、複数の芸能人が建築士資格の取得に成功しています。

特に田中道子の一級建築士合格は、当時大きな注目を集めました。彼女は大学卒業後に二級建築士の資格を取得し、2020年の法改正により実務経験がなくても学科試験の受験が可能になったことをきっかけに、本格的に一級建築士試験に挑戦。設計事務所に勤めることなく、総合資格学院のウェブ通信講座と自習を通じて完全独学で合格を果たしたのです。

「大人の挑戦、かっこいい」SNSでは称賛の声が相次ぐ

田中卓志の合格ニュースが報道されると、SNSやネット上では称賛の声が相次ぎました。「大人の挑戦、かっこいい」というコメントが多く見られ、本業の芸能活動と両立させながら難関資格に合格した姿勢が高く評価されています。

49歳という年代での挑戦、そして一発合格という成果は、多くの人々に「自分もチャレンジできるのではないか」という勇気を与えています。仕事が多忙な中での勉強、年齢に関わらずに新しいスキルを習得する姿勢は、現代社会における「リスキリング」や「生涯学習」のモデルケースとなっているのです。

本業への誠実さを貫きながらの挑戦

田中卓志の合格までの過程で特筆すべき点は、本業の芸能活動に対する誠実さです。田中道子が一級建築士受験の際に所属事務所に「本業(女優業)にベストを尽くすことは変わらないので、挑戦を認めてほしい」と直談判したのと同様に、田中卓志も仕事とのバランスを大切にしていたと考えられます。

「苦労が報われたなぁ」という感想が漏らされているように、一昨年からのコツコツとした努力の積み重ねが、ついに花開いたのです。建築関係のテレビ出演も増えており、今後は芸能界でも珍しい「建築知識を持つエンターテイナー」として活躍の幅が広がる可能性も高いでしょう。

今後の展開:一級建築士への道も視野に

二級建築士から一級建築士となるには、一級の試験合格に加えて一定の実務経験が必要となります。田中卓志が今後、一級建築士の取得を目指すのか、それとも二級として活動を深掘りするのかは未発表ですが、建築関連のテレビ出演が増えているという状況を考えると、この分野への関心は相当なものと推測されます。

49歳での資格取得、そして今後のキャリアの可能性は、年齢や環境に関わらず努力することの大切さを示しています。田中卓志のような「大人の挑戦」の事例は、社会全体に前向きなメッセージを届けるとともに、建築業界にも多様な人材が参入する契機となる可能性があります。

参考元