“`html
トリドールHD、4~6月期決算で過去最高益を記録 丸亀製麺など主力好調
トリドールホールディングス株式会社(証券コード:3397)が2025年8月14日に発表した2026年3月期第1四半期(4月~6月)決算は、「丸亀製麺」など主力ブランドの堅調な業績に支えられ、過去最高の利益を更新しました。
特に今期は海外事業の収益性改善や一過性収益も寄与し、純利益は前年同期比2.9倍の43億9300万円となり、市場や投資家から大きな注目を集めています。
決算ハイライト:売上収益・利益ともに過去最高
- 売上収益:698億6200万円(前年同期比6.1%増)
- 営業利益:80億5200万円(前年同期比約2.3倍、128.9%増)
- 純利益:43億9300万円(前年同期比約2.9倍、190.3%増)
- 売上営業利益率:11.5%(前年同期は5.3%と大幅改善)
- 通期業績予想(据え置き):売上収益2,820億円、営業利益146億円、純利益55億円
この第1四半期の純利益進捗率は、通期計画(55億円)に対して79.9%と、例年に比べて高い進捗を記録しています。
この数値は過去5年の平均進捗率(64.3%)を大きく上回り、極めて力強いスタートとなりました。
「丸亀製麺」国内・海外ともに成長 収益の柱に
主力の「丸亀製麺」事業は、既存店の堅調な売上に加え、新規出店も順調に進んだことで業績拡大に貢献しました。
売上収益は353億9300万円(前年同期比11.1%増)と、第1四半期として過去最高額を記録しています。
また、海外事業では収益性が大きく改善。これは不採算店舗の閉店と、それに伴うリース解約益など一過性の収益要因も加わったものです。全セグメントで利益率が向上し、グループ全体の業績の底上げが実現しました。
株式市場の反応:上場来高値を更新
この好決算を受け、トリドールHDの株価は急伸。昨年1月の高値である4,850円を上回り、約1年7カ月ぶりに上場来の最高値を更新しました。
決算発表後には投資家からの買い注文が殺到し、「丸亀製麺」など強力な事業ブランドの成長力が改めて評価された格好です。
会社コメントと今後の展望
トリドールホールディングスでは、通期業績予想(売上収益2,820億円、営業利益146億円、純利益55億円など)に変更はありません。利益の大幅な進捗にも関わらず、今後の不確実性と安定的な成長を見据え、慎重な見通しを維持する姿勢がうかがえます。
同社は、「丸亀製麺」ブランドの出店拡大や、海外展開の最適化、コスト管理の徹底、一過性要因による増益へ過度に依存しない経営を続ける意向を示しています。
増益要因の詳細──各事業の取り組みと市場環境
今回の大幅な増収増益背景には、いくつかの要因が挙げられます。
- 既存店売上の堅調推移:主要ブランド「丸亀製麺」などで既存店が好調、消費者の外食ニーズを的確に捉えました。
- 新規出店効果:狙いを定めたエリアへの新規出店が、グループ全体の成長を押し上げました。
- 海外事業の黒字化:不採算店舗の整理・閉鎖によるコスト削減とリース解約益が、利益水準を大幅に押し上げました。
- 原材料費・労務費の適正管理:グローバルな供給網強化と効率的な経費管理により、利益率の改善が進みました。
業界へのインパクトと今後の課題
今回の好決算は、外食・流通業界全体にも強いインパクトを与えました。「丸亀製麺」はうどん業態のパイオニアとして高いブランド力を持つ一方、今後は多様化する市場ニーズや人手不足、コスト高騰などさまざまな外部環境の変化に引き続き対応していく必要があります。
また、一過性要因(主にリース解約益)の存在も指摘されているため、持続的な成長には、各事業の基盤強化や新しい食体験の提供が求められます。
今後の見通しと投資家へのメッセージ
2025年度の力強いスタートを切ったトリドールHDですが、通期見込みについては変えず、安定した成長と収益基盤の強化を目指すとの方針です。
投資家からは、「次の四半期以降、どこまで持続的に利益が伸ばせるか」「海外事業の更なる最適化が出来るか」など、中長期的な成長戦略への注目度が一段と高まっています。
トリドールHDが今後も日本・世界の外食産業をリードし続けるのか。その取り組みと企業活動は、今後も各方面から大きな関心を集めることでしょう。
まとめ
- 2025年4~6月期は過去最高の売上・利益を記録
- 純利益は前年同期比2.9倍増の43億9300万円
- 「丸亀製麺」など主力事業と海外事業が好調に推移し、上場来高値を更新
- 通期見通しは据え置き、将来にわたり持続的な成長を目指す方針
“`