サマリー

NPO法人東京都自閉症協会は、世界自閉症啓発デーである4月2日に、12人の自閉症当事者が自身の体験を語るショートムービーを公開することを発表した。このプロジェクトは「Happy with Autism」と名付けられ、自閉症についての誤解を解消し、理解を深めることを目的としている。

自閉症のリアルな声を届ける「Happy with Autism プロジェクト」

NPO法人東京都自閉症協会(理事長:杉山雅治)は、2025年に向けて「Happy with Autism プロジェクト」を立ち上げ、様々な個性を持つ自閉症当事者たちが自らの体験を語るショートムービーを制作した。このムービーは、世界自閉症啓発デーにあたる4月2日(水)17時30分から、YouTubeライブ番組内で公開される予定だ。視聴者は、以下のリンクから視聴できる。

YouTubeライブ番組

多様な視点からの体験談

このショートムービーには、自閉症当事者の中から選ばれた12名が参加しており、彼らは「自閉症とは何か?」、「自閉症で困った経験」、「どんなサポートが必要か」、「世の中に望むこと」といったテーマについて、それぞれの考えや体験を率直に語っている。自閉症は、脳のメカニズムの違いから生活に支障をきたす障害であり、当事者たちの声は、一般の人々にとって非常に貴重な情報源となるだろう。

自閉症に対する誤解と偏見

自閉症に関する誤解や偏見は根強く残っている。多くの人が「自閉症=自ら殻に閉じこもっている人」や「自閉症=コミュ障」といった誤った理解を持っていることが、当事者たちの生活に深刻な影響を及ぼすことがある。特に、いじめや無理解からくる不登校、引きこもりといった問題は、当事者の生活を脅かす要因となっている。

大規模調査の計画

東京都自閉症協会は、2025年に「Happy with Autism プロジェクト」の一環として、自閉症当事者やその家族のニーズを調査する大規模な調査を計画している。この調査は、当事者団体との協働によって実施され、集めた声はショートムービーとして編集される予定だ。調査の結果は、様々な啓発活動のツールとして活用される。

終わりに

「Happy with Autism プロジェクト」は、自閉症についての理解を深めるための重要な第一歩となるだろう。自閉症当事者のリアルな声を通じて、社会全体が彼らの特性を理解し、共に支え合うことができる未来を目指している。このプロジェクトが、多くの人々に自閉症についての関心を持たせ、より良い社会を築く一助となることを期待したい。