「すぐ暖かい」ヒーターが続々人気に。デロンギをはじめ各社が提案する“やさしい暖房”とは?
冬本番を前に、「すぐ暖かい」「乾燥しにくい」「コンパクト」といったキーワードを持つ電気ヒーターが、ネットや家電量販店で大きな注目を集めています。
Panasonicのコンパクトヒーターや、Dimplex(ディンプレックス)のオイルフリーヒーター、そして5,000円台で購入できるスポット暖房など、手軽で使いやすい暖房器具の話題が相次ぐなか、あらためて注目されているのがデロンギ(De’Longhi)のヒーターです。
この記事では、今話題になっているニュースの内容を押さえつつ、デロンギのヒーターがどのような特徴を持ち、ほかのメーカーのヒーターとどう違うのかを、やさしく解説していきます。
Panasonicの「すぐ暖かい」コンパクトヒーターが人気
まず注目したいのが、「スイッチ入れたらすぐ暖かい」と話題になっているPanasonicの小型ヒーターです。
- スイッチを入れてから暖まるまでが早く、「すぐ暖かい」と口コミで高評価
- デスクの足元や脱衣所など、限られたスペースでも使いやすいコンパクトサイズ
- 「コンパクトで邪魔にならない」「日本製で安心」という声も多数
特に、リビング全体を暖めるメイン暖房というよりは、
- 在宅ワーク中の足元暖房
- 洗面所・脱衣所のヒートショック対策
- 子ども部屋や寝室でのピンポイント暖房
といった「スポット暖房」として選ばれるケースが多いようです。
コンパクトさと立ち上がりの早さは、電気ヒーターならではの強みです。必要な場所にサッと持ち運び、必要なときだけ使える手軽さが人気の理由と言えるでしょう。
Dimplexのオイルフリーヒーターが評価される理由
次に話題になっているのが、Dimplex(ディンプレックス)のオイルフリーヒーターです。「正直侮っていた…」という声が出るほど、使ってみて良さを実感する人が多い製品として取り上げられています。
オイルフリーヒーターは、見た目は従来のオイルヒーターに似ていますが、暖房の仕組みが異なります。
- 内部にオイルを入れず、金属フィン自体を発熱させる構造
- そのため、オイルを温める時間が不要で立ち上がりが早い
- 風を出さず、じんわりとした穏やかな暖かさが特徴
この「風を出さない」「攻撃性のない暖かさ」は、実はデロンギが得意としてきた分野でもあります。デロンギのオイルヒーターやオイルレスヒーターも、同じように輻射熱と自然対流を利用して、やさしく部屋を暖める仕組みを採用しています。
「すぐポカポカになる」「熱風でガンガン暖める」というタイプではないものの、
- 肌や喉が乾燥しにくい
- ホコリやハウスダストが舞いにくい
- 部屋全体がムラなく穏やかに暖まる
といった、「身体にやさしい暖房」として選ぶ人が増えています。
5,000円台の「乾燥知らずのスポット暖房」も注目
さらに、Amazonブラックフライデーでは、5,000円台で買えるスポット暖房も話題になりました。「ヒートショック対策に」「乾燥知らず」といったキーワードで紹介され、洗面所やトイレなどの小さな空間での利用を想定した製品です。
エアコンだけでは冷えがちな場所や、もともと暖房設備のない空間に、手軽に追加できる点が支持されています。
特にヒートショック対策としては、
- 入浴前に脱衣所を短時間で暖める
- トイレに小型ヒーターを設置して急激な温度差を減らす
といった使い方が現実的です。「乾燥知らず」と銘打たれたモデルは、温風を強く出しすぎず、体に当たる風も控えめな設計になっているものが多く、使う場所を選びやすいのもポイントです。
そこで再注目される「デロンギ」のヒーター
こうしたニュースが続くなかで、あらためて名前が挙がっているのがデロンギのヒーターです。
デロンギは、イタリア発の家電ブランドとして知られ、日本では特にオイルヒーターやオイルレスヒーター(マルチダイナミックヒーター)で高い評価を得ています。
その特徴は、なんといっても「ゼロ風暖房」です。
- 温風を出さず、輻射熱と自然対流で部屋を暖める
- 床・壁・天井からじんわりと熱が伝わり、部屋全体がムラなく暖まる
- 風が出ないので、肌や喉が乾燥しにくい
- ホコリやハウスダストを舞い上げにくい
とくに、「エアコンの温風が苦手」「夜中につけっぱなしでも、乾燥しにくい暖房が欲しい」という人にとって、デロンギのヒーターは根強い人気があります。
オイルヒーターとオイルレスヒーターの違い
デロンギのヒーターは大きく分けて、
- オイルヒーター
- オイルレスヒーター(マルチダイナミックヒーター)
の2種類があります。どちらも「風を出さない暖房」という点は同じですが、仕組みや特徴に違いがあります。
デロンギ・オイルヒーターの特徴
デロンギのオイルヒーターは、内部のオイルを温め、その熱をフィン(放熱板)を通じて放出する仕組みです。
- 部屋全体をじんわり暖める
- 「ゼロ風暖房」で、乾燥しにくくホコリも舞いにくい
- 一度暖まると冷めにくく、温度の変化が少ない
- 10〜13畳など、リビング向けのモデルも多数
また、安全面にも配慮されており、
- フィンの表面温度を平均約80℃に抑える「サーマルカットフィン」採用モデル
- フィンのエッジを内側に巻き込んだやけどしにくい設計
- 24時間タイマーやチャイルドロックなど、家族で使いやすい機能も搭載
といった仕様のモデルも増えています。
デロンギ・オイルレスヒーター(マルチダイナミックヒーター)の特徴
一方、オイルを使わないオイルレスヒーターとして人気が高いのが、デロンギのマルチダイナミックヒーターです。
- 内部にオイルを使わず、熱源と放熱板を一体化した構造
- オイルを温める工程がないため、立ち上がりが早い
- 同じデロンギのオイルヒーターと比べて、約2倍の速さで暖まる
暖房の基本原理はオイルヒーターと同様で、
- 輻射熱と自然対流で部屋全体を穏やかに暖める
- 風を出さないため、乾燥しにくく静か
という長所はきちんと引き継いでいます。
さらにマルチダイナミックヒーターは、
- ±0.1℃という非常に細かい温度制御が可能
- 必要以上にパワーを使わず、オイルヒーターと比べて最大約63%の電気代削減が期待できると紹介されている
- 表面温度を抑えることで、触れてもやけどしにくい仕様
- 本体が倒れたり、過度に熱を持ったときには自動で運転オフになる安全機能を搭載
といった点も大きな魅力です。
また、マルチダイナミックヒーターには、
- Wi‑Fi機能で外出先から操作できるモデル
- カラー液晶ノブ採用で直感的に操作できるモデル
- 足元から優先的に暖めるアルゴリズムを持つ「ソラーレ」シリーズ
など、ライフスタイルに合わせたバリエーションが用意されています。
「攻撃性のない暖かさ」はデロンギもお得意
Dimplexのオイルフリーヒーターが「攻撃性のない暖かさ」と評されたように、風を出さないタイプの暖房は総じて、
- 体に当たる熱風が少ない
- 徐々に部屋や家具、床が暖まることで、自然な暖かさを感じられる
という特徴があります。
デロンギのオイルヒーターやマルチダイナミックヒーターも、まさにこの「攻撃性のない暖かさ」を得意としており、
- 赤外線(輻射熱)が床・壁・天井などに当たって発熱し、部屋全体を包み込むように暖める
- 窓を開けて数分換気しても、壁や床がすぐには冷めない持続性のある暖かさ
といった特長が紹介されています。
小型ファンヒーターという選択肢もあるデロンギ
「デロンギ=オイルヒーター」というイメージが強いかもしれませんが、デロンギは小型ファンヒーターも展開しています。
たとえば、約950gと軽量で、縦18cm×横15cm×奥行き11cmという非常にコンパクトなモデルは、
- デスク下や足元など、ピンポイントで暖めたいときに便利
- 約30.4dBと、ホテルの室内並みの静かさで、仕事や勉強の邪魔になりにくい
- 速暖性があり、設定温度に達すると自動で停止して省エネに貢献
- 転倒時自動オフや、取り外し可能フィルターなど、安全性とお手入れのしやすさも考慮されている
といった特徴が挙げられています。
Panasonicの「すぐ暖かい」コンパクトヒーターが話題になっていますが、デロンギにも同様に、
- 早く暖まるファンヒーター
- じんわり暖まるオイル(レス)ヒーター
という、異なる特徴を持つ選択肢があることは知っておくと便利です。
いまのトレンドは「シーン別にヒーターを使い分ける」
ここまで見てきたように、
- Panasonicのコンパクト即暖ヒーター
- Dimplexのオイルフリーヒーター
- 5,000円台のスポット暖房
- デロンギのオイルヒーター/マルチダイナミックヒーター
- デロンギの小型ファンヒーター
と、さまざまな「暖まり方」のヒーターが注目されています。
最近の傾向としては、ひとつの暖房にすべてを任せるのではなく、
- リビング:デロンギのオイルヒーターやマルチダイナミックヒーターで、ゼロ風のやさしい暖房
- 脱衣所やトイレ:Panasonicなどのコンパクトヒーターや、5,000円台のスポット暖房
- デスク下や足元:デロンギの小型ファンヒーター
といったように、場所や用途に応じてヒーターを使い分けるスタイルが広がっています。
デロンギを選ぶときのやさしいチェックポイント
最後に、「ニュースを見てデロンギが気になった」という方向けに、選ぶときのポイントを簡単にまとめます。
- 乾燥やホコリが気になる人:
→ 風を出さないオイルヒーターやマルチダイナミックヒーターがおすすめ - なるべく早く暖まりたい人:
→ 立ち上がりが早いオイルレス(マルチダイナミック)ヒーターや、小型ファンヒーターをチェック - 子どもや高齢者がいる家庭:
→ 表面温度を抑えたサーマルカットフィン採用モデルや、転倒時オフ機能付きモデルが安心 - 電気代が気になる人:
→ 温度制御が細かく、省エネ運転ができるマルチダイナミックヒーター(オートアダプティブ機能・ECOモードなど)を検討 - リビング全体をしっかり暖めたい人:
→ 10〜13畳対応の1500Wクラスのオイルヒーターが候補
ニュースで話題になっている各社のヒーターは、それぞれに個性があり、「どれが一番良い」というよりも、「自分の家のどこで、どのように使いたいか」で選び方が変わってきます。
乾燥が気になる方、足元だけ暖めたい方、家族の安全を重視したい方。ライフスタイルに合う一台を選ぶうえで、デロンギをはじめとした「風を出さない、やさしい暖房」は、これからの冬を快適に過ごすための有力な選択肢になりそうです。




