新浜レオンさん、新居浜市ふるさと観光大使に就任 「ずっと意識し続けた街」との縁が形に
演歌歌手として活躍する新浜レオンさんが、愛媛県新居浜市のふるさと観光大使に就任しました。「ずっと意識し続けた…」という言葉どおり、自身の名字と同じ読み方を持つこの街を、これまでもコンサートなどでたびたび紹介してきた新浜さん。念願がかなう形で、新たな役割を担うことになりました。今回の就任は音楽番組『うたコン』への出演とあわせて注目を集めており、歌のステージと地域PRの両面での活躍が期待されています。
「名前が縁」で生まれた深いつながり
愛媛県新居浜市のふるさと観光大使は、同市の魅力を全国に発信する役割を担う公式アンバサダーです。今回就任した新浜レオンさんは、新居浜市としては10人目のふるさと観光大使となりました。就任のきっかけとなったのは、「にいはま」という“名前のご縁”です。「新浜(にいはま)レオン」という名字と、「新居浜(にいはま)市」という地名が同じ読み方であることから、デビュー当時から本人が強く意識してきた街だったといいます。
市の広報によると、新浜さんはこれまでも自身のコンサートのMCなどで、新居浜市の名前を取り上げ、「いつか観光大使として関わりたい」と思いを口にしてきたそうです。その熱意に加え、バンドのドラマー・伊藤哲平さんが新居浜市の出身であることも後押しとなり、今回の就任につながりました。
就任後のコメントで新浜さんは、「勝手ながら、この名前でずっと愛媛県新居浜市を意識して6年間過ごしてきました」と、これまでの思いを率直に語っています。また、「まさかこうしてご縁をいただき、大好きで、ずっと意識し続けた新居浜市のふるさと観光大使を担当させていただけるなんて、こんなにうれしいことはありません」と、喜びと感謝の気持ちを何度も口にしたということです。
あかがねミュージアムで委嘱式 笑顔あふれる就任セレモニー
委嘱式は、新居浜市の文化拠点・あかがねミュージアムで行われました。会場には多くのファンや市民が集まり、あたたかな雰囲気のなかで新たな門出を見守りました。市長からは、銅板で作られた正式な委嘱状が手渡され、記念品として、新居浜市の秋を彩る太鼓祭りで太鼓台を飾る龍の「布団締め」のミニチュアも贈られました。
新浜さんは、この日が新居浜市を訪れるのは初めてだったといいます。それでも会場では、観客からの大きな拍手と歓声に迎えられ、終始リラックスした表情でトークを展開。市の公式動画や来場者の報告によると、委嘱式のあとのライブでは、代表曲に加えておなじみのナンバーも披露し、伸びやかな歌声で会場を包み込みました。
ライブのラストでは、客席に降りて市民とハイタッチを交わす場面もあり、距離の近い交流でファンを喜ばせました。その様子を見ていた市民からは、「とても明るくて気さく」「歌だけでなく人柄にも魅了された」といった感想が聞かれ、新浜さんにとっても、市にとっても忘れられない一日となりました。
「勝手にライバル視」してきた新居浜市とのユニークなエピソード
新浜さんと新居浜市とのつながりには、思わず笑ってしまうようなエピソードもあります。ファンのブログによると、新浜さんはデビュー当時から、インターネット検索で「ニイハマ」と入力すると、自分の名前より先に「新居浜イオン」が表示されることを、密かに気にしていたそうです。そのことから「ずっと対抗意識を持っていた」と冗談交じりに語る場面もあったといいます。
そんな新浜さんが、ついに「新居浜イオン」でライブを行う日を迎え、「やっと新浜レオンが新居浜イオンで歌える」と、うれしそうに話していたというエピソードも紹介されています。名前をきっかけに始まった不思議な縁が、今では市公認の観光大使という形で実を結び、ステージやイベントを通じてさらに広がろうとしています。
「ふるさと観光大使」としての抱負 新居浜の魅力を全国へ
新浜さんは、子どもの頃から愛媛とのゆかりを感じてきたといいます。父親が愛媛県内企業のCMソングを担当していたこともあり、映像や音楽を通じて愛媛に親しんできたことを、今回の就任にあたって振り返っています。そうした背景もあって、観光大使の役割については、単なるイメージキャラクターではなく、「責任を持って新居浜の良さを伝えていきたい」と強調しました。
今後は、コンサートやイベントの場で、新居浜市の魅力を積極的に紹介していく考えです。市の代表的な祭りである新居浜太鼓祭りや、地元のソウルフードとして知られるヒット焼きなど、新浜さんはすでに新居浜ならではの文化・グルメに興味津々の様子。観光大使として活動するなかで、こうした地域の特色を学びながら、自身の言葉でファンや視聴者に伝えていく意欲を語っています。
「ふるさと観光大使という貴重な機会をいただき、こんなにうれしいことはありません。新居浜の人のあたたかさを感じながら、これから責任を持って発信していきます」というコメントからは、新しい“ふるさと”に対する親しみと決意がにじみ出ています。
『うたコン』出演でも存在感 歌のステージと地域PRの両立へ
新浜レオンさんは、音楽シーンでも着実に存在感を高めています。2019年に「離さない 離さない」でデビューし、その透明感のある歌声と明るいキャラクターで人気を集めてきました。そして2024年には、第75回NHK紅白歌合戦に初出場を果たし、2025年にはNHK大河ドラマ『べらぼう』にも出演するなど、活動の幅を広げています。
そんな新浜さんは、NHKの音楽番組『うたコン』にも出演し、FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE、岩崎宏美さん、純烈といった幅広い世代のアーティストたちと共演しました(各メディアの番組情報より)。番組では、世代を超えて親しまれる歌謡曲やポップスのカバー、自身の持ち歌などを披露し、お茶の間にもその歌声を届けています。
音楽番組での活躍は、新居浜ふるさと観光大使としての活動とも自然に結びついていきそうです。これまでもトークの中で「新居浜」という地名を紹介してきたように、今後は公式アンバサダーとして、テレビやラジオ、コンサートMCなどを通じて、新居浜市の名前や魅力に触れる機会をさらに増やしていくことが期待されています。
新浜レオンさんのプロフィール
- 名前:新浜レオン(にいはま・れおん)
- 生年:1996年生まれ
- 出身地:千葉県
- デビュー:2019年「離さない 離さない」でデビュー
- 主な実績:2024年 第75回紅白歌合戦出場
- 2025年:NHK大河ドラマ「べらぼう」に出演
新浜さんは、若手ながらも本格的な歌唱力と、バラエティ番組やステージMCで見せる飾らないトークで幅広い世代から支持を集めています。演歌・歌謡界の次世代を担う存在として期待される一方で、今回の新居浜ふるさと観光大使就任により、「歌」と「まちおこし」をつなぐ新しい役割も担うことになります。
音楽と街をつなぐ、新たな「にいはま」の物語
「名前が縁」で生まれた新浜レオンさんと新居浜市のつながりは、単なる話題性にとどまらず、人と街とのあたたかな関係を映し出しています。初めは検索結果や読み方の偶然から始まった意識が、やがてコンサートでのトークとなり、市側もその思いに応える形で観光大使として迎え入れる——そこには、歌手と地域が手を取り合い、新しいストーリーを紡いでいく姿があります。
今後、新浜さんが全国各地のステージで歌うたびに、「新浜」と「新居浜」、二つの「にいはま」の名前がセットで記憶されていくかもしれません。音楽ファンがライブやイベントをきっかけに新居浜市を訪れ、太鼓祭りやヒット焼きなどの文化に触れる——そんな流れが生まれれば、観光大使としての役割はさらに大きな意味を持つことになります。
新浜レオンさんのこれからの活動が、歌謡界での活躍とともに、新居浜市の魅力をどのように全国へ伝えていくのか。ステージのマイクを通して紡がれる、新たな「ふるさと」の物語から目が離せません。



