金沢・兼六園で雪吊り取り外し作業がスタート 春の装いへ移行

北陸の名園、金沢の兼六園で、冬の風物詩である「雪吊り」の取り外し作業が始まりました。3月16日午後4時40分頃から作業がスタートし、園内の約800か所に施されていた雪吊りが、次々と外されていきます。この作業を通じて、訪れる人々は春の訪れを実感しています。

雪吊りとは? 冬の重い雪から木々を守る伝統の技

雪吊りとは、雪の重みで木の枝が折れないように、枝に縄をかけたり、芯柱を立てたりして支える伝統的な手法です。特に北陸地方では、湿気の多い重い雪が降るため、欠かせない対策となっています。兼六園では、園内の庭木約800か所にこの雪吊りが施され、冬の間、木々をしっかり守ってきました。

今年の冬は、1月に雪が多く降りましたが、雪吊りのおかげで枝折れなどの大きな被害はなく、無事に冬を越せたそうです。金沢城・兼六園管理事務所の皆さんが、日頃から丁寧に手入れをしていた成果ですね。このような伝統を守り続けることで、兼六園の美しい景観が保たれています。

作業の様子 高さ10mの「巣ごもり松」からスタート

作業は、3月16日に園内のシンボル的存在である「巣ごもり松」から始まりました。この松は高さ10メートル、幅も10メートルもある大きな木で、12人の庭師さんたちが手際よく縄をほどき、芯柱を撤去していきました。青空の下、縄が外されていく様子は、なんとも爽快です。

庭師さんたちは、長年の経験を活かして慎重に作業を進めています。一つ一つの枝に優しく縄を外し、木に負担をかけないよう心がけているそうです。訪れた観光客の方は、「季節の変わり目を感じられて、いいタイミングで来られました」と笑顔で話していました。こうした作業を見学するだけでも、春の喜びが伝わってきますね。

作業長の声「これから春なんだなと感じます」

金沢城・兼六園管理事務所の志々目均作業長は、取材に対してこう語りました。「雪吊り外しをするころになると、春って感じがしますね。これが終わったころには桜も咲きますし、春を感じにどんどん来てほしいです」。作業長の言葉からも、春への期待があふれています。

作業は来週の3月23日まで続き、最終日には園内一の枝ぶりを誇る「唐崎の松」の取り外しが行われます。約1週間にわたる作業で、園内すべての雪吊りが完了する予定です。庭師さんたちの丁寧な仕事ぶりに、思わず拍手を送りたくなります。

近隣の養浩館庭園でも同様の作業 地域の春の風物詩

金沢だけでなく、近隣の福井市にある養浩館庭園でも、春に向けた「雪つり」の撤去作業が始まっています。枝に結び付けたわら縄を一つずつ切り落とす作業で、一部で枝折れが見られましたが、大きな被害はなかったそうです。このような作業は、北陸の庭園で毎年行われる春の恒例行事です。

養浩館庭園の庭師さんたちも、木々の「衣替え」を進め、訪れる人々に美しい春の景色をお届けしようとがんばっています。兼六園と同様に、地域の伝統が生きる瞬間です。

冬の兼六園を振り返る 雪吊りとライトアップの幻想的な世界

冬の兼六園は、雪吊りが施された庭木が幻想的な姿を見せ、ライトアップイベントも人気でした。2026年の冬も、金沢城公園の櫓や石垣がライトアップされ、雪が降る夜は特に美しい光景が広がっていました。2月の土曜日に開催された「金沢城・兼六園四季物語 – ライトアップ・冬の段」では、18時から20時45分まで無料で入園でき、多くの人が訪れました。

雪吊りの縄が木々を優しく包む様子は、北陸の厳しい冬を象徴するものでした。年末年始には無料開放や終夜開園も行われ、地元の人々や観光客が温かな時間を過ごせました。これらの冬のイベントが終わりに近づき、今度は春の訪れを告げる雪吊り外しの季節です。

春の兼六園へ 桜の開花ももうすぐ

雪吊りがすべて外れる頃には、園内の桜も咲き始め、春本番の景色が楽しめそうです。兼六園は日本三名園の一つで、春夏秋冬それぞれの風情が魅力です。雪吊り外しの作業を見学したり、作業後のすっきりした木々を眺めたりするのもおすすめですよ。

作業中は庭師さんたちの姿を間近で見られる貴重な機会です。家族連れやカップルで訪れて、春の訪れを一緒に感じてみませんか? 金沢の自然と伝統が織りなす、四季の移ろいをぜひ体感してください。

このニュースは、TBS NEWS DIG、石川テレビ、JNNなどの報道に基づいています。兼六園の美しい変化を、皆さんも足を運んでご覧ください。

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