42周年を迎えた『マリオブラザーズ』―ファミコンの名作が生んだ“協力”と“対戦”の記憶

2025年9月9日。本日、ファミリーコンピュータ(FC)版『マリオブラザーズ』が発売されてから42年を迎えました。往年のゲーマーのみならず、現代のゲームファンにもその名を知られる「マリオ」。そのシリーズ第1作であり、初めてマリオが主役となった家庭用ソフトとして歴史に名を刻みました

1983年9月9日、「マリオ」が家庭用ゲームの主人公に

『マリオブラザーズ』は1983年9月9日に任天堂から発売されました。家庭用ゲーム機・ファミリーコンピュータ向けに登場した本作は、配管工のマリオとその弟ルイージが主人公。二人が力を合わせて下水道のモンスターたち(カメ、カニ、ハエなど)を駆除するというシンプルなアクションゲームとして登場しました

当時、ゲームセンターではすでにアーケード版が稼働していましたが、ファミコン版は家庭で家族や友人と楽しめる初めての本格2人協力プレイ対応ソフトとして大きな話題となりました

「協力」と「対戦」-家族や友人の絆とライバル心を揺さぶった革新性

『マリオブラザーズ』最大の魅力は、まさに2人同時プレイにありました。プレイヤー1はマリオ、プレイヤー2はルイージを操作して協力し合い、エリアごとに襲いくる敵を華麗に撃退する喜びを味わえます。互いの動きを助け合う快感は、「ゲームは1人で遊ぶもの」というそれまでの常識を大きく変えました

ところが、協力しつつもいつしか対戦になるのが『マリオブラザーズ』の醍醐味。狭いステージで相手の邪魔をしたり、敵やコインの取り合いになったりと、お約束のドタバタ劇が繰り広げられました。こうした「協力プレイ」の先にある「対戦バトル」への発展も、後の多人数ゲームデザインに強い影響を与えました

「初めて買ってもらったゲーム」―ファミコン世代の思い出

  • 「ファミコンで最初に遊んだソフトはマリオブラザーズ」という声も多く、“黄色いカセット”の外観が今も鮮明に記憶に残っていると語る人も少なくありません
  • 『マリオブラザーズ』はファミコン初期の名作として、発売当初から「協力・対戦といえばこのゲーム!」と位置付けられてきました。
  • 任天堂が公式に行った「思い出のファミコンソフト投票」でも、長年にわたり上位にランクインしています

「マリオファミリー」の原点―2人のヒーロー誕生

本作で初めてマリオの弟ルイージが登場。兄弟の違いは服の色だけというシンプルな設定でしたが、その後の「マリオシリーズ」発展の礎となりました。二人の存在が、「友情」と「ライバル」としての対峙――ゲーム内外で強く印象づけられることとなります

時代を超える「マリオブラザーズ」の影響力

  • 協力・対戦ゲームの原点として、そのゲームデザインは「スーパーマリオブラザーズ」「マリオカート」「マリオパーティ」など、以降の任天堂タイトルに大きな影響を残しました
  • 「ルイージ」の初登場作として、兄弟キャラの魅力が後世の作品でふくらみました。
  • マリオの職業が本作で「配管工」と確立し、ファミコン初期の“社畜ヒーロー”像を定着させました

「名作」の記憶、そして未来へ

時代が変わり、最新のゲーム技術や美麗なグラフィックスが登場しても、『マリオブラザーズ』が持つ「わかりやすさ」「遊びやすさ」、そして「家族や仲間と盛り上がれる楽しさ」は、今なお色あせることがありません。ゲーム史の大きな転換点となった一作の魅力――それは、42年を経た今も多くの人々の心に残り、新たな世代へと語り継がれています

今に続く「マリオ」のスピリット

  • 近年も「ミニファミコン」「Nintendo Switch」など、多様なハードで『マリオブラザーズ』は復刻され続けています
  • 「大乱闘スマッシュブラザーズ」や「スーパーマリオメーカー」など、新たな遊び方に応じて「協力」と「対戦」の本質が受け継がれています。
  • 「マリオは世界共通語」とも言えるほど、世代や国を超えて多くの人が楽しめる象徴的存在になりました。

「今日は何の日?」9月9日はマリオとルイージの記念日

古き良きファミコン時代の「熱狂」を体験した方も、最新作で初めてマリオの冒険に触れた方も。9月9日は、ゲームの歴史を語るうえで欠かすことのできない特別な日です。『マリオブラザーズ』発売から42年、マリオとルイージ、そして時代を超えて生み出される“協力と対戦のドラマ”に、これからも胸を熱くし続けていたい――そう思わずにはいられません。

最後に―「マリオ」はゲームの力で時代をつなぐ

『マリオブラザーズ』がもたらした革新性と家族や友人の記憶。それは、ゲームが単なる“娯楽”以上の役割を持っていた証でもあります。子供時代のドタバタや感動、親子や兄弟が肩を並べて遊んだ幸福なひととき……。このゲームをきっかけに日本中、世界中で生まれた“絆”は、これからも未来のゲーマーたちへと脈々と受け継がれていくことでしょう。

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