長崎くんち2025〜秋空の下で380年の伝統が彩る長崎のお祭り〜

秋の長崎を代表する祭り「長崎くんち」開催!

長崎くんちは、長崎市に伝わる秋の大祭です。今年2025年は10月7日(火)から9日(木)の3日間、長崎市内の各所で開催されます。主催は長崎伝統芸能振興会・諏訪神社・長崎商工会議所で、地域の自治・文化を守る皆さんによって受け継がれてきました。長崎くんちは毎年多くの人が訪れる一大イベントで、心躍る秋祭りの雰囲気を楽しみに全国から観光客が集まります。

長崎くんちの歴史と伝統

くんちの歴史はなんと380年以上。1634年(寛永11年)、二人の遊女による小舞奉納がきっかけでスタートし、長崎の氏神・諏訪神社の秋季大祭として今なお続いています。奉納踊りは国指定重要無形民俗文化財にもなっており、地元の「踊町(おどりちょう)」が7年に一度の順番で舞台に登場します。

開催日程とアクセス

  • 10月7日(火)7:00〜20:10(1日目)
  • 10月8日(水)7:00〜11:00(2日目)
  • 10月9日(木)7:00〜11:20(3日目)

会場は諏訪神社・お旅所・八坂神社・中央公園くんち観覧場ほか、市内の民家や官公庁前の路上(「庭先回り」)で行われます。「庭先回り」は無料で楽しめ、有料席(諏訪神社)は1,500円となっています。会場までは路面電車が便利です。

2025年の天気と熱中症対策

今年の長崎くんちは、お祭り期間中は概ね晴れの予想となっています。しかし、30℃近い真夏日も予想されるため、参加者や観光客の方々には熱中症対策が必要です。こまめな水分補給・帽子や日傘の利用・適度な休憩を心がけましょう。特に人出が多いので、人混みの中でも安全に過ごす工夫が大切です。NBC長崎放送でも注意喚起がされています。

見どころ・楽しみ方

  • 奉納踊(ほうのうおどり):勇壮かつ華やかな踊りが披露され、観客の熱気は最高潮に達します。
  • 演し物:曳物(ひきもの)と呼ばれる車輪付きの船を曳く豪快な出し物や、太皷山(コッコデショ)、鯱太鼓など大勢の担ぎ手によるダイナミックな演技が見所です。
  • 「モッテコーイ」:アンコールの掛け声として響き渡り、お祭りの盛り上がりをさらに高めます。
  • リハーサル・人数揃い:各町では本番さながらの衣装でリハーサルが行われ、本番への期待が高まります。
  • 若き担い手たち:西古川町エゴール・チュグンさん(17歳)など、次世代を担う“3兄弟”の青春を描いた舞台にも注目が集まります。

長崎くんちの町と踊町(おどりちょう)

長崎市には58の踊町があり、毎年7組に分かれ順番に演し物を披露します。全部の町を見るには7年かかるほどの規模です。踊町ごとに独自の伝統や踊りが受け継がれています。

地域社会とのつながりと参加者の想い

くんちは地域の絆を深める大切な行事です。本番へ向けたリハーサルでは参加者たちが心をひとつにし、町の誇りを胸に熱心に準備しています。「当日が待ち遠しい」と語る担い手たちの熱意や、家族・地域住民の温かな応援が祭りを支えています。

観光客へのおすすめ情報

  • 市内の至る所でお祭りムードが感じられるので、早めに現地入りすると華やかな雰囲気を楽しめます。
  • 有料席は当日販売もありますが、人気のため早めの購入がおすすめです。
  • 歴史や文化に触れるガイドツアーもあるので、初めての方でも安心して参加できます。
  • 地元グルメの屋台も充実。秋の味覚も一緒に堪能してください。
  • 撮影や観覧の際は、周囲と譲り合い、ルールを守りましょう。

各地の秋祭りと長崎くんちの位置づけ

長崎くんちのほかにも、県内では「YOSAKOIさせぼ祭り」や「竹ン芸」など個性的な秋祭りが開催されています。しかし、380年以上続く長崎くんちはやはり別格。地元の誇りであり、秋祭りの象徴として多くの人々に親しまれています。

さいごに:伝統と未来をつなぐ長崎くんち

長崎くんちは、長い歴史を持つだけでなく未来へと受け継がれるべき大切な文化遺産です。伝統の舞台で汗を流す若者たち、応援する地域の皆さん、そして全国から訪れる観光客の交流が、秋の長崎を温かな空気で包みます。今年も心躍る3日間を、十分な安全対策のもとでお楽しみください。

参考元