社交ダンスで健康寿命を伸ばす!最新研究が明かす驚きの予防効果
加齢とともに心身が弱くなる「フレイル」の予防に、社交ダンスが極めて効果的であることが最新研究で明らかになりました。テレビ朝日の「羽鳥慎一モーニングショー」でも11月21日に特集され、話題を呼んでいます。筑波大学やアルバート・アインシュタイン医科大学の研究成果から、社交ダンスがなぜこれほどまでに高い効果を発揮するのか、その秘密に迫ります。
フレイル予防の最強運動は「社交ダンス」
筑波大学の辻大士准教授が主導する大規模調査「JAGESプロジェクト」では、男性33,746人、女性36,799人を3年間にわたって追跡調査しました。その結果、男性においてはダンス(社交ダンス)がフレイル予防に最も効果の高い運動種目として第1位に輝きました。女性では登山・ハイキングが1位となりましたが、辻准教授は「女性でもダンスは十分効果的である」と述べており、性別を問わず推奨できる運動として注目されています。
フレイルとは、加齢によって体や心の働きが弱くなった状態のこと。要介護予備軍と言える状態で、放置すれば介護が必要になるリスクが高まります。このフレイルを予防することが、健康寿命を伸ばす鍵となるのです。
認知症リスクを76%も低減
さらに驚くべき研究結果が、アメリカのアルバート・アインシュタイン医科大学から報告されています。社交ダンスを継続している高齢者では、ダンスをしない人と比べて認知症リスクが76%も低いことが明らかになったのです。これはウォーキングと比較すると、その効果は約135倍に相当するという驚異的な数字です。
この理由は、社交ダンスが脳に与える刺激の質の高さにあります。ダンスをするとき、私たちの脳は記憶、身体感覚、音楽、感情といった複数の脳機能を同時に活動させます。特に社交ダンスではパートナーの動きに反応し、リズムに合わせ、ステップを覚える必要があるため、脳全体の神経回路が活性化されるのです。これは単なる運動以上に、脳全体を使う「動く脳トレ」と言えます。
社交ダンスが優れた理由:三つのメリット
1. 身体への総合的な効果
社交ダンスの最大の特徴は、下半身の筋力、バランス、柔軟性を同時に鍛えられることです。太もも、ふくらはぎ、お尻といった大きな筋肉を使うことで、歩行能力や立ち上がりの動作が改善されます。また、正しい姿勢を意識しながら踊ることで、転倒リスクの低下にもつながります。これらはフレイル予防に直結する効果ばかりです。
2. 心理社会面への良い影響
社交ダンスは本質的にコミュニケーションが前提の活動です。パートナーとの交流、仲間との会話、一緒に笑うといった人間関係が、心の健康に大きく寄与します。孤立感やうつ感情が軽減され、継続意欲も高まります。社会的な認知機能の維持にも役立ち、心身両面での健康効果が期待できるのです。
3. 脳への高度な刺激
ステップを覚え、パートナーに合わせ、音楽に乗り、相手の動きを予測する—これらの活動が脳全体を刺激します。複数の認知機能を同時に使うため、認知機能の低下防止に非常に効果的なのです。
自宅でも実践できる基本ステップ
社交ダンスは難しそうに思われるかもしれませんが、基本的な動きは自宅でも練習できます。重要なのは正しい姿勢です。体の軸を整え、背筋を伸ばすことから始めましょう。次に、肩回りの筋力と柔軟性をアップさせるアーム動作を取り入れます。そして、足腰を鍛えるステップ動作をリズムに乗って踊ることが大切です。
テレビ朝日の「羽鳥慎一モーニングショー」でも、これらの基本ステップが実際に紹介されており、現在TVerで無料公開されている35分間の動画で、より詳しく学ぶことができます。
モーニングショーで話題に:玉川徹氏と長嶋一茂氏の掛け合い
今回のニュースが報道された際、番組内では恒例のコメンテーター同士の言い争いも展開されました。玉川徹氏が長嶋一茂氏に「奥さんじゃないんだから」とのツッコミを入れると、長嶋氏は「あった、あった、あったって」と返すなど、金曜日の恒例コーナーとして視聴者の笑いを誘いました。
年代別フレイルの兆候と対策
以下のような症状に思い当たることはないでしょうか。体重が減ってきた、握力が弱くなった、歩く速度が遅くなった、疲れやすい、身体活動量が減ったといった兆候がフレイルのサインです。このような状態に陥る前に、社交ダンスのような総合的な運動を始めることが重要です。
高齢者の間では健康目的で社交ダンスを始める人が増えています。これまで運動習慣がなかった方でも、音楽に合わせた楽しい動きが習慣化しやすく、継続しやすいのが社交ダンスの魅力です。
健康寿命を伸ばすために今からできること
社交ダンスの素晴らしさは、単に身体を動かすだけではなく、心も脳も同時に鍛えられることにあります。筑波大学の辻准教授も「社交ダンスの楽しさや仲間との交流が脳に与える影響は大きく、認知機能の低下防止に役立つ」と強調しています。
加齢は避けられませんが、その過程で失われていく機能は、適切な運動と交流で大きく補うことができます。社交ダンスはそのための最強のツールとなり得るのです。地域のダンス教室や社交ダンスサークルに参加することで、健康寿命を伸ばしながら、人生をより豊かで充実したものにすることができるでしょう。
健康で長生きしたいというのは、誰もが持つ願いです。その実現のための第一歩として、社交ダンスを始めてみてはいかがでしょうか。



