今話題!「6-7(シックス・セブン)」ブーム徹底解説――謎の数字スラングが子どもたちを魅了する理由
はじめに――学校もネットも「6-7!」で大騒ぎ
2025年に入り、SNSや学校などあらゆる場面で「6-7(シックス・セブン)」という言葉が爆発的に広まり、Z世代やα世代の子どもたちの間で一大ブームとなっています。単なる数字の組み合わせに見えるこのフレーズが、なぜここまで熱狂的に使われるのでしょうか。背景には、音楽やバスケットボール、インターネットカルチャーの融合、そして現代の若者特有の感性が関係しています。
「6-7」って何?――意味や使われる場面をわかりやすく
- もともとはスラング:「6-7」は日本語でいえば「まあまあ」「そこそこ」や「特に意味はない」など、文脈によってニュアンスが変化します。「so so」「大したことない」といった軽い意味合いで使われることもあります。
- 身長や数字の象徴:特にNBA選手ラメロ・ボール選手の「6フィート7インチ(=約2.01m)」という身長になぞらえ、「背が高い」という意味合いで使われることも多いです。
- とにかく叫ぶだけ:実際には深い意味はなく、ムードやノリで「6-7!」と叫んだり、一種のギャグや合言葉として繰り返されるのが特徴です。
- 元ネタは音楽とバスケ文化:2025年初頭にラッパーSkrillaの楽曲「Doot Doot(6 7)」から始まり、バスケットボールのハイライト動画編集で急速に拡散しました。
起源と拡散――SNS・音楽・スポーツが絡み合う誕生秘話
「6-7」のムーブメントは2024年末リリースの楽曲「Doot Doot(6 7)」がきっかけ。当楽曲では何度も「6-7」というフレーズが登場し、シカゴの「67番街」に由来するという説もあります。
この曲が2025年2月に正式リリースされると、NBA選手ラメロ・ボール(身長6フィート7インチ)に合わせたダンクシュートやプレー動画に編集され、TikTokやInstagram、YouTubeのReelsで爆発的にバズ。これが一気に「身長」「大きさ」に対する称賛や憧れの意味でも使われるようになりました。
さらに、アメリカAAUアマチュアバスケ大会で一人の少年が「6-7!」と叫びながらパフォーマンスする映像が拡散され、「6-7キッド」と呼ばれ一躍スターに。この時点で、単なる数字のスラングは一種のムーブメントや演出記号に変化します。
同時にオーバータイム・エリート(高校バスケ名門リーグ)のテイレン・“TK”・キニー選手が動画でスターバックスの飲み物を「6-7評価」としたことから、「6-7」がさまざまな場面で評価やリアクション、他意のない掛け声のように定着していきました。
どう使う?若者たちは日常で「6-7」をどう叫ぶのか
- 友達同士の軽口:「今日どうだった?」と聞かれて「6-7!」と返す、気軽な返事の代わり。
- ジョークや人をからかうとき:「誰それが6-7ってずっと言ってて…」など、とりあえず連呼するだけで盛り上がる。
- 学校で集団コール:「6-7!」と全員で叫び、先生が困る・呆れる、といった光景もしばしば見られる。
- バスケのプレーやSNS動画でも:「6-7」と叫びながら決めポーズを取ったり、身長・サイズ感を誇示する際にも利用。
なぜここまで流行ったのか?
このスラングが短期間で世界中の10代に広がった背景にはいくつもの要因があります。
- 音楽・バスケ文化との相性:リズミカルなフレーズは動画編集や口ずさみにもピッタリ。バスケットボール、ヒップホップの文脈との親和性も高い。
- SNSと共鳴しやすい短さ:「6-7」という数字はとても覚えやすく、SNSの拡散力と合わさって爆発的な伝播を生みました。
- 意味の曖昧さ:厳密な意味や文法がないため、場面を選ばず自由に使える。「ノリ」「空気」「共感」重視の現代の子どもたちにピッタリはまりました。
- 反抗・ギャグの要素:大人や先生が困惑する様子を見て面白がる、という「子どもらしさ」も人気の要因です。
「6-7」現象が巻き起こす学校での混乱――先生や親は戸惑い気味?
「6-7」は授業中や休み時間、カフェテリアなどあらゆる校内シーンで叫ばれるようになりました。あまりに大流行したため、アメリカの一部校区では「6-7禁止令」が出されたケースも存在します。「数学の『6-7』が禁止」という誤解まで生じるほど、現場は混乱しています。
ある保護者によれば、「子どもたちが理由もなく6-7と言い続け、先生は意味が分からずイライラ。何か問題があるのか心配した」という声も。「やみくもに叫んでいるだけで、特に害はない」とされる反面、指導やルールの観点から困惑する大人が多いのが実情です。
なぜ「6-7」は数学教師の頭痛の種になったのか
- 「6-7!」という掛け声が数学の時間にしばしば「6−7=−1」とシャウトされ、集中が乱れる。
- 数字を使ったスラングが繰り返され、論理的な授業進行を邪魔する場面が増えている。
- 一部では学校現場全体で「6-7」という言葉やジェスチャーを一時的に制限する通達が出るまでに至った。
インターネット文化としての「6-7」――ほかの数字ミームとの比較
「6-7」の他にも、ラッパーBlizzi Boi「41 Song」に由来する「41」など、音楽から派生した数字ミームは複数存在します。「41」は繰り返し楽曲に登場するフレーズで、「6-7」と同様に意味が曖昧なので、掛け声としての使われ方や拡散方法に共通点が多いです。
「6-7」ブームの今後――ブームの寿命と世代を超えた広がり
- 流行の入れ替わりは激しく、儚い:日々新しいスラングやミームが生まれる中で、「6-7」のようなタイムリーな言葉も数か月で廃れていく傾向があります。
- ただし強烈なバズは記憶に残る:学校やネットの話題として、何年も語り継がれる“伝説のスラング”になる事例も珍しくありません。
- 企業も参入:「6-7」ブランドの飲料が発売され、それを片手に動画撮影・投稿が流行。ミームがリアルビジネスに波及する現象も話題となっています。
まとめ――大人は「心配」より「観察」と「対話」を
「6-7(シックス・セブン)」ブームは、意味としては曖昧で無害なギャグや合言葉です。しかし、子どもたちが「大人が理解できない新しいカルチャー」を生み出し、仲間内で楽しむ象徴でもあります。不安を感じる保護者や先生も多いですが、むしろ今の時代らしい表現やネット文化の一例と言えます。大人は無理に止めるのではなく、「なぜ流行っているの?」「どうやって使うの?」など、子どもたちと一緒に楽しみつつ観察する姿勢が大切でしょう。
参考:ブームを支えるSNS・アーティスト・スポーツとリアル社会
- ラッパーSkrilla「Doot Doot (6 7)」――6-7ミームの発端。
- NBAラメロ・ボール――身長「6フィート7インチ」(2.01m)が象徴的存在。
- オーバータイム・エリートの高校生TKキニー選手――SNSを通じた拡散の立役者。
- ネット以外でも6-7ブランド飲料、Tシャツといった商業展開も。
- 英語圏だけでなく日本含む世界中で拡大中。
- 使いすぎには注意しよう! 教室や家庭でのマナーも大切。



