東海道新幹線、AIによる多言語案内サービスの実証実験
2025年11月21日、JR東海(東海旅客鉄道株式会社)は、東海道新幹線を利用する訪日外国人旅行者向けに、AIを活用した多言語案内サービスの実証実験を行うことを発表しました。この取り組みは品川駅において、2025年12月15日から翌年3月中旬にかけて実施される予定です。
なぜAIによる案内サービスが注目されるのか
日本を訪れる外国人観光客の数は年々増加しており、インバウンド需要の高まりとともに、大都市の玄関口である新幹線駅では、多言語での案内やサポート体制の強化が急務となっています。従来は英語や中国語など、一部の主要言語による掲示や案内スタッフによる対応が中心でしたが、限られた人数で全てのニーズに対応しきれないことが課題でした。こうしたなか、人工知能(AI)技術の活用による多言語サポートに大きな期待が寄せられています。
実証実験の概要
- 対象場所:東海道新幹線品川駅
- 期間:2025年12月15日~2026年3月中旬ごろ
- 対象:東海道新幹線を利用する訪日外国人旅行者
- サービスの内容:スマートフォンを用いたAIチャットによるご利用案内やトラブルサポート
AI案内サービスの特徴
今回の実験で導入されるAIチャットは、利用者がスマートフォンを使って質問を入力すると、その内容を理解して多言語で回答します。主なサポート内容は以下の通りです。
- 乗車券の購入方法案内
- 時刻表や運行情報の提供
- 乗り換えや駅構内設備の案内
- トラブル時の対応方法の説明
対応言語は英語、中国語、韓国語など、複数の主要言語に対応しており、利用者の母国語でリアルタイムな案内が受けられます。
利用方法の流れ
- 駅構内や指定エリアに掲示された案内ポスターやQRコードを利用者が発見
- スマートフォンでQRコードを読み取り、専用Webアプリにアクセス
- 質問内容を母国語で入力
- AIチャットが内容を自動認識し、多言語で案内・回答
導入の背景と狙い
この実証実験の背景には、訪日外国人旅行者が日本の公共交通機関を利用する際に「チケット購入が難しい」「路線・乗り換えが分からない」「日本語が読めない」とい



