マチュー・ブレイジー初のメティエダール コレクション、ニューヨーク地下鉄を舞台に開幕
シャネルが2026年メティエダール コレクションを12月2日、ニューヨークの地下鉄で発表しました。クリエイティブディレクターのマチュー・ブレイジーにとって初となるこのコレクションは、ニューヨークという街への愛情と、そこに暮らす個性豊かな人々への敬意を表現した作品となっています。このショーには、G-DRAGON、安藤サクラ、A$AP Rockyといったファッションアイコンたちが来場し、注目を集めました。
ニューヨークの地下鉄が舞台に選ばれた理由
マチュー・ブレイジーによる初のメティエダール コレクションでは、ニューヨークの地下鉄で行き交う、個性豊かな人々が表現されています。シネマティックな視点で映し出される女性たちは、それぞれが自らの物語のヒロイン。シャネルが愛する街ニューヨークで、卓越したクラフツマンシップとポップカルチャーが響き合い、シャネルとニューヨークのラブストーリーが紡がれるという、とても素敵なコンセプトとなっています。
地下鉄という日常的な空間をファッションショーの舞台に選んだのは、非常に大胆で斬新な試みです。通常、高級ファッションブランドは洗練された会場を選ぶことが多いのですが、ブレイジーのビジョンは異なりました。彼は、ニューヨークの多様性と活力を感じさせる地下鉄こそが、シャネルの精神を最もよく表現できる舞台だと考えたのです。
安藤サクラを含む豪華なゲスト陣
このコレクション発表には、国内外の著名なファッショニスタが集結しました。中でも注目を集めたのが、日本の人気女優・安藤サクラの来場です。彼女の洗練されたスタイルは、このコレクションの精神を体現する存在として、多くのメディアの目を引きました。
また、音楽業界の巨星G-DRAGONも来場し、その圧倒的な存在感を示しました。G-DRAGONはシャネルのアクセサリーにこだわりを見せ、指輪とピアスだけで300万円超という、まさにファッショニスタならではの装いで登場。彼のファッションセンスは、業界内でも高く評価されており、今回のコレクションでも大きな話題となりました。
さらに、ラッパーのA$AP Rockyをはじめとする世界的なセレブリティたちがこのイベントに集まることで、シャネルのグローバルな影響力を改めて示すことになりました。
マチュー・ブレイジーのビジョンがもたらす新たなシャネル
マチュー・ブレイジーは、ヴェルサーチのクリエイティブディレクターを務めた後、シャネルに招聘されました。彼のバックグラウンドには、イタリアンラグジュアリーの伝統と、ミラノで培われた高度なクラフツマンシップがあります。しかし同時に、彼は現代のポップカルチャーやストリートファッションにも造詣が深く、高級ファッションと日常文化の融合を得意とするデザイナーです。
今回のメティエダール コレクションは、そんなブレイジーの特性が最もよく表現された作品といえるでしょう。卓越したクラフツマンシップ、つまりシャネルが長年大切にしてきたメティエダール（手工芸）の伝統と、ニューヨークのストリートカルチャーやポップな世界観が一体となっています。
このアプローチは、従来のシャネルのイメージを踏襲しながらも、若い世代や多様なオーディエンスに向けた新たなメッセージを発信するものとなっています。ブレイジーの感性により、シャネルは更に現代的で、アクセシブルでありながらも、依然として高級ファッションの最高峰であり続ける道を示しているのです。
ファッション業界への影響と今後の展開
このコレクション発表は、単なるファッションショーではなく、ラグジュアリーブランドがどのように現代社会と向き合うべきかについて、一つの答えを示す出来事となりました。地下鉄という公共の場での発表、多様なゲストの招待、そして日常と高級文化の融合というコンセプトは、ファッション業界全体に影響を与える可能性があります。
安藤サクラのような日本の著名人が国際的なラグジュアリーブランドのイベントに招待されることは、日本のファッション文化が世界的に高く評価されていることを示す証拠でもあります。また、G-DRAGONなどのアイコンがシャネルのアクセサリーに300万円以上を費やす姿は、ラグジュアリーアクセサリーが単なる装飾品ではなく、ステータスと美意識の表現であることを改めて認識させます。
マチュー・ブレイジーがシャネルにもたらした新しい風は、今後のコレクション展開やブランド戦略にどのような影響を与えるのか、ファッション業界全体が注視しています。このメティエダール コレクションは、単なる一つのコレクション発表ではなく、シャネルというブランドの新時代の幕開けを象徴する出来事として、歴史に記録されることになるでしょう。
まとめ
シャネルの2026年メティエダール コレクションは、マチュー・ブレイジーの才能と、ニューヨークという都市の多様性が出会った、非常に豊かな作品となっています。安藤サクラ、G-DRAGON、A$AP Rockyといったグローバルなアイコンたちがこのイベントに集結したことは、このコレクションの国際的な重要性を示すものです。地下鉄という舞台に、高度なクラフツマンシップとポップカルチャーを融合させた今回の試みは、ラグジュアリーファッションの新しい可能性を示唆しており、業界全体に大きな影響を与えることが期待されています。