新幹線で迎える年末年始――混雑を避けておトクに移動するコツとは

年末年始の帰省や旅行といえば、「新幹線も高速道路も大混雑でぐったり」というイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。

ところが最近の調査や各社の発表を見てみると、うまく日程を選べば、新幹線も高速道路も比較的空いている“穴場の日”が存在し、さらに、JR東日本のJRE POINT特典を使えば、最大4割引で新幹線に乗れるキャンペーンも始まっています。

この記事では、

  • 年末年始の「帰省ラッシュ」を避けやすい日
  • 新幹線と飛行機、それぞれの混雑ピーク
  • JRE POINTを活用した新幹線の割引情報
  • 東京〜仙台など、具体的な区間でどれくらいおトクになるか

を、やさしい言葉でわかりやすくご紹介します。

年末年始の「帰省ラッシュ」は本当に避けられる?

多くの人が一斉に移動するため、年末年始は「どの日を選んでも混んでいる」と思われがちです。ただし、実際にはピークがはっきりしており、その前後の日程をうまく選ぶことで、混雑をかなり和らげることが可能です。

交通各社の混雑予測では、

  • 「下り(行き)」のピーク:おおむね12月27日前後に集中
  • 「上り(Uターン)」のピーク:1月3日前後に集中

といった傾向が示されています。特に飛行機については、年末年始の空の便のピークとして27日が帰省のヤマ、3日がUターンのヤマとされています。

この傾向は新幹線でもほぼ同じで、

  • 仕事納め直後の12月27日前後
  • 正月三が日の最終日付近である1月3日前後

に利用が集中し、指定席が取りにくくなったり、自由席が満席に近づいたりしやすいと言われています。

「新幹線も高速道路も空いている」穴場の日とは

では、どのあたりの日程が「穴場」になりやすいのでしょうか。交通量の傾向から考えると、次のような日が比較的空きやすいとされています。

  • 仕事納め前の平日〜週前半
    多くの人は最終出勤日やその翌日に移動するため、その少し前の平日は、新幹線も高速道路も比較的余裕があるケースが多くなります。
  • ピーク直後の平日
    たとえば「27日がピーク」と予測される場合、その翌日の28日や、少し前倒しした26日は、同じ週末でも混雑がいくぶん和らぐ傾向があります。
  • 正月三が日明けすぐの平日
    多くの会社や学校が4日以降に始まるため、1月2日や4日あたりは、1月3日よりも混雑が落ち着くことがあります。

もちろん、カレンダーの並びや曜日によって毎年の混雑状況は変化しますが、

「多くの人が動く日(27日・3日など)を少しだけずらす」

ことを意識するだけでも、座席を取りやすくなったり、車内で比較的ゆったり過ごせたりする可能性が高まります。

JR東日本の「JRE POINT特典」で新幹線が最大40%引きに

年末年始の混雑を避けるのとあわせて、「できるだけ安く移動したい」という方も多いはずです。そのときに注目したいのが、JR東日本の「JRE POINT特典」です。

JRE POINT特典とは、

  • JR東日本グループの共通ポイント「JRE POINT」を使って
  • 新幹線eチケットや在来線特急のチケットに交換できるサービス

のことで、JRE POINTをためている方なら、実質ポイント払いで新幹線に乗ることができます。

さらに、JRE POINT誕生10周年を記念して、JR東日本は「JRE POINT誕生祭」と題したキャンペーンを実施します。このキャンペーンでは、

  • 新幹線eチケット(JRE POINT特典)の特別レートを設定
  • 対象は、JR東日本エリアの全新幹線の
    普通車指定席・グリーン車指定席・グランクラス(飲料・軽食なし)
  • 通常のポイント数から40%引きで利用できる
  • 乗車期間は2026年2月2日〜2月11日の乗車分

と発表されています。年末年始そのものではありませんが、少し時期をずらして新幹線旅行をする方にとっては非常に魅力的な内容です。

東京〜仙台が4,760ポイントに――具体的な割引例

では、具体的な区間でどれくらいおトクになるのでしょうか。JR東日本が公表している一例として、東京〜仙台間の新幹線があります。

通常、JRE POINTを使って「新幹線eチケット(JRE POINT特典)」を利用する場合、

  • 東京〜仙台(東北新幹線)普通車指定席:7,940ポイント

が目安とされています。

これが、

  • 特別レート(40%引き)の設定により、4,760ポイントで利用可能

となると案内されています。同区間でのほかの座席種別も、

  • グリーン車指定席:11,600ポイント → 6,960ポイント
  • グランクラス(飲料・軽食なし):14,750ポイント → 8,850ポイント

と、いずれも通常より4割程度ポイント数が抑えられます。

すでにJRE POINTがある程度貯まっている方にとっては、

現金を使わずに、かなりおトクなポイント数で東京〜仙台間の新幹線に乗れる

というわけです。

2025年冬も「東京〜仙台」がおトクになるキャンペーン

さらに、2025年冬には、東北新幹線「やまびこ」号を対象としたキャンペーンも案内されています。

内容としては、

  • 対象期間:2025年1月9日(木)〜1月31日(金)乗車分
  • 対象列車:仙台駅始発または終着の東北新幹線「やまびこ」号
  • 東京〜仙台間の「新幹線eチケット(JRE POINT特典)」が、通常7,940ポイント → 5,000ポイント

という特別レートが設定されます。

この特別レートを利用すれば、

  • 東京〜仙台が片道5,000ポイント

となり、先ほどの通常レート(7,940ポイント)と比べると、およそ3分の2程度のポイントで移動できる計算です。

同じ東京〜仙台でも、

  • 年末年始のピークを外した1月中旬〜下旬に移動する
  • 「やまびこ」号を利用する

という条件を満たすことで、「混雑回避」と「ポイント節約」を同時に実現しやすくなります

JRE POINT特典チケットの基本的な使い方

ここで、JRE POINT特典で新幹線に乗るための基本的な流れも簡単に整理しておきましょう。

  • JRE POINT会員になる
    Suicaなどと連携してポイントをためている方は、そのまま利用できます。
  • 「えきねっと」とJRE POINT会員番号を連携
    JRE POINTのサイトやマイページから、事前に連携手続きをしておく必要があります。
  • えきねっとから「新幹線eチケット(JRE POINT特典)」を申し込む
    乗車日の1か月前の10時から、出発の4分前かつ23時24分までポイントで申し込みが可能です。
  • ICカードやチケットレスで乗車
    チケットレスサービスのため、ICカードや登録済みの交通系ICなどを利用してスムーズに乗車できます。

特に、年末年始や土日祝など窓口が混雑しがちな時期は、事前にネットで座席を確保し、そのまま改札を通れる「新幹線eチケット」は、時間の節約にもつながります。

年末年始の「新幹線×ポイント活用」おすすめパターン

以上をふまえて、年末年始の新幹線利用で考えられる、いくつかのおすすめパターンを挙げてみます。

  • どうしてもピークに移動が必要な場合
    ・混雑のピークとされる27日・3日の中でも、朝早めや夜遅めの列車を狙うことで、多少混雑を緩和できる可能性があります。
    ・指定席は早めの予約が安心です。えきねっとからの予約でチケットレス乗車にしておくと、駅での手続きの手間も減らせます。
  • 日程をずらせる場合(混雑回避重視)
    ・帰省を27日より前倒し(26日やその前)にしたり、Uターンを3日より後ろにずらすことで、混雑のピークを外しやすくなります。
    ・新幹線だけでなく、高速道路や空港も比較的落ち着いていることが多く、移動そのもののストレスが軽くなります。
  • 年末年始を外して割安に旅したい場合
    ・年末年始の混雑時期を避け、1月中旬〜下旬などに予定をずらすと、JRE POINT特典の特別レートを利用しやすくなります。
    ・特に、東京〜仙台間の「やまびこ」号を利用した5,000ポイントキャンペーンや、2026年2月の40%引きキャンペーンのような企画は、混雑が和らぐ時期に設定されていることが多いため、ゆったりとおトクな旅が楽しめます。

ポイントと現金の「賢い組み合わせ方」

新幹線の移動費を抑えるには、

  • ピークの移動は必要最小限にし、その他の移動をポイント活用でまかなう

という考え方も有効です。

たとえば、

  • 年末の帰省はやむを得ずピーク日に乗るが、お盆や春休みなど他の時期の旅行をJRE POINT特典で賢く節約する
  • 年末年始の移動は比較的近距離で抑え、2月の「JRE POINT誕生祭」期間中に、ポイントを使って遠距離の新幹線旅行を楽しむ

といった形です。

JRE POINTは、新幹線だけでなく、在来線特急やグリーン車のアップグレードなど、さまざまな使い道が用意されています。普段の買い物や通勤でコツコツ貯めておき、「一番使いたいタイミング」で一気に使うのも、ポイントならではの楽しみ方です。

「心も体も疲弊しない」年末年始の移動のために

年末年始の移動は、「会いたい人に会える」「久しぶりに故郷へ帰れる」という楽しみがある一方で、

  • 満席の車内で長時間座れない
  • 指定席が取れず、時間を大きくずらさざるを得ない
  • 渋滞や遅延で到着が読めない

など、心身ともに負担がかかりやすい一面もあります。

だからこそ、

  • 混雑のピークを知り、1日でもずらせるなら調整してみる
  • ネット予約やチケットレスサービスを活用し、駅での並び時間を減らす
  • JRE POINTなどのポイントサービスを使って、金銭的な負担を軽くする

といった工夫が、結果的に「心も体も疲れにくい」移動につながっていきます。

とくに新幹線は、

  • 本数が多く、時間帯の選択肢が広い
  • 座席指定で落ち着いて過ごせる
  • JRE POINT特典などの割引策が充実している(JR東日本エリア)

といった特徴があり、年末年始の帰省や旅行にとって、非常に頼もしい存在です。

これから年末年始の予定を立てる方は、

  • 「いつ移動するか」(混雑回避)
  • 「どのキャンペーン・ポイントを使うか」(費用節約)

の2つを意識しながら、新幹線のダイヤや各社のサイトをチェックしてみてはいかがでしょうか。

参考元