農業は、農家だけのものじゃない。これからは、みんなで育てる。スパイスキューブ株式会社の挑戦
スパイスキューブ株式会社が、農業の新しい形を提案する取り組みを発表しました。日本の農業人口が減少する中、同社は農業をもっと身近に、もっと簡単にすることを目指しています。4月1日を夢を発信する日にしようとする「April Dream」に賛同し、農業の未来を創造するための挑戦を続けています。
農業人口の減少とその影響
日本の農業人口は、ここ5年で約3分の2に減少しており、技術継承や後継者不足といった問題が深刻化しています。2010年には260万人いた農家が、2024年には111万人にまで減少すると予測されており、その71%以上が高齢者であることも明らかです。このままでは、未来の世代が安心・安全な国産野菜を食べ続けることができなくなるのではないかという懸念が広がっています。
スパイスキューブの挑戦
スパイスキューブの代表、須貝翼氏は、17年前から農業に携わり、農業の厳しい現実を目の当たりにしてきました。彼は、美味しい野菜を作っても思うように高く売れず、労働の対価として十分な収入が得られない現状に直面しました。これを受けて、同社は農業がビジネスとして成り立つ仕組みを作ることをミッションとしています。
スパイスキューブは、空き家を利用して農業を届ける新しい形を提案しています。オフィスや学校、商業施設に設置できる小さな植物工場を展開し、誰もが気軽に農業に触れられる世界を目指しています。これにより、農業は“誰かの仕事”ではなく、”みんなの身近な営み”になることを目指しています。
新しい農業モデルの実現
スパイスキューブは、畳一畳のスペースから農業を実現することを目指しています。コンセントさえあればどこにでも設置できる小さな植物工場を開発し、農業を身近なものにしています。さらに、CO₂を回収・活用するDAC(Direct Air Capture)技術を用いて、持続可能な農業モデルの創出に挑戦しています。これにより、空気中のCO₂を集めて植物工場に入れ込み、植物の成長を促進する取り組みを行っています。
空き家問題と農業サブスクの新しい形
日本には約900万戸の空き家が存在します。スパイスキューブは、この空き家に農業装置を導入し、貸し農園のように活用することで、「空き家問題の解決」と「農業サブスク」の新しい形に挑戦しています。自宅の近くで自分の手で野菜を育てるという新しいライフスタイルが、農業をもっと自由に、もっと楽しくすることを目指しています。
未来の農業のビジョン
スパイスキューブは、「世界中どこでも農業」ができる時代を目指しています。キッチンやベランダ、オフィスの片隅など、どこにでも農業装置が設置され、誰もが日常の中で野菜を育てることができる未来を描いています。企業が自社で野菜を育て、社員の食を支えることで、食と環境の課題をビジネスの力で解決するモデルを生み出しています。
終わりに
スパイスキューブ株式会社の挑戦は、農業を特別な仕事ではなく、誰もが楽しむことができる営みに変えることを目指しています。未来の日本では、どこでも当たり前に野菜が育ち、誰もが自分の食べるものに関わる社会が実現することが期待されています。公式サイトでは、さらなる取り組みや情報が発信されているので、ぜひチェックしてみてください。 スパイスキューブ株式会社公式HP