藤沢の「TSUTAYA村岡店」閉店と、高石市アプラたかいしTSUTAYAのクリスマスイベント──それぞれの街で動き出す“次の一歩”
この記事では、神奈川県藤沢市の「TSUTAYA村岡店」閉店と、大阪府高石市「アプラたかいし」内TSUTAYAで開催されるクリスマスイベントという、2つのニュースをあわせてご紹介します。レンタル文化を支えてきた店舗が静かに幕を閉じる一方で、地域の人たちが集う楽しいイベントが開かれようとしている……そんな「別れ」と「新しいにぎわい」の両方を、やさしい目線で追っていきます。
藤沢市「TSUTAYA村岡店」が11月30日で閉店
まずは、長年地域で親しまれてきた「TSUTAYA村岡店」(神奈川県藤沢市村岡東)の閉店についてです。藤沢市村岡東にあった同店は、2025年11月30日をもって営業を終了しました。 店舗前に掲示された案内や公式サイトのお知らせなどを通じて閉店が告知され、多くの利用客が名残を惜しみながら最終日を迎えました。
TSUTAYA村岡店は、映像・音楽ソフトのレンタルや販売、書籍・ゲームなどを取り扱う複合型店舗として、地域の人々に長く親しまれてきました。 映画や音楽を身近に楽しめる場所であり、休日のたびに家族連れや学生が訪れる、いわば「身近なエンタメ拠点」でもありました。
閉店で藤沢市内のTSUTAYAは「湘南T-SITE」のみ、レンタルは実質終了
TSUTAYA村岡店の閉店により、藤沢市内で「TSUTAYA」として残るのは「湘南T-SITE」の蔦屋書店のみとなりました。 さらに、同店の閉店を機に、藤沢市内におけるTSUTAYAブランドのレンタルサービスは終了したとされています。
現在、藤沢市内でDVDレンタルサービスを提供している店舗は「ゲオ湘南台店」など、ごく限られた一部店舗のみとなり、かつて街のあちこちにあったレンタルショップの姿は、大きく様変わりしたことになります。 レンタル店が当たり前にあった時代を知る人にとっては、ひとつの時代の節目といえる出来事です。
1階の「ドコモショップ藤沢村岡店」は駅前へ移転
TSUTAYA村岡店の1階には「ドコモショップ藤沢村岡店」が入っていましたが、この店舗は閉店に先立ち、藤沢駅北口エリアへ移転しています。 新店舗は藤沢駅北口の「フリートパーキング」1階に移り、「ドコモショップ藤沢駅北口店」として営業を続けています。
駅前という交通の便がよい場所への移転により、通勤・通学のついでに立ち寄りやすくなるなど、利用者にとっての利便性は高まっています。 一方で、村岡東周辺に住んでいた方にとっては、徒歩圏内の携帯ショップがなくなったことになり、日常の導線が少し変わったと感じる人もいるかもしれません。
村岡新駅(仮称)計画と再開発エリアの「転換点」
TSUTAYA村岡店があった村岡東エリアは、JR東海道線の「村岡新駅(仮称)」設置計画と、その周辺再開発が進められている、いま注目度の高い地域です。 新駅は、大船駅と藤沢駅の間に設置される予定で、藤沢市・鎌倉市・神奈川県・JR東日本などが連携し、土地区画整理事業と一体となった新しいまちづくりが計画されています。
現在、TSUTAYA村岡店の看板はすでに外され、店内の売り場撤去や内装解体などの工事が進められている様子が確認されています。 こうした変化は、単なる一店舗の閉店にとどまらず、村岡新駅周辺エリアが大きく姿を変えていく「転換点」のひとコマともいえます。
地域の声──「寂しさ」と「期待」が入り混じる
長年通い慣れたお店がなくなることについて、地域からはさまざまな声が聞かれています。
- 「思い出のあるTSUTAYAがなくなるのは寂しい」という、閉店を惜しむ声
- 「レンタル文化の終わりを感じる」という、時代の移り変わりを実感する声
- 「新駅ができて街がどう変わるのか楽しみ」という、再開発への期待の声
- 「次はどんな施設ができるのか注目している」という、今後の動向を見守る声
TSUTAYA村岡店の閉店は、「一つの時代の終わり」を象徴する出来事であると同時に、村岡新駅とその周辺が新たな街へと生まれ変わっていく過程の一場面でもあります。 これから数年をかけて、このエリアの風景や人の流れはさらに変わっていくことが予想されます。
全国的にも続くTSUTAYAの店舗閉店
藤沢市の話題にとどまらず、TSUTAYAの店舗は全国的にも閉店が続いていることが指摘されています。2025年だけでも、年間でおよそ70店舗が閉店したとの集計もあり、その中には今回のTSUTAYA村岡店(11月30日閉店)も含まれています。
2022年・2023年にはそれぞれ約130店舗、2024年も約110店舗が閉店しており、レンタル事業からの撤退や店舗業態の見直しが全国で進んでいることがわかります。 動画配信サービスなどデジタル化の進展とともに、街の風景も少しずつ変わってきているのです。
一方、大阪・高石市ではTSUTAYAで「DREAM CHRISTMAS EVENT」開催
こうした「閉店」のニュースがある一方で、TSUTAYAを舞台にした楽しいイベントも企画されています。大阪府高石市の「アプラたかいし」内にあるTSUTAYAでは、12月20日・21日の2日間、「DREAM CHRISTMAS EVENT」が開催される予定です。(ニュース内容2・3)
「アプラたかいし」は、高石駅前にある複合施設として、ショッピングや文化イベントなど、地域の暮らしを支える拠点となっています。その中に入るTSUTAYAは、本や音楽、文具などを通じて、さまざまな世代が立ち寄る“街のリビング”のような存在です。
「DREAM CHRISTMAS EVENT」の概要
ニュースによると、12月20日(土)・21日(日)の2日間にわたり、アプラたかいし内TSUTAYAで「DREAM CHRISTMAS EVENT」が行われます。(ニュース内容2・3)具体的なプログラムの詳細までは明らかにされていませんが、名称からは、クリスマスシーズンに家族や子どもたちが楽しめる夢のあるイベントであることがうかがえます。
イベントを紹介する記事では、地元メディア「bawoon SOUTH」などが取り上げており、地域に暮らす人たちに向けた案内として発信されています。(ニュース内容2)TSUTAYAという「本とエンタメの空間」を会場にすることで、買い物ついでにふらっと立ち寄って楽しめる気軽さも魅力の一つです。
地域密着型イベントとしての役割
クリスマスイベントは、単に「楽しい催し」であるだけでなく、地域の人どうしが出会い、つながるきっかけにもなります。特に駅前や商業施設内で開かれるイベントは、
- 小さな子ども連れの家族が参加しやすい
- 学生や若い世代も立ち寄りやすい
- シニア世代にとっても気軽な外出先になる
といった特徴があり、幅広い世代の「居場所づくり」にもつながります。TSUTAYAでのイベント開催は、書店・レンタル店としての役割にとどまらず、「地域コミュニティの場」としての機能が強まっていることの表れともいえるでしょう。
「TSUTAYA」という場が持つ意味の変化
藤沢市のTSUTAYA村岡店の閉店と、高石市アプラたかいしでのクリスマスイベントという、対照的にも見えるニュースを並べてみると、「TSUTAYA」という場が持つ意味が、時代とともに変わりつつあることが伝わってきます。
かつてTSUTAYAといえば、CDやDVDをレンタルする場所として、若者からファミリーまで多くの人が行き交う存在でした。いまもそのイメージは残っていますが、配信サービスの普及により、「モノを借りる場所」から「人が集まる場所」へと、役割の重心が少しずつ移りつつあります。
藤沢では、レンタル店舗の閉店が街の風景の変化として受け止められている一方で、高石ではクリスマスイベントを通じて、TSUTAYAが地域のにぎわいをつくる拠点になっています。同じ「TSUTAYA」という名前でも、地域や店舗ごとに担う役割は少しずつ異なっているのです。
私たちの暮らしと、街の“これから”
レンタルショップの閉店ニュースを聞くと、どこか寂しさを覚える方も多いと思います。お気に入りの作品を棚から選んで持ち帰る楽しさや、何気なく借りた一本の映画が心に残る一本になった経験は、きっと多くの人にとって思い出の一部になっているはずです。
一方で、新しい駅の建設や再開発、そしてショッピングセンターでのイベントなど、街はいつも少しずつ姿を変えながら、私たちの生活を支え続けています。TSUTAYA村岡店があった村岡東エリアでも、これから新しい施設やサービスが生まれ、人の流れが変わり、新しい思い出が積み重なっていくことでしょう。
そして、高石市アプラたかいし内のTSUTAYAで行われる「DREAM CHRISTMAS EVENT」のような催しは、今この瞬間の街の楽しさやにぎわいを作り出している存在です。ふと立ち寄ったイベントで、子どもがサンタクロースと写真を撮ったり、普段は手に取らない本に出会ったり……そんな何気ない体験も、きっと誰かの「大切な記憶」になっていきます。
「お店が閉まる」「新しいイベントが開かれる」というニュースの一つひとつの裏側には、その場所を利用してきた人の時間や思い出、そしてこれからそこを訪れる人たちの期待があります。変わりゆく街の姿を、少しやさしい気持ちで見つめてみたくなるニュースと言えるかもしれません。



