昭和・平成の山手線がよみがえる――「方向幕コレクション」最新作がNintendo Switchに登場

東京の通勤・通学の足としておなじみの山手線。その少し昔の姿を、ゲーム機の中でじっくり眺めて楽しめる新作ソフトが登場しました。
くるくる回そう!方向幕コレクション for Nintendo Switch™ JR東日本編 ~昭和/平成の中央線・山手線~ 鉄道方向幕シミュレーター」が、Nintendo Switch向けに発売されます。

開発・発売を手がけるのは、ゲームやアプリ開発で知られるカエルパンダ
「デジタル化され消えゆく列車の方向幕」をテーマに展開してきた「幕コレ」シリーズの第7弾として、国鉄型車両が活躍していた昭和~平成の中央線・山手線をフィーチャーしています。

「幕コレ」シリーズとは? 方向幕を“くるくる回す”だけをじっくり楽しむアプリ

「幕コレ」は、その名のとおり方向幕(行き先表示幕)を主役にしたシミュレーションアプリです。車両の前面や側面に付いている、布製またはロール式の行き先表示機を、画面の中でくるくる回して楽しむことに特化しています。

特徴は、あえてゲーム的な仕掛けをほとんど入れていない点です。スコアを競ったり、クリア条件があったりするわけではなく、
「車両」と「方向幕」の魅力だけをじっくり味わう――そこに全振りした、かなりマニアックでこだわりの強い作品になっています。

近年、列車の行き先表示はLEDやフルカラー液晶に置き換わり、布やフィルムの方向幕は急速に姿を消しつつあります。
「幕コレ」シリーズは、そうした消えゆく方向幕をデジタルアーカイブとして残すというコンセプトも掲げており、鉄道ファンにとっては“動く資料集”のような側面も持っています。

最新作のテーマは「昭和/平成の中央線・山手線」

今回の第7弾「JR東日本編 ~昭和/平成の中央線・山手線~」では、JR東日本監修のもと、1980年代〜1990年代ごろに活躍していた国鉄型通勤電車が登場します。

収録車両は、次のような顔ぶれです。

  • 中央線快速:201系(登場時/後期)、103系(低運転台)
  • 山手線:205系(0番台)、103系(高運転台)
  • 中央・総武緩行線:201系、103系

いずれも、当時の首都圏で通勤・通学の風景そのものだった車両たちです。
・オレンジ色の中央線(201系・103系)
・ウグイス色の山手線(205系・103系)
・カナリア色の中央・総武緩行線
といった、懐かしいラインカラーの電車を、方向幕とともに楽しめます。

方向幕データは、1980年代〜90年代に実際に作られたものをベースに、合計7本収録。代表的な種別である「中央特快」などの種別幕や、今では姿を消した懐かしい駅名、廃止された列車名なども含まれています。

「本物っぽく動いて音も鳴る」――方向幕の質感と動作を徹底再現

今回のソフトの大きな魅力は、その再現度の高さです。
JR東日本の協力のもと、実車に搭載されていた方向幕の動きをNintendo Switch上で可能な限り忠実に再現しており、幕を送るときの「ガラガラ…」という独特の動作音も再現されています。

画面上では、種別行き先を自由に切り替えながら、方向幕がくるくると回転していく様子をじっくり眺めることができます。
シミュレーターとしての実用性やリアリティを重視しており、「ゲーム性は一切入っていない」と明言されているほどです。

方向幕を操作したことのない世代にとっては、
「山手線や中央線の行き先表示って、昔はこんなふうに布を巻き取って変えていたんだ」
という鉄道文化の一端を知るきっかけにもなるでしょう。

Nintendo Switch版の基本情報

「くるくる回そう!方向幕コレクション for Nintendo Switch™ JR東日本編 ~昭和/平成の中央線・山手線~ 鉄道方向幕シミュレーター」は、Nintendo Switch専用ダウンロードソフトとして配信されます。

  • 対応機種:Nintendo Switch(ダウンロード専用)
  • プレイ人数:1人
  • 価格:税込1500円
  • 販売場所:ニンテンドーeショップ内の商品ページ

発売前には予約受付も実施され、予約期間中は特別価格(1350円)で購入できるキャンペーンも行われました。
また、カエルパンダの既存タイトルを対象にしたウインターセールも別途実施され、Nintendo Switchで発売済みの全タイトル(DLC・バンドルを含む)が10〜33%オフとなる企画も案内されています。

スマートフォン向け先行アプリ「幕コレMINI 山手線205系」も配信

Nintendo Switch版の発売に先立ち、シリーズ初となるスマートデバイス向け先行シングルアプリ幕コレMINI 山手線205系」も配信開始されています。

このアプリは、その名のとおり山手線205系に特化した内容で、Switch版に収録される要素のうち、山手線205系の方向幕だけを“シングルカット”のような形で先行体験できる位置づけです。

  • 対応プラットフォーム:iOS/Android(Android 10以降)
  • 価格:税込500円
  • 収録内容:山手線205系の方向幕(全12段)

スマートフォンの画面に最適化された専用UIを採用しており、タップやスワイプなどの直感的な操作で、いつでもどこでもウグイス色の205系山手線の方向幕をくるくる回して楽しむことができます。

さらに、現時点では側面幕が収録されているのはこのアプリのみとされており、車体側面の行き先表示までじっくり眺めたいファンにとっては見逃せない内容になっています。

なお、この「幕コレMINI 山手線205系」では、方向幕が回転する動作音のみが鳴る仕様で、それ以外のBGMなどはあえて入れていません。
音まで含めて、あくまで“方向幕そのもの”を味わうコンセプトが徹底されています。

なぜ今「方向幕」なのか――山手線ファンにとっての魅力

今の山手線といえば、E235系などの新型車両が走り、フルカラーLEDや液晶ディスプレイによる行き先表示が当たり前になりました。
一方で、今回のソフトがテーマにしているのは、205系や103系といった少し前の世代の山手線です。

これらの車両は、外装こそシンプルでも、幕式の方向幕がくるくる回って行き先を切り替えるという、アナログならではの仕組みを持っていました。駅で待っていると、
「ガラガラ…」と音を立てて幕が回り、「山手線」「品川」「池袋」などの表示に変わっていく――そんな光景を覚えている人も多いのではないでしょうか。

今回の「方向幕コレクション」は、そのような“ちょっと昔の山手線”の記憶を、Nintendo Switchとスマートフォンの中で再体験できる作品です。
鉄道ファンはもちろん、かつて山手線や中央線で通学していた人、東京に通っていた人にとっても、思い出を呼び起こしてくれるデジタルコレクションと言えそうです。

歴史ある山手線は、時代ごとに車両も設備も姿を変えてきました。その一方で、日々人々を運び続ける“都市の足”という役割は変わりません。
本作を通じて、昭和から平成にかけての山手線の姿や、方向幕というアナログな仕組みの面白さに改めて目を向けてみるのも良いかもしれません。

参考元