増え続ける不登校と親の苦悩 オンラインで解決の糸口を

不登校で悩む親子のためのオンラインコミュニティ「不登校の親ネット」が、クラウドファンディングを通じて開設されることが発表された。開設日は2025年5月7日であり、運営は不登校支援に取り組んできた3社が共同で行う。これにより、当事者同士の「生きた情報の交換場」が生まれることが期待されている。

不登校の現状と親の苦悩

2023年、不登校の小中学生は34万人を超え、過去最多を記録した。いじめや自殺の件数も増加しており、子どもの状況は深刻さを増している。こうした中、親たちもまた孤立し、追い詰められた状況にある。実際に、子どもの不登校が引き金となり、5人に1人が離職、9人に1人が精神科を受診する事態となっている。親が孤立することで、家族全体が孤立し、子どもにのしかかる困難はさらに重くなっていく。

「不登校の親ネット」の概要

「不登校の親ネット」は、不登校の保護者や関係者が集まり、オンライン上で相談や情報交換を行うためのコミュニティである。参加は無料で、匿名性が保たれ、年中無休で利用可能。利用方法は、LINE上のオープンチャットに参加することで、スマートフォンさえあれば誰でも参加できる。

このコミュニティの特徴は、親同士が気軽に繋がれる場を提供することに重きを置いている。「どうすれば?」という問いよりも、「まずは気持ちを吐き出せる場」を目指している。また、専門家や経験者が参加するオンライン座談会も開催される予定で、親が安心することが子どもにとっても安心につながるという考え方が基盤となっている。

運営団体とクラウドファンディングのお願い

このプロジェクトは、キズキ共育塾、Branch、石井しこうの3団体が共同で運営する。各団体はそれぞれの知見や経験を持ち寄り、親が安心できる場を無料で提供することを目指している。今後の活動を継続するためには資金が必要であり、「不登校の親ネット」を無料で利用するためのクラウドファンディングが実施される。

寄付を行った方には、金額に応じた返礼も用意されている。詳細はクラウドファンディングのプラットフォーム、campfireのWebサイトで確認できる。

無料オンラインイベントの開催

さらに、2025年4月14日(月)には、不登校のお子さんがいる保護者向けに無料のオンラインイベントが実施される。詳細はこちらから確認できる。

終わりに

不登校の問題は、親子にとって非常に深刻な課題である。しかし、「不登校の親ネット」のようなコミュニティが誕生することで、親たちが孤立せずに支え合う場が提供されることは、大きな希望となるだろう。未来に向けて、親が安心できる環境を整え、子どもたちの成長を支えるための取り組みが広がることが期待される。