香川県三豊市 津嶋神社で夏の例大祭開催 ― 年に2日の特別な参拝とJR津島ノ宮駅特別開業
2025年8月4日(月)および5日(火)、香川県三豊市三野町大見にある津嶋神社で、毎年恒例の夏季大祭が盛大に開催されました。瀬戸内海に浮かぶ小さな岩島に祀られる「子どもの守り神」として知られる津嶋神社は、例大祭の2日間のみ本殿への橋渡しが許され、普段は渡島できない神聖な場所へ参拝者が訪れました。
津嶋神社の歴史と特別な参拝機会
津嶋神社は宝永3年(1706年)に社殿が建立され、子どもの健康と成長を守る神様として地域で深く信仰されています。瀬戸内海に浮かぶ岩島の本殿へは、例大祭期間中の8月4日・5日限定で橋を渡って入島できる特別な参拝機会が設けられており、この日を待ちわびる多くの人々が訪れます。
浮世絵師二代安藤広重も描いたという美しい景観のなかでの参拝は情緒豊かで、子どもの健やかな成長を願う家族連れが多く見られました。参拝時間は午前6時から午後10時までと長時間にわたり、早朝や夕方の涼しい時間帯も多くの参拝者で賑わいました。
JR津島ノ宮駅の特別開業とアクセスの充実
例大祭に合わせ、JR予讃線の「津島ノ宮駅」が年に一度の特別開業を果たしました。この駅は普段は営業しておらず、祭りの2日間のみ開いて参拝者を迎え入れています。これにより公共交通機関を利用する参拝者の利便性が高まり、県内外からの訪問者を誘致しています。
三豊鳥坂ICから車で約10分、さぬき豊中ICから約25分とアクセスも良好で、臨時駐車場も設けられましたが、混雑するため徒歩での移動も推奨されました。祭りの期間中はJR時刻表も増便され、例大祭の雰囲気を存分に楽しめるよう工夫がされていました。
夏季大祭の催しと花火大会
8月4日の夜20時からは花火大会が開催され、瀬戸内の夜空を彩る美しい花火が参拝者に夏の風物詩を届けました。花火は津嶋神社の夏季大祭のハイライトであり、祭りの盛り上がりを象徴するイベントとして多くの人々が見物に訪れました。
地元住民と観光客が織りなす夏の風景
夏季大祭は地域の伝統行事としてだけでなく、観光資源としても香川県三豊市の魅力発信につながっています。例年この時期になると、子ども連れの家族や歴史・文化に興味を持つ旅行者が集い、地域経済の活性化にも貢献しています。
地元のボランティアも参拝者の案内や安全確保に尽力し、和やかな雰囲気のなか伝統の神事が進行。夏の香川県の風物詩として今後も注目されています。
その他の近隣夏祭りとの連携
三豊市では津嶋神社の夏季大祭のほか、仁尾竜まつり(8月第一土曜日開催)なども同時期に活発に行われており、地域全体が夏の祭りムードに包まれます。仁尾竜まつりは総勢200人による大型の竜の担ぎ手が見どころで、エネルギッシュな祭礼が繰り広げられています。
これらの祭りは地元文化の伝承と観光振興を兼ねており、香川県三豊市を訪れる夏の旅の目的地としても人気が高まっています。
まとめ
2025年の津嶋神社夏季大祭は、年に2日のみ特別に開放される神の島への参拝という貴重な機会に加え、JR津島ノ宮駅の特別開業や花火大会など多彩な催しが盛況のうちに行われました。子どもの守り神を祀る伝統を今に伝え、地域の夏の風物詩として多くの参拝者の心に深く刻まれています。
香川県三豊市の夏を象徴する祭りとして、今後も多くの人々に愛され続けることでしょう。