サマリー

カメルーン政府森林省とWWFカメルーンが連携し、マルミミゾウの保護活動を進める中、クラウドファンディングプラットフォーム「READYFOR」にて資金調達が行われている。この取り組みは、国立公園の保護と現地コミュニティの持続可能な開発を目指すものであり、活動の詳細や支援方法について紹介されている。

マルミミゾウの保護活動

カメルーンのロベケ国立公園では、マルミミゾウを初めとする野生生物の保護と現地コミュニティの持続可能な開発が推進されている。この活動は、カメルーン政府森林省とWWF(世界自然保護基金)カメルーンとの連携により行われており、密猟対策パトロールや地域経済の振興に向けた施策が展開されている。

具体的には、国立公園当局の密猟対策パトロールの支援や、公園内の要衝「ポン・カッセ」のガードポストの運営支援が行われている。また、国立公園の活動資金確保と現地コミュニティの生計向上を目的とした「野生動物エコツアー」の振興や、地場産業の多様化に向けた施策も推進されている。

クラウドファンディングの実施

これらの活動を支えるための資金は、2019年から日本の支援者によって集められてきた。今年も3月末には協働活動覚書の更新が予定されており、「READYFOR」のプラットフォームで4回目の資金募集が開始された。この取り組みは、広島市安佐動物公園の「メイちゃんの赤ちゃん誕生を支援する」クラウドファンディングの活動報告を通じて紹介された。

このプロジェクトは、世界でわずか3頭しかいないとされる飼育下のマルミミゾウの保護活動に貢献する機会でもある。詳細については、プロジェクトページをご覧いただきたい。こちらから

マルミミゾウの現状と保護の重要性

マルミミゾウは、過去30年間で65%も個体数が減少しており、絶滅の危機に直面している。妊娠期間が約2年、授乳期間が約5年と長い一方で、出産可能期間が20年と短いため、個体数の回復には長い時間がかかるとされている。このまま生息環境の悪化や密猟が続くと、絶滅リスクが一気に高まる可能性がある。

UAPACAAパートナーズは、こうした状況を踏まえ、頭数減少のストップと回復のために地道な活動を続けている。彼らのミッションは、野生動物と共存する地球社会の平和を維持することであり、アフリカの自然保護に寄与することを目指している。

ロベケ国立公園の魅力

ロベケ国立公園はカメルーンに位置し、1993年に初めて調査が行われ、その豊かな生態系が知られるようになった。この公園はサンガ川沿いに広がり、水草スワンプと呼ばれる湿地帯が多く存在する。これらの湿地帯には、マルミミゾウやゴリラ、ボンゴ、バッファロー、シタトゥンガなど多様な動物が訪れる。

終わりに

マルミミゾウの保護活動は、単なる動物の保護にとどまらず、地域社会の持続可能な発展にも寄与しています。今後もこうした取り組みが続くことで、アフリカの自然が守られ、未来の世代に引き継がれていくことが期待されます。支援を通じて、より良い未来を共に築いていくことができるでしょう。