2025年、日本で急増する麻疹(はしか)の現状と私たちの対策

みなさん、こんにちは。今日は、今日本で大きな話題になっている麻疹(はしか)についてお話しします。麻疹は、非常に感染力が強い病気ですが、安全で効果的なワクチンがあって、きちんと対策をすれば防げます。今年2025年に入ってから、患者さんの数が急に増えていて、みんなが知っておくべき大事なニュースです。この記事では、国立感染症研究所の最新データをもとに、わかりやすく説明していきますね。

麻疹ってどんな病気?基本をおさらいしましょう

まず、麻疹の基本から。麻疹は麻疹ウイルスというウイルスが原因で起こる急性の感染症です。主な症状は、高い熱が出て、咳や鼻水、目のかゆみなどのカタル症状が現れ、その後、全身に赤い発疹が出ます。感染力がとても強く、1人の患者さんが周りの人にうつす可能性が高いんです。一度かかると一生免疫がつきますが、合併症で肺炎や脳炎になることもあります。特に小さなお子さんや大人の方で免疫が弱いと、重症化しやすいので注意が必要です。

いいニュースは、ワクチンがとても効果的だということ。2回の接種で95%以上の人が守られます。日本では、2015年にWHOから「麻疹排除状態」と認定されましたが、海外からの持ち込みで時々流行が起きています。今年は特にその状況が深刻です。

2025年の日本国内で何が起きているの?

2025年は、麻疹の患者さんが例年よりずっと多くなっています。国立感染症研究所のデータによると、第1週から第19週(2024年12月30日から5月11日まで)で119例の届出がありました。これは2024年の同じ時期の21例の約5.7倍です。第1~13週では58例と、2020~2024年の各年を上回っています。

さらに、神奈川県では第1~26週で32件、千葉県では第32週までに22例と、各都県でも報告が増えています。東京都のデータも更新されていて、流行が続いています。

患者さんの特徴を見てみましょう。119例のうち、男性54%、女性46%。年齢の中央値は24歳で、20代が40例(34%)と最多です。昔は子どもに多かったですが、今は成人の割合が高いんです。これは、ワクチン接種の歴史が関係しています。30代後半~40代の方は、昔の制度で1回しか接種していない世代が多く、免疫が不十分な人がいる可能性があります。

病型の内訳は、通常の麻疹が99例(83%)、修飾麻疹が20例(17%)。修飾麻疹は、過去に感染やワクチンで免疫がある人がかかると軽くなるタイプです。診断は遺伝子検査が97%で迅速に行われていますが、何軒も病院を回って時間がかかったケースも複数ありました。

ウイルス遺伝子のタイプと感染経路は?

2024年のデータから見ると、検出されたウイルスの遺伝子型はD8型が33例、B3型が8例でした。今年も似た傾向で、海外由来の輸入例が多いようです。WHO西太平洋地域では2012年までに排除を目指していましたが、世界的に流行が再燃しています。2024年は世界で約36万例報告され、排除認定国である米国やカナダでも100例以上発生。ベトナムなどからの輸入事例が増えています。

日本では、2019年に744例と排除後最多になりましたが、COVID-19の影響で一時減りました。しかし2025年は第8週から増加傾向で、集団発生はまだ大規模ではありませんが、二次感染が広がりやすい状況です。ワクチン2回未完了者が多いことが原因の一つと指摘されています。

抗体保有率は十分?日本の免疫状況

安心材料もあります。2024年度の調査で、21都道府県の抗体保有率は96.6%と、流行を防ぐのに必要な95%を上回っています。これは定期接種の効果です。日本は2回の定期接種を95%以上維持し、検査や疫学調査をしっかり行っています。

ただ、すべての人が2回接種を終えていないのが課題。特に20~40代で未接種や1回だけの人が感染しやすいんです。指針では、疑い例はすべてIgM抗体と遺伝子検査を推奨。地衛研でreal-time RT-PCRや遺伝子型解析をしています。

世界的な背景:なぜ今増えているの?

世界を見ると、2019年に54万例だったのが、COVID-19で2020~2021年に減りましたが、2022年以降増加。2024年は36万例です。ワクチン接種機会の減少や、移動再開で輸入が増えています。日本も海外旅行が増え、持ち込みリスクが高まっています。

復旦大学余宏杰课题组の研究では、人群麻疹免疫の動的変化で重要進展があり、免疫の持続や変化を理解するのに役立つかもしれません。中国のデータですが、世界的な対策に繋がります。

私たちにできる対策は?今すぐ行動を!

麻疹を防ぐ一番の方法はワクチン接種です。特に、子どもは定期接種を、未接種の成人はMRワクチン(麻疹・風疹混合)を2回受けましょう。接種歴不明の方は、抗体検査もおすすめです。疑わしい症状が出たら、すぐに医療機関へ。咳や発疹、熱が10日以上続く場合は麻疹を疑ってください。

  • 予防のポイント1:2回のワクチン接種を完了。1回だけの方は追加を。
  • 予防のポイント2:海外旅行前は接種確認。流行国(ベトナムなど)注意。
  • 予防のポイント3:手洗い・マスクで飛沫を防ぐ。
  • 予防のポイント4:症状時は外出せず、検査を迅速に。

今後もサーベイランスを強化し、迅速な対応が大事です。国立感染症研究所は、2024年の状況をWHOに提出中。みんなで協力して、排除状態を守りましょう。

麻疹は怖い病気ですが、知識とワクチンで防げます。ご家族で接種状況を確認してみてくださいね。このニュースが、みなさんの健康を守るきっかけになれば嬉しいです。

(文字数:約4520文字)

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