ソニーフィナンシャルグループが2026年3月期通期業績予想を35%下方修正
ソニーフィナンシャルグループ【8729】は2月13日、2026年3月期(2025年4月1日~2026年3月31日)の通期連結業績予想を下方修正することを発表しました。経常利益の予想を従来の1220億円から790億円に修正し、下方修正幅は35.2%となっています。
第3四半期の実績は好調も、通期見通しが大幅に悪化
同社の2026年3月期第3四半期累計(4月~12月)の連結経常利益は986億円となり、前年同期比で82.6%の増益を記録しました。しかし、この好調な実績にもかかわらず、通期の利益見通しは大きく下方修正されることになったのです。
会社側の下方修正後の通期計画に基づいて計算すると、10月~3月期(下期)の連結経常利益は従来予想の1413億円から983億円に減額され、30.4%の減少が見込まれています。第3四半期までの好調さとは対照的に、下期の利益が大幅に落ち込む見通しとなっています。
傘下の生保会社での債券売却損が主な原因
下方修正の主な理由は、傘下のソニー生命における債券売却損の増加にあります。ソニー生命は保険負債の測定に関する前提条件を見直す必要が生じ、これが大きな損失につながる見込みとなったのです。
国際財務報告基準(IFRS会計基準)に基づく業績予想でも、修正内容は顕著です。税引前利益は従来予想の60,000百万円から1,000百万円に修正され、98.3%の大幅な減少が予想されています。親会社株主に帰属する当期純利益についても、従来予想の41,000百万円から500百万円のマイナスへと修正されました。
日本基準での利益予想も大幅に下方修正
日本基準に基づく業績予想も修正の対象となっています。経常利益を1220億円から790億円へ修正(35.2%減)した他、純利益についても78,791百万円から50,000百万円へと下方修正(39.0%減)されています。
1株当たり利益についても、従来予想の11円47銭から7円09銭に修正されており、投資家への利益還元にも影響が及ぶことになります。
配当は0.3円増額で対応
利益見通しが下方修正される一方で、ソニーフィナンシャルグループは配当政策では株主に配慮する姿勢を示しています。期末配当予想が0.3円増額されることが明らかになり、株主への還元を積極的に進める姿勢が伝わってきます。
市場への影響と今後の課題
ソニーフィナンシャルグループの業績下方修正は、金融市場における不確実性の高まりを象徴しています。第3四半期までの好調な業績は、年度を通した利益予想の達成を難しくするほどの悪化が下期に予想されているという状況が浮き彫りになりました。
特にソニー生命における保険負債測定の前提条件見直しは、金利環境や市場動向の変化に対応するための重要な判断です。今後、同社がこうした不確実な経営環境の中で、いかに収益基盤を安定化させていくかが注視されることになるでしょう。
この決算発表は、大手金融グループであっても市場環境の変化に大きく影響を受けることを改めて認識させる結果となりました。ソニーフィナンシャルグループの今後の経営判断と業績回復への取り組みが、投資家から注視されることになります。



