トヨタ、基本料金ゼロの新EV・PHEV充電サービス「TEEMO(ティーモ)」を開始

トヨタ自動車は2025年10月9日、EV(電気自動車)およびPHEV(プラグインハイブリッド車)向けの新充電サービス「TEEMO(ティーモ)」を正式にスタートしました。このサービスは月額基本料金が0円、利用時間分のみ費用が発生する革新的な仕組みが特長です。他メーカーの電気自動車にも開放されており、国内のEV・PHEVユーザー全体に大きな注目を集めています。また、トヨタは家庭向けの新型EV充電器も発売予定としており、日本の電動車社会のさらなる発展に向けて動き出しました。

充電サービス「TEEMO」の主な特徴

  • 月額基本料金は完全無料。使った分だけ支払い。
  • トヨタ・レクサス(全国、一部除く)販売店を中心に順次拡大中。
  • 一般的な50kW急速充電器に加えて、約3割の拠点は150kW級の超急速充電器も完備。
  • 「TOYOTAアカウント」を作成すれば他メーカーのEV・PHEVも利用可(例:日産リーフ、三菱アウトランダーPHEV)。
  • スマートフォンアプリやウェブで充電スポット検索・予約、決済まで一元管理。
  • 会員プランによっては、外部ネットワーク(e-Mobility Power)の充電スポットも利用可。
  • 充電器利用は1回最大30分まで

全メーカー対応&「使った分だけ」安心の料金体系

これまで自動車メーカーの垣根で分かれていた充電インフラですが、TEEMOはCHAdeMO規格の急速充電に対応していればどのメーカーのEVやPHEVでも利用可能です。したがって、例えば日産リーフや三菱アウトランダーPHEVのオーナーも同じ充電スポットを会員登録(TOYOTAアカウント作成)だけで利用できます。サービス利用時にかかるのは充電した時間分の料金のみ、入会金や月額費用はかかりません

TEEMOの充電料金体系

  • 急速充電(TEEMO充電器)
    • 50kW以下:40円/分
    • 50kW超~150kW未満:60円/分
    • 150kW以上:80円/分
  • e-Mobility Powerネットワーク利用(TEEMO会員のみ)
    • 普通充電:4円/分
    • 急速充電:80円/分
  • 充電カード発行手数料:2,200円(税込)

ユーザーは「使った分だけ支払う」ため、普段それほど充電しない人でも無駄な固定費負担がありません。充電料金はアプリやWebで明細を簡単に確認できるため、料金の透明性も高いです。

2つの会員プラン

プラン名 対象 利用可能充電器 特徴
TEEMO会員 2025年10月9日以降に発売されたトヨタの新型EV/PHEV購入者 TEEMO充電器 + e-Mobility Power充電器 充電カード発行で拡張ネットワーク利用可・アプリから60分間予約確保
TEEMO Lite会員 その他全てのCHAdeMO急速充電対応EV/PHEV、及び旧トヨタ車 TEEMO充電器のみ 月額基本料・入会費いずれもゼロ

どちらのプランも月額基本料金は0円ですが、TEEMO会員のみe-Mobility Power 社が運営する全国の充電ネットワークも利用できる点が異なります

高出力急速充電器と全国規模で進むインフラ整備

全国のトヨタ・レクサス販売拠点(一部を除く)で、50kW級の急速充電器が標準設置されているほか、約3割の拠点では最大150kWの超急速充電器も導入。例えば新型bZ4Xでは150kW充電器でわずか約28分(10% → 80%)の急速充電が可能となっています。これは外出時の充電ストレスを大きく軽減し、日本全国どこでも安心してEVを利用できる環境整備が進んでいる証です。

サービスの利用方法 〜 アプリでの便利機能

  • スマートフォンアプリまたはWebサービスで、充電ステーションの検索・予約・充電・決済まで一括管理。
  • リアルタイムで空き状況が分かるため、無駄足を防止。
  • TEEMO会員はアプリから充電器の取り置き(60分間)予約が可能。
  • 充電カードも発行可能(希望者、発行手数料あり)。
  • 専用サポートデスク(24時間365日)完備。

「bZ4X」購入者には充電1年間無料キャンペーン

2025年10月発売の新型bZ4X購入者には、TEEMOの充電料金が1年間無料(月2回・1回30分まで、TEEMO充電器限定)となる特別キャンペーンが実施されています。このような手厚いサポートにより、初めてEVを購入する方でも安心して電動車のある暮らしをスタートできます。

家庭向けのEV専用充電器も開発・販売へ

トヨタは、今後さらに家庭用EV充電器を自社開発し販売を開始します。これにより、日常の家庭充電環境の向上も見込まれるため、今後は「自宅でも外出先でも、トヨタの充電インフラが使える」時代が訪れることになります。充電料金と利便性の両面から、EV普及加速のエンジンとなることが期待されています。

他社EVユーザーも歓迎!「誰でも公平」なインフラを目指して

トヨタのTEEMOは、他メーカー車両ユーザーもアカウントを作れば利用できる、いわばオープンインフラです。ブランドを超えて日本全国のEVとEVユーザーがひとつのネットワークで安心して走れる社会をトヨタは目指しています。
「リーフ」や「アウトランダー」など他車種ユーザーにも公平な選択肢を提供し、今後ますます利便性の高いサービスへと進化が予想されます。

今後の展望とユーザーへのインパクト

電動車の普及を妨げてきた最大の壁が「充電インフラの使い勝手」「料金の分かりやすさ・安さ」ですが、TEEMOによってこの課題が大きく緩和されます。ブランドを超えた利用、基本料金ゼロ、家庭用充電環境の整備など、どれも「自分らしいEVライフ」を送るうえで大きな安心材料になるでしょう。今後もトヨタはネットワークの拡充とサービスの改善を継続的に進めていくとしています。

まとめ

  • TEEMOは国産EV/LHVの利便性を大幅向上させるトヨタ発の新サービス。
  • 月額基本料0円・使った分だけ支払い。
  • 他メーカーEVでも利用OK。
  • bZ4X等購入者には割引・無料特典キャンペーンあり。
  • 家庭用充電器の展開も決定。
  • 困ったときも24時間問い合わせ可能な万全サポート。

多様なニーズに応える新たな充電サービスが、日本の電気自動車社会をさらに後押しすることは間違いありません。TEEMOのさらなる発展に注目しましょう。

参考元