敦賀からハワイへ──「マップトラベル」が米・ハワイ州認定の最優秀店舗に

福井県敦賀市に本社を構える旅行会社「株式会社マップトラベル」が、ハワイ州観光局日本支局から「サテライトオフィスオブザイヤー2025」に選ばれました。
この賞は、ハワイ州観光局が認定する「ハワイ州観光局認定サテライトオフィス」の中から、年間を通じてもっとも顕著な活動や成果をあげた拠点に贈られるもので、いわば“ハワイ州公認の最優秀店舗”と言える栄誉です。

マップトラベルは、地域密着型の旅行会社として、敦賀をはじめとした福井県嶺南地域とハワイを結ぶ架け橋の役割を担ってきました。
今回の受賞によって、その長年の取り組みが公式に高く評価された形となり、地元敦賀でも大きな話題となっています。

ハワイ州観光局認定「サテライトオフィス」とは

ハワイ州観光局では、日本各地でハワイの魅力を正しく、そして継続的に発信していく拠点として、旅行会社や団体を「ハワイ州観光局認定サテライトオフィス」に認定しています。
サテライトオフィスは、ハワイ文化の普及、地域との連携、国際教育支援など、多方面でハワイに関する活動を行うことが求められます。

2025年10月時点で、日本国内には75グループ・354店舗のサテライトオフィスがあり、その中から年間で特に優れた実績を残した拠点だけが「サテライトオフィスオブザイヤー」として表彰されます。
マップトラベルは2025年、この最高賞に輝きました。

敦賀の「マップトラベル」とはどんな会社?

株式会社マップトラベルは、福井県嶺南地域で唯一のJTB総合提携店として、国内外の旅行を幅広く手がける旅行会社です。
とくに、教育旅行や団体旅行の企画・実施に強みを持ち、学校や企業、各種団体のニーズに合わせたオーダーメイドの旅を数多く送り出してきました。

同社は2018年、北陸・甲信越エリアで初めてハワイ州観光局認定サテライトオフィスに選ばれ、その後もハワイとの交流を積極的に進めてきました。
2020年には「サテライトオフィスオブザイヤー2019」も受賞しており、今回の2025年の受賞は、それに続く二度目の快挙となります。

「全員がハワイのプロ」という強み

マップトラベルの大きな特徴のひとつが、スタッフ全員がハワイスペシャリスト検定 上級(ハープウ)を取得していることです。
ハワイスペシャリスト検定は、ハワイ州観光局が運営する公式の検定制度で、ハワイの地理、文化、歴史、観光情報などを体系的に学び、一定の知識レベルを証明する資格です。

上級(ハープウ)を全員が取得している旅行会社は全国的にも多くはなく、地方では特に珍しい存在と言えます。
この「全員がハワイのプロ」という体制が、同社の提案力やサポート体制の質を大きく高めていると評価されています。

地域とハワイをつなぐ多彩な取り組み

今回の最優秀店舗受賞にあたっては、マップトラベルが地域に根ざした立場から、ハワイとの交流を地道に積み重ねてきた点が総合的に評価されました。
主な取り組みとして、次のような活動が挙げられています。

  • ハワイ文化普及:イベントやセミナーを通じて、ハワイの歴史や文化、ライフスタイルを地域に紹介。
  • 地域連携:地元企業・団体と協力し、敦賀からハワイへの旅行企画や交流プロジェクトを実施。
  • 国際教育支援:学校と連携し、修学旅行や語学研修など、ハワイを舞台にした国際教育の機会を提供。

同社は単に旅行商品を販売するだけでなく、「地域から世界へ」という理念のもと、敦賀を拠点にハワイとの継続的な交流活動を推進してきました。

ハワイ団体販売セールスコンテストと表彰式

ハワイへの団体旅行は、長らく日本の海外旅行市場を支えてきた重要な分野です。
しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により、団体旅行は大きく落ち込み、回復には時間を要してきました。

こうした中で、ハワイへの団体送客の回復を後押しする取り組みとして、「ハワイ団体販売セールスコンテスト」が実施されました。
このコンテストには、全国から9社・129名が応募し、ハワイへの団体販売において優れた成果をあげた旅行会社や担当者が表彰されています。

マップトラベルは、地域密着の強みとハワイ専門店としてのノウハウを活かし、団体旅行分野でも積極的にハワイへの送客に取り組んできました。
ハワイ州観光局による「サテライトオフィスオブザイヤー2025」受賞は、こうした団体販売を含む総合的な貢献が認められた結果とも言えます。

福井新聞でも紹介される地元発の快挙

マップトラベルの受賞は、地元紙である福井新聞の朝刊でも紹介されました。
同社の公式サイトでも、「本日の福井新聞朝刊に、ハワイサテライトオフィスオブザイヤー2025受賞の紹介記事を掲載頂きました」と報告されており、地域の関心の高さがうかがえます。

地方都市・敦賀に拠点を置く旅行会社が、ハワイ州観光局から全国の中でも最高レベルの評価を得たことは、地域にとって大きな誇りであり、今後の観光や国際交流の追い風にもなりそうです。

教育現場との連携──敦賀気比高校との取り組み

マップトラベルは、福井県敦賀市にある敦賀気比高等学校とも連携し、ハワイを舞台にした国際教育の取り組みを進めています。
敦賀気比高校は、2025年で創立40年を迎える私立の中高一貫校で、「知・徳・意・体」の調和のとれた教育を掲げ、英語を中心とした国際教育にも力を入れています。

同校とマップトラベル、そしてハワイ州観光局は、文化・教育・観光の三つの分野で交流を深めていくことを目指しており、学生たちにとってもハワイとの直接的なつながりを持てる貴重な機会となっています。
こうした教育現場との連携も、サテライトオフィスとして高く評価された点のひとつです。

「敦賀発・世界へ広がる国際交流拠点」をめざして

今回の受賞にあたり、マップトラベルは今後の展望として、次のような方向性を掲げています。

  • 地域の若い世代への国際教育支援:修学旅行や留学サポートなどを通じて、若者が世界とつながる機会を広げる。
  • ハワイ文化の正しい発信:表面的なイメージだけでなく、歴史や伝統、ローカルの価値観まで含めた情報発信。
  • 新しい旅行・交流企画の創出:オンラインとオフラインを組み合わせた企画や、地域資源とハワイを結びつけた新商品づくり。

同社は、これらの取り組みを通じて、「敦賀発・世界へ広がる国際交流拠点」としての役割をさらに強化していくとしています。
地方にいながら世界とつながる、その具体的なモデルケースとしても、今後の動きが注目されます。

地域に根ざしたハワイ専門店として

マップトラベルは、ハワイ旅行、クルーズ旅行、ハネムーンなど、ハワイを中心としたリゾート旅行に強みを持つ一方で、地元敦賀や北陸の魅力を生かした商品づくりにも取り組んでいます。
「北陸のハワイ」と呼ばれるスポットをテーマにしたオリジナル商品など、地域とハワイを柔軟な発想で結びつけている点もユニークです。

こうした活動の積み重ねが、ハワイ州観光局からの高い信頼につながり、「サテライトオフィスオブザイヤー2025」という形で結実しました。
今後も、敦賀から世界へと視野を広げる人々にとって、心強いパートナーであり続けることでしょう。

参考元