株式会社KAMP.が「World・奉還町商店街プロジェクト」を開始

株式会社KAMP.は、デジタルIDシステム「World ID」を活用した地域活性化施策として、岡山県岡山市において「World・奉還町商店街プロジェクト」を2025年3月15日より提供開始することを発表した。このプロジェクトは、株式会社博報堂や奉還町商店街振興組合、協同組合西奉還町商店会と連携して進められる。

KAMP.の取り組みと背景

KAMP.は、Web3.0を活用した課題解決を目指す岡山発のスタートアップであり、イベント企画やプロダクト開発、デザイン制作、プロモーションマネージメントなど、多角的なアプローチで地域の課題に取り組んできた。特に、2022年から始まった西奉還町のメタバース化計画は、ARやNFTを活用した先進的な取り組みとして評価され、「第9回リテールプロモーションアワード」を受賞している。

World・奉還町商店街プロジェクトの目的

今回のプロジェクトは、地域経済や地域コミュニティの活性化を目的としており、岡山市の代表的な商店街である奉還町商店街をさらに活性化することを目指している。World IDを活用することで、若者を含む幅広い世代が賑わう商店街に新たな地域内消費を促進し、活気を取り戻す狙いがある。

World IDの仕組みと利点

World IDの登録には、専用デバイス「Orb」を使った認証が必要で、現在、岡山県内ではKAMP.が運営するカフェ「KAMP」に設置されている。登録ユーザーは、商店街内の120店舗で限定クーポンを取得するなど、デジタルとリアルが融合した新しい体験を楽しむことができる。利用者と参加店舗は、安全で信頼性の高いデジタルIDの体験を共有することが可能になる。

今後の展望

KAMP.は、World IDのテクノロジーを活用し、持続可能な地域コミュニティの形成に向けた取り組みを継続する意向を示している。また、本プロジェクトを通じて得られる知見を活かし、他地域でも自治体や商店街と協力して展開していくことを検討している。

奉還町商店街の歴史

奉還町商店街は、岡山県岡山市北区に位置する歴史ある商店街で、江戸時代の在郷町から明治維新後に武士たちが商売を始めたことに由来している。岡山駅西口から徒歩4分という好立地にあり、全長約1kmにわたる商店街には、地域生活に密着した食料品店や雑貨店、飲食店が並んでいる。奉還町商店街は、地域コミュニティの中心として、伝統を大切にしつつも時代のニーズに応える魅力的な商店街づくりに取り組んでいる。

Worldについて

Worldは、Tools for Humanityが開発・運営を主導するプロジェクトで、AIが進化する時代において、実在する人間のためのIDや金融インフラ、コミュニティを構築している。World IDは、安全かつ匿名で実在する唯一無二の人間であることを証明する仕組みであり、ユーザーの携帯デバイスに保存され、さまざまなオンラインサービスで利用される。

終わりに

株式会社KAMP.の「World・奉還町商店街プロジェクト」は、地域活性化の新たな試みとして注目されており、今後の展開が期待される。デジタル技術を活用したこの取り組みが、地域経済やコミュニティの持続可能な発展に貢献することを願っている。