田部井淳子さん映画、三春町合併70周年の記念事業で上映
福島県田村郡三春町で、町の合併70周年を祝う記念事業の一環として、地元出身の世界的な登山家である田部井淳子さんをモデルにした映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』が、町民のために特別上映されました。この映画は、三春町の発展の歴史とともに歩んできた町民の誇りを感じさせる、心温まるイベントとなりました。
町の歴史に刻まれた大きな節目
三春町は今年、昭和30年の町村合併から70年という記念すべき節目の年を迎えました。長い年月の間に、町は変化と発展を重ね、豊かな自然や文化と共に今もなお生き生きとした営みを続けています。町民の皆さんが共に祝い、これまでの歴史を未来へとつなぐ大切な機会となりました。
世界に誇る登山家・田部井淳子さんの輝き
- 1940年生まれ、福島県三春町出身。
- 1975年、日本人女性および世界で初めて女性としてエベレスト登頂に成功。
- その後も七大陸最高峰すべての登頂を成し遂げ、女性登山家のパイオニアとして国内外で高く評価されてきました。
田部井淳子さんは、困難を乗り越えて目標に挑戦し続ける姿勢と、家族や仲間と歩む温かな人柄で多くの人々から敬愛されてきました。三春町の名誉町民でもあり、彼女の故郷での映画上映は町民の皆さんにとっても特別な意味を持ちます。
記念映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』とは
吉永小百合さん主演による本作は、田部井淳子さんの人生をモデルに、女性登山家として世界の“てっぺん”を目指し続けた姿と、その家族を描いた感動作です。勇気や挑戦、家族への愛情など、観る人の心に深く残る物語となっています。
- 第124作目となる吉永小百合さんの出演作。
- 女性の社会進出、ジェンダー平等、挑戦することの意義をじっくりと描き、「自分らしく生きる」ことの大切さを伝えています。
- 田部井さんとその家族の日常や、心の葛藤、山頂を目指す軌跡が随所に描かれています。
特別上映会の詳細
上映会は2025年11月3日、三春町交流館「まほら」のまほらホールで2回開催。町内の小学4年生以上の住民を対象にした抽選制となり、より多くの町民が田部井さんの偉業や人生に触れる機会となりました。定員は各回380名で、子どもたちや町の未来を担う若い世代への優先割り当てもありました。
- 日程:2025年11月3日(月・祝)
- 1回目:14:30~(14:00開場)、2回目:18:30~(18:00開場)
- 会場:三春交流館「まほら」まほらホール
- 対象:三春町民(小学生4年生以上、高校生以下は優先)
- 定員:各回最大380名(抽選制)
町民の感動と誇り
上映会当日は、多くの町民が会場に足を運び、心静かにスクリーンを見つめていました。田部井淳子さんの勇敢な挑戦の姿や、家族の絆に涙を流す方、笑顔で友人や家族と感想を語り合う子どもの姿も見られ、世代を超えて共感できるひとときとなりました。
参加した町民からは「同じ三春町出身として誇らしい」「困難にも諦めずに挑むことの大切さを改めて感じた」「子どもにも観せて良かった」といった声が多く寄せられました。田部井さんが体現した“あきらめない心”は、町民ひとりひとりの心に深く刻まれたようです。
三春町の未来を照らすメッセージ
本上映会は、単なる映画鑑賞の場ではなく、田部井淳子さんの生き方が町民それぞれの人生や町の未来に勇気や希望を与える場となりました。田部井さんが遺した、“てっぺん”を目指し続ける姿勢は、今後の三春町をより明るく、力強く前進させる原動力になることでしょう。
また同日には、田部井淳子さん生誕地の碑や町内の寺社仏閣を巡るまちなかトレッキングイベントなど、多彩な記念事業も行われ、町全体が一体感に包まれた一日となりました。
町民に寄り添う記念事業の意義
三春町合併70周年を祝い、町の歩みを町民全員で振り返るこの記念事業は、ともに未来を築く原点を確かめる大切な機会となりました。田部井淳子さんという大きな存在をきっかけに、これからも三春町は“挑戦する町”として、若い世代からシニア世代まで、みんなの力で豊かな地域づくりに励んでいきます。
- チャレンジ精神や友情、家族愛を大切にする心
- 地元の誇りを再発見する場
- 町民一人ひとりの成長と絆の強化
田部井淳子さんの映画上映は、町の歴史と未来、そして町民の人生をつなぐ“心のバトン”となったのです。




