豪華客船「飛鳥Ⅲ」ついに全国寄港開始 ─ 各地で“初寄港”が続々、日本の港に新たな賑わい

郵船クルーズ株式会社が誇る新造豪華客船「飛鳥Ⅲ」が、2025年7月20日に待望の就航を果たしました。34年ぶりとなる新造船として、全国各地の主要港への初寄港が続き、各地域で歓迎ムードが高まっています。国内のクルーズ客船文化と観光振興に大きなインパクトをもたらしている飛鳥Ⅲの姿を、各地の活気ある様子と共に詳しくご紹介します。

飛鳥Ⅲ就航の背景と概要

飛鳥Ⅲは総トン数52,265トン、全長230メートル、381の客室すべてがバルコニー付き、乗客定員約740人という国内最大級の豪華クルーズ船です。就航第1航海は「函館・小樽」へ向かう北海道スロートリップで華々しく幕を開け、その後、日本一周や週末利用コースなど、多彩な航路で各地を巡っています。

  • 就航日:2025年7月20日
  • 運航会社:郵船クルーズ株式会社(NYK Cruise Line Co., Ltd.)
  • 乗員・乗客総計:約1200人(寄港時)
  • 船籍:日本

鹿児島で再注目された地元の魅力
~「携帯の待ち受けは桜島!!」の声も~

鹿児島港への飛鳥Ⅲ初寄港は、地元の人々や観光客にとって忘れられないイベントとなりました。桜島の大パノラマを甲板やバルコニーから望みつつ、鹿児島の食や伝統文化、豊かな自然の魅力を再発見する機会にもなりました。

新しく寄港するたび、地元の住民から「携帯の待ち受けは桜島!」という声が多く聞かれ、乗客たちはその雄大な景色や地元ならではの体験に感動。クルーズ再開や寄港回数の増加が、観光業界や経済にも明るい話題をもたらしています。

高知新港──四国初寄港、歓迎ムード高まる

2025年10月11日、四国では高知新港へ飛鳥Ⅲが初寄港。寄港当日は歓迎のセレモニーや地元特産品の販売などで、賑わいを見せました。

  • 市民や観光客が多数駆けつけ、港は新たな活気に包まれました。
  • 地元の伝統芸能や音楽パフォーマンスも披露され、船旅のハイライトとなりました。

仙台港でも初寄港!東北での新しい船旅の扉、開く

仙台港には「飛鳥Ⅲ」が2025年の夏に初めて入港。船が着岸すると、地元自治体や観光協会が中心となり、盛大な歓迎イベントが行われました。東北・宮城県としても、国内最大級クルーズ船の初寄港は観光振興と地域活性化への新たな一歩となりました。

岩手県・宮古港でも9月7日に初寄港が実現し、乗客や地元住民が交流できる岸壁イベントや、見送りセレモニーが催されるなど、各地で港町の魅力を再発信する契機となりました。

初寄港ラッシュ──全国30港で展開するオープニングクルーズ

飛鳥Ⅲの就航を機に、オープニングクルーズでは日本国内の30港(横浜港を除く)への初寄港を敢行。一度に多くの都市で“初めて”が続く状況は、国内クルーズ史上でも極めて希少な出来事です。

これに合わせ、各港ごとに特長の異なる歓迎イベントが実施され、寄港先の地域資源の発信にもつながっています。

  • 室蘭港(北海道)では「夏の北海道クルーズ」で8月26日入港。地元中高生や市民団体による盛大な歓迎と、特産品ブースが並びました。
  • 高松港(香川県)では「高松城鉄砲隊」や書道パフォーマンスなど、四国ならではのおもてなしが実現されました。
  • 宮古港(岩手県)では9月7日に初寄港、藤原ふ頭にて地域住民と乗客らによる多彩な催しも開催。

船舶&クルーズ愛好家にとっての飛鳥Ⅲの魅力

飛鳥Ⅲは、全客室バルコニー付きであることや、内装デザイン・食・エンターテインメント体験が高水準で提供されている点が特筆されます。また、長い歴史を持つ「飛鳥」ブランドの最新鋭船として、クルーズファンや船舶マニアからも大きな注目を浴びています。

寄港地ごとに変化する料理やエンタメ、船内ツアー、地方文化との共同イベントなど、“地域との連携”が積極的に取り入れられていることも、新時代のクルーズとして好評を博しています。

観光経済・地域交流にも連鎖する好循環

飛鳥Ⅲ効果は観光経済にも波及しています。各寄港地での宿泊や地元グルメ体験、土産購入やイベント消費が増え、船旅前後の旅行者を呼び込む動きも加速。港ごとに特色ある地域振興イベントが組まれ、国際観光都市へのステップアップも後押しされています。

  • 地元小売店や飲食店の経済効果も期待されています。
  • 国際的なクルーズ船も頻繁に入港する流れに弾みがついています。
  • 新たにクルーズ船おもてなしボランティアやイベント運営者など、多様な層の参画が進みました。

港と海、そして人と人がつながる特別な体験

飛鳥Ⅲの寄港は、海と港、都市と人、伝統と未来とが交差するドラマチックなシーンの連続です。各地で見送りや歓迎イベント、新旧世代が交わる交流が生まれ、日常のなかに特別な記憶が刻まれています。これからも、<日本の海と港町の魅力>と、世界に誇る国産クルーズ船の物語が、より多くの人の心を動かし続けることでしょう。

今後に期待される新たな「飛鳥」伝説

飛鳥Ⅲの登場により、日本のクルーズ船の可能性はさらに拡大しました。運航スケジュールは今後も発展的に拡大が計画されており、多くの新たな港や地域との出会い、観光・文化交流の輪が広がっていくことが期待されます。港町の新たな賑わい、そして日本ならではの温かな“おもてなし”を体験できる機会として、飛鳥Ⅲはこれからも多くの人々の記憶に刻まれていくことでしょう。

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