香川県の図柄入りナンバープレートが全国で話題に

全国各地で導入が進む図柄入りナンバープレートが、地域の魅力を発信する「走る広告塔」として注目を集めています。香川県も独自のデザインで参加しており、オリーブと瀬戸大橋をモチーフにした地方版図柄入りナンバープレートが多くのドライバーに選ばれています。このブームの中で、自治体ごとに異なる導入姿勢や、利用者の関心の高さが明らかになってきました。

図柄入りナンバープレートとは何か

図柄入りナンバープレートは、各地域の風景や観光資源を図柄にしたナンバープレートで、国土交通省が導入を推進しています。「走る広告塔」として地域の魅力を全国に発信することが目的です。地域の特色を表現したデザインを車に付けることで、走行中も地域のPRに貢献するという仕組みになっています。

現在、全国で複数のカテゴリーがあります。第4弾として2025年5月7日から新たに5地域が導入されるなど、着実に拡大が続いています。

香川県の図柄入りナンバープレート

地域ごとの異なるデザイン

香川県では、地域によって異なる図柄入りナンバープレートが交付されています。高松市を除く香川地域では、「オリーブ」と「瀬戸内海の風景(瀬戸大橋)」をモチーフにしたデザインが採用されており、2018年10月1日より交付中です。これらは香川県の代表的な観光資源であり、県の魅力を象徴するものとして選ばれました。

一方、高松市にお住まいの方は、屋島を望むデザインのナンバープレートを選択することができます。こうした地域ごとのデザイン分けにより、より地元に密着した表現が実現されています。

ナンバープレートの料金体系

香川県の図柄入りナンバープレートは、寄付の有無によって異なります。1,000円以上の寄付を行うことでフルカラー版を選択でき、寄付金は交通事故防止対策や被害者救済対策、観光振興などに活用されます。

自家用小型・普通車の場合、寄付金ありのカラー版は9,680円、寄付金なしのモノクロ版は8,680円です。軽自動車の場合は、寄付金ありで10,390円、寄付金なしで9,390円となります。別途、交付手数料や希望番号取得手数料が必要な場合もあります。

全国に広がる図柄入りナンバープレート

自治体による温度差の実態

全国的に図柄入りナンバープレートは広がりを見せていますが、導入には自治体ごとに温度差があることが明らかになっています。例えば、静岡県は「富士山ナンバー」のみの導入に留めており、他の地域に比べて控えめな姿勢を見せています。一方、多くの都道府県では複数のデザインを用意し、地域の多様な魅力を表現しようとしています。

このような違いは、各自治体の観光戦略やブランディングの考え方の違いを反映しており、地域によってナンバープレートに対するアプローチが大きく異なっていることがわかります。

人気ランキングで見える利用者の関心

北陸信越地方では、「かわいい」と思う図柄入りナンバープレートのランキングが作成されており、新潟県の「萬代橋とトキ」をモチーフにしたデザインが人気を集めています。こうしたランキングは、利用者がどのようなデザインを求めているのかを示す重要な指標となっています。

また、近畿地方では「運転マナーがよさそう」だと思うナンバープレートのランキングが実施されています。このランキングで2位の奈良県を抑えた1位には、別の地域のナンバープレートが選ばれています。こうしたランキングは、ナンバープレートが単なる機能的な表示板ではなく、地域のイメージや印象を形作る要素として機能していることを示しています。

寄付金の活用と社会的意義

図柄入りナンバープレートの寄付金は、各地域で具体的な用途が決められています。香川県では、交通事故防止対策や被害者救済対策に充てられることが定められており、地域の安全向上に貢献する仕組みになっています。

また、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)を記念した特別仕様ナンバープレートも交付されており、その寄付金は博覧会開催に関連した交通サービスの充実などに使用されます。このように、ナンバープレートの寄付制度は、地域社会への貢献を促進する仕組みとして機能しています。

ナンバープレートの申し込み方法

図柄入りナンバープレートは、新車購入時に選択できるほか、現在のナンバープレートから変更することも可能です。申し込みはウェブサイトから行うことができ、手続きは比較的簡単です。

香川県の場合、2018年10月1日より交付が開始されており、導入から現在まで多くのドライバーがこのナンバープレートを選択しています。希望番号を取得したい場合は、別途手数料が必要になります。

今後の展開と地域活性化への期待

図柄入りナンバープレートの導入は、今後もさらに拡大することが予想されます。2025年5月7日から新たに5地域が加わるなど、全国的なトレンドとなりつつあります。

香川県をはじめとした各地域では、この取り組みを通じて、走る広告塔として地域の魅力を全国に発信する戦略を展開しています。ナンバープレートというありふれた日常のアイテムが、地域のブランディングと観光振興の重要な手段となっていることは、地方創生の時代における創意工夫の一例といえるでしょう。

利用者の関心の高さと、ランキングを通じた人気度の測定により、図柄入りナンバープレートは単なる記念品ではなく、地域の認知度向上と愛着醸成に大きな役割を果たしていることが明らかになっています。

参考元