天皇皇后両陛下と愛子さま、6年ぶり須崎御用邸での静養を終え帰京

天皇皇后両陛下と長女の愛子さまは、2025年8月1日から静岡県下田市にある須崎御用邸での静養に入られました。これは令和に入ってから6年ぶりの須崎御用邸での静養となります。以前は新型コロナウイルス感染症の影響で行動制限が厳しく、静養先の選択にも制約があったため、近年は主に栃木県の那須御用邸での静養が多くなっていましたが、今年は再び須崎御用邸での滞在が実現しました。

須崎御用邸での静養の様子と地元住民との交流

ご一家は8月1日夜、特別列車で伊豆急下田駅に到着し、到着を出迎えた多くの市民と交流が行われました。愛子さまは地元の方々から「泳がれますか?」と声をかけられ、「天気がよければ」と笑顔で応じる場面もあり、和やかな雰囲気が伝えられています。両陛下は、先月30日にロシアのカムチャツカ半島で発生した巨大地震による津波が下田市でも観測されたことを気遣い、出迎えた市民に被害の有無についても尋ねられました。

なぜ須崎御用邸が選ばれたのか

これまでの静養は、新型コロナの感染拡大による制限の影響や、ご多忙な慰霊の旅などを踏まえ、比較的行動しやすい那須御用邸で過ごされることが多かったのですが、須崎御用邸は戦後80年の節目の年である今年の慰霊の歩みの中での重要な拠点のひとつともなっています。また、過去に65年前から続く歴史ある御用邸であり、自然に囲まれた静かな環境が静養に適していることが背景にあると考えられています。6年ぶりの須崎滞在は、ご一家が新たな生活環境や社会情勢の中で心身のリフレッシュを図るための選択の一つともいえます。

愛子さまの帰京と今後の活動

須崎御用邸での5日間の静養を終えた愛子さまは、8月5日に両陛下より一足早く帰京されました。午後5時過ぎに皇居に戻られ、その日のうちに日本赤十字社での勤務に復帰されています。社会人2年目となる愛子さまは、宮内庁関係者によると、御用邸での静養の合間も公務や職務に真摯に取り組まれているとのことです。両陛下はもうしばらく須崎御用邸で静養を続けられる予定です。

28年前の須崎御用邸での思い出

須崎御用邸は今でこそ静養の場として知られていますが、約28年前には当時の皇太子ご一家が滞在され、週刊誌記者がその様子を写真に収めようとして注目を集めたエピソードもあります。皇太子さま(現在の天皇陛下)が記者の予想を超えた行動でスクープ写真を取られる様子は、当時大きな話題となりました。この歴史と伝統が、今日のご一家の静養選択に影響を与えていると考えられています。

まとめ

2025年の夏、天皇皇后両陛下と愛子さまは、6年ぶりに須崎御用邸での静養を行いました。地域の人々との交流を大切にし、自然に恵まれた環境で心身の休養を図られたことがうかがえます。また、愛子さまは静養を終え、日赤での社会人としての活動に戻られました。これからもご一家の公務や生活に注目が集まる中、健康と安全を願う声が多く寄せられています。

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