2025年10月21日、オリオン座流星群が極大 レモン彗星やスワン彗星も輝く秋の夜空を解説
秋の夜空を彩るオリオン座流星群
秋の星空観察のハイライトとして知られる「オリオン座流星群」は、2025年は10月21日(火)21時頃に活動の極大を迎えます。ハレー彗星を起源とするこの流星群は、毎年10月下旬に見頃を迎え、明るい星が多い「オリオン座」付近を流れ星が横切る姿が楽しめます。オリオン座は冬の星座の代表で、初心者でも見つけやすく、流星観察の人気ポイントとなっています。
今年はちょうど新月にあたり、月明かりの影響を受けない最良の観測条件です。国立天文台の発表によれば、流星の出現数は1時間に5個~10個程度と予測されていて、条件が良い場所ほどたくさんの流星に出会えるでしょう。
2025年の観測のポイントは?
- 極大時刻:10月21日(火)21時頃。21日夜遅くから22日(水)明け方が最も流星出現の多い「見頃」です。
- おすすめ観測時間:放射点(流星が出現する中心)が空高く昇る22時以降から、翌朝の夜明けまでが特に観察のチャンスとなります。
- おすすめ方角:オリオン座は南東から南の空に見えます。特に流星の起点「放射点」の付近(オリオン座のベテルギウス付近)を中心に、空全体を広く眺めましょう。
- 観察のコツ:流星は突然現れるため、できるだけ広い空を眺めるようにしましょう。双眼鏡や望遠鏡は不要です。温かい服装と敷物、飲み物を用意して、体調管理も心がけた観測がおすすめです。
オリオン座流星群の特徴と見え方
オリオン座流星群は、活動規模こそ「三大流星群」(しぶんぎ座流星群、ペルセウス座流星群、ふたご座流星群)に及びませんが、長い光跡を残す流星が比較的多いため、見ごたえのある流星群です。
- 母天体:ハレー彗星(エータみずがめ座流星群と同じ起源)
- 活動期間:毎年10月15日頃~25日頃まで。特に10月20日~23日は出現数が増えます。
- 流星の特徴:比較的高速で長い尾を引く流星が多く、明るいものや、たまに流星痕(流れ星の軌跡が残る現象)も見られます。
流星の見頃予報と天候情報
2025年10月21日夜は、北海道太平洋側、沖縄県大東島地方、小笠原諸島などで星空観察に適した「晴れ」と予報されていますが、本州付近では曇りや雨のエリアもあり、空の状態次第で見づらい場合があるため、数日間の中で晴れる日を狙ってみるのも良いでしょう。
レモン彗星・スワン彗星も今夜輝く
10月下旬の夜空では、レモン彗星(C/2023 H2 Lemon)やスワン彗星(12P/Pons-Brooks)など、肉眼でもかすかに見える彗星が再接近中です。流星群と合わせて観察チャンスとなるため、星座早見盤やスマートフォンアプリなどで彗星の位置を事前にチェックしてみてください。
- レモン彗星:2025年10月下旬に地球へ最接近し、条件が良ければ肉眼でも淡い姿が見える可能性があります。
- スワン彗星:彗星ならではの尾や青白い光が特徴で、明るい場所では双眼鏡があると発見しやすいです。
初めての流星観察におすすめのスポット
オリオン座流星群や彗星観察には、街明かりが少なく、広い空を見渡せる場所が最適です。関西では京都、大阪、奈良、和歌山の郊外、首都圏なら山間部や公園などが人気です。安全を確認しながら、人混みの少ない場所でゆったりと星空を楽しんでください。
ベテランも初挑戦も、流星群観察の楽しみ方
- 流星群は突発的に流星が現れることが多いので、複数人で協力しながら、空の広い範囲を観察するのがおすすめです。
- スマートフォンでの撮影なら、広角・長時間露光モードを活用すると流星が写りやすくなります。
- 寝転んで広い空を眺めるスタイルは、身体への負担も減り、より快適に観察ができます。
- 防寒対策、虫よけ対策はしっかり。熱い飲み物やひざ掛け、敷物も用意しましょう。
流星群観察のよくある質問 Q&A
- 何時ごろ見えるの? → 22時頃から翌朝の夜明け前までが出現チャンスです。深夜ほど流星の出現率が高まります。
- どの方角を見ればいい? → オリオン座(南東~南の空)を中心に、空全体を広く眺めるのがコツです。
- 肉眼で見える? → 流星群も彗星も、街灯の少ない場所では肉眼で観察可能です。天候・空の暗さによって見え方は大きく変わります。
まとめ:2025年10月、流星群と彗星が共演する絶好の夜空に注目
2025年10月21日夜、「オリオン座流星群」が活動のピークを迎えます。静かな新月の夜、特別な天体ショーが全国の空に広がります。またレモン彗星、スワン彗星も輝くため、本格的な天体観察に挑戦するのにも最適なタイミングです。流星や彗星を見つけた瞬間の感動に、ぜひ家族や友人と一緒に秋の夜空を見上げてみてはいかがでしょうか。