近畿大学村松ゼミが発信する「大阪城・超ランドマーク化計画」
2025年11月21日、近畿大学総合社会学部村松ゼミによる新しいプロジェクト「大阪城・超ランドマーク化計画」がスタートしました。この計画は、長年大阪の象徴として親しまれてきた大阪城の新たな価値を見つめ直し、現代においても人々の心の拠りどころとなることを目指しています。
大阪城の現状と「超ランドマーク化計画」誕生の背景
大阪城は、400年以上の歴史を誇る城郭であり、大阪のランドマークとして知られてきました。しかし近年、都市開発による高層ビルやマンションの建設が進み、大阪城そのものの姿が周囲の景色に埋もれてしまい、「日常の中で意識されにくい存在へ」と変化しつつあります。
この状況から、大阪城を再び大阪人にとって強い心の拠りどころにしたいという思いが、村松ゼミ生や教授の間で高まったのです。
「大阪城・超ランドマーク化計画」の目的
- 大阪城の新たな価値創出:現代社会において、大阪城をただの歴史的建造物としてではなく、“心を動かす場所”として再認知させる。
- 大阪の街の活性化:大阪城を軸に地域コミュニティや観光への影響を高める。
- “チラッと見える大阪城”スポットの発掘:日常の中でふと目にする大阪城の景色の価値を再発見する体験を促進。
- 参加型プロジェクト:SNSを活用し、住民や観光客が実際にツアー体験へ参加できる機会を提供。
プロジェクトの具体的な活動:Instagramで広まる「チラッと見える大阪城ツアールート」
村松ゼミでは、2025年度は「大阪城がチラッと見える」スポットを実際に歩いて巡るツアールートを立案。これは従来の観光名所巡りとは一線を画し、日常風景の中に溶け込む大阪城を目で見て、感じること自体を新たな価値として捉える斬新な取り組みです。
- Instagram公式アカウント(@osaka_superlandmark2025)にて、写真や動画を交えたおすすめスポットやツアールートを順次投稿。
- 「ほんまは見えるねん大阪城」「一体どっから見えるねん?」などのハッシュタグを使い、地元の人も知らない大阪城が見える意外な場所を紹介。
- 実際のルートを体験した参加者の反応も継続して発信し、プロジェクトの進化に役立てている。
“チラッと見える”スポット紹介とその魅力
「チラッと見える大阪城」は、天守閣の全景が映える定番の観光写真ではありません。例えば、ビルの隙間、路地裏、公園のベンチなど、普段の生活の中で突然現れる大阪城の姿にスポットライトを当てています。
- マンションの合間からのぞく大阪城:意外な場所で大阪城の頭だけが見える瞬間が、日常に特別な“発見体験”を生み出す。
- 通勤通学路の途中で目に入る天守閣:いつも通る道でも、季節や時間によってさまざまな景色が浮かび上がる。
- 地域住民が推薦するシークレットビュースポット:SNSの反響を元に、住民目線ならではの「大阪城が見える穴場」を紹介。
参加型・双方向コミュニケーションによるプロジェクト運営
村松ゼミの「超ランドマーク化計画」は、一方的な情報発信にとどまらず、参加型コミュニケーションを重視。Instagramでは実際に多くの人たちが感想や写真を投稿し、“私だけが見つけた大阪城”という個人の体験をシェアできるようになっています。
- ツアー体験者からは「日常に小さな発見が生まれた」「祖父母が昔話してくれた大阪城の記憶を思い出した」などの声。
- プロジェクトの進行状況や新しいルート紹介もリアルタイムで更新。
- 参加者の予想外の感想やアイディアが、新しいツアー企画やプロジェクト拡大のヒントとなっている。
大阪城の歴史と現代都市での位置づけ
大阪城は、豊臣秀吉が築いた名城として知られています。数多くの歴史的事件の舞台となり、戦後以降は市民憩いの場や観光名所として親しまれてきました。しかし、都市の発展に伴って、日々の暮らしの中では大阪城が隠れてしまう瞬間も増え、「忘れられたランドマーク」とも呼ばれることもあります。
- ランドマークとしての大阪城:単なる観光スポットではなく、「大阪人の心の拠りどころ」という精神的な意味合いを再発見させることが、今回の計画の核となっています。
- 地域コミュニティへの貢献:大阪城を通じて街に活気を取り戻し、観光と住民参加の両立を図っています。
今後の展望と課題
村松ゼミが推進する「大阪城・超ランドマーク化計画」は、単なるイベントではなく、“コトづくり”としての新しい都市体験を提案しています。今後は以下のような取り組みも予定されています。
- InstagramなどSNSを活用したコミュニティ形成のさらなる強化
- 住民から寄せられた声やアイディアの反映による、ツアールートの多様化
- 大阪城の歴史や街の記憶を継承する教育的イベントやワークショップの開催
課題としては、都市環境の変化による「見える景色」の維持や、公的施設との連携、参加者への継続的な魅力提供などが挙げられます。それでも、一人ひとりの“日常の発見体験”がプロジェクトの持続力となる力強い動機となっているのです。
さいごに:大阪城が「心の拠りどころ」となる未来
大阪城は、過去の歴史や現在の都市生活の中でさまざまな意味を持ちます。村松ゼミ「超ランドマーク化計画」は、その多様な価値を掘り起こし、大阪の街を生きる人々がもう一度“大阪城と共にある暮らし”を感じるきっかけを届けています。
ひとことで言うなら、「チラッと見える大阪城」は、私たちの心にそっと寄り添う、新しいランドマーク体験の始まりです。
関連情報
- プロジェクト公式Instagram:@osaka_superlandmark2025
- 企画・運営:近畿大学総合社会学部 村松秀ゼミ生
- 開始日:2025年11月21日
- 協力:大阪城天守閣(大阪市中央区)


