2025年11月5日、最大のスーパームーンが夜空を照らす
2025年11月5日の夜、日本の空には今年最大のスーパームーンが昇ります。「スーパームーン」とは、月が地球に最も近いタイミングで満月となる現象で、この日こそ1年でもっとも大きく明るい満月が楽しめる特別な夜です。科学的な厳密な定義は定まっていませんが、アストロアーツやNASA、そして多くの天文ファンの間では「地球と月の最接近時間」と「満月の瞬間」が近ければスーパームーンとされています。
スーパームーンはいつ見られるの?
- 満月の瞬間:2025年11月5日(水)22時19分頃(日本時間)
 - 東京での月の出:同日17時01分頃
 - 月と地球が最接近する時刻:11月6日7時27分(日本時間)
 - 東京から見た最接近:11月5日23時53分ごろ
 
つまり5日の夜から6日の明け方にかけて、空に見える月がスーパームーンとなります。東京など都市部でも、月の出から深夜まで、美しい満月をじっくりと観察できそうです。
ビーバームーンの夜、何が特別なの?
11月の満月はアメリカの先住民たちの暦で「ビーバームーン(Beaver Moon)」とも呼ばれており、冬の入口を感じさせる月です。2025年はちょうどそのビーバームーンが最大のスーパームーンとなり、例年以上にドラマチックな夜空が広がります。
- 最大で通常の満月より約14%大きく、約30%明るいとされます。
 - 秋の澄んだ空気が月光をよりシャープに輝かせ、夜空と景色を幻想的に照らします。
 
満月の姿は毎月ほぼ同じように見えますが、スーパーな満月の大きさや明るさの違いは、同じ拡大率で過去と比べるとよくわかります。「なんだか今日は月が大きくて明るい」と感じたら、それはまさにスーパームーンの効果でしょう。
スーパームーンの見どころと観察ポイント
- 大きさの違い:2025年11月5日のスーパームーンは、今年最小の満月(4月13日)に比べて視直径が約14%大きく見えます。しかし実際の空では比較することができないため、写真に撮って並べてみると違いがもっとはっきりわかります。
 - 明るさの違い:同じく、明るさは約30%増し。夜の景色全体がいつも以上に月明かりに照らされます。
 - 観察タイミング:満月時刻と最接近時刻が約9時間差で非常に近いです。日の入り後すぐの東の空から深夜までが観察の好機です。
 - 肉眼でも楽しめる:前後1日以内であれば、肉眼でも十分に大きく明るい月の姿を眺められます。
 
そもそも「スーパームーン」って何?
スーパームーンは天文学の専門用語というわけではありませんが、世界中に浸透している呼び名です。
- 月の公転軌道は楕円形なので、地球との距離はおよそ36万km〜40万kmの間で毎日変化します。
 - 満月と最接近が重なることで、見かけが最大の満月(スーパームーン)となります。
 - NASAでは「平均より10%以上地球に近い位置で満月になる現象」をスーパームーンと呼んでおり、年に2〜4回程度現れることが多いです。
 
日本の国立天文台では「スーパームーン」の呼称を用いず、「地球から最も近い満月」と案内しています。
「スーパームーンはどれくらい大きく見える?」
2025年11月5日のスーパームーンは、地心距離が約35万7000km、視直径は約33分28秒角。最も遠い満月(2025年4月13日)と比べ、その視直径は約14%大きいですが、人の目では比較が難しいものです。実際は、同じ条件で撮影した写真を並べると「ひとまわり大きい」印象になるでしょう。
明るさも、最小満月と比べて約30%増すとされます。夜道や景色が月明かりでふわっと明るくなり、秋の静けさとあいまって幻想的な雰囲気となります。
どこで見える?天気や観測条件
11月5日のスーパームーンは、日本全国ほとんどどこからでも観察が可能です。都市部の空でもその美しさを堪能できますが、光害の少ない郊外や海辺・高原など、空気が澄んだ場所ほどよりクリアな月を楽しめます。
天気が晴れていれば肉眼で明るく、大きな月が東の空から昇る姿や、夜空を高く昇っていく月の様子を、ぜひゆったりと眺めてみてください。
2025年11月のその他天文イベントも注目
さらに2025年11月前後は、レモン彗星が見ごろを迎えた直後で、珍しい「火球(流れ星の特に明るいもの)」の報告も相次いでいます。夜空の天体イベントが目白押しとなっていますので、満月だけでなく星空や流星も併せて目を向けてみるのもおすすめです。秋は空気が澄み、月や星が一段と際立って見える季節。ご家族や友人と、あるいはじっくり一人で、ぜひ空を見上げてみてはいかがでしょうか。
今宵は特別な満月を楽しもう
2025年11月5日(水)のスーパームーンは1年でもっとも地球に近い満月。美しい夜空を堪能しながら、冬の訪れや自然の神秘に思いをはせる絶好のチャンスです。目で見て、写真に撮って、その「大きさ」と「明るさ」の違いを感じてみてください。都市部でも郊外でも、どこからでも楽しめる夜空イベントですので、ぜひ防寒をしてじっくりと観察してみましょう。
ポイントまとめ
- 2025年11月5日22時19分満月、この夜を中心に最大のスーパームーンが観察可能
 - 1年で最も地球に近い満月、「ビーバームーン」とも呼ばれる
 - 約14%大きく、約30%明るい幻想的な月が夜空を照らす
 - 天気が良ければ全国各地で観測でき、都心でも十分に楽しめる
 - レモン彗星や火球(明るい流星)など、ほかの宇宙イベントも見逃せない
 
2025年の特別な満月。「スーパームーン」の夜に、空を見上げるひとときをお過ごしください。

            

