「第3のミルク」アーモンドミルクが人気急拡大中――なぜ今こんなに話題なの?

最近、スーパーやコンビニでアーモンドミルクをよく見かけるようになったと感じていませんか。
牛乳、豆乳に続く「第3のミルク」として注目され、健康志向の高まりを背景に、ここ10年ほどで一気に存在感を増しています。テレビの情報番組でも「販売10年で30倍」と紹介されるなど、その広がりは大きなニュースになっています。

さらに、日々の飲み物として取り入れた人たちからは、「1ヶ月続けると体や気持ちにどんな変化があるのか」という声も多く、医師監修の記事などを通して、具体的なメリットや上手な付き合い方が注目されています。また、市場の急拡大に合わせて、品質の目安になるJAS規格の策定に向けた動きも始まり、国としても新しいミルクのスタンダードづくりに動き出しています。

アーモンドミルクってどんな飲み物?「第3のミルク」と呼ばれる理由

まずは、そもそもアーモンドミルクがどんな飲み物なのかを整理しておきましょう。

アーモンドから作られる植物性ミルク

アーモンドミルクは、ローストまたは生のアーモンドを細かく砕き、水と一緒に撹拌(かくはん)し、こして作られる植物性のミルクです。
牛乳のように乳成分を含まず、豆乳のように大豆由来でもありません。そのため、牛乳アレルギーや乳糖不耐症(牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしやすい方)などで牛乳を避けている人にも選ばれやすい飲み物です。

牛乳・豆乳とのちがい

  • 牛乳:動物性。たんぱく質やカルシウムが豊富。
  • 豆乳:大豆由来の植物性。イソフラボンや植物性たんぱく質が摂れる。
  • アーモンドミルク:アーモンド由来の植物性。ビタミンEや不飽和脂肪酸などを含むのが特徴。

このように、どのミルクもそれぞれ強みが違い、「どれが一番いい」というよりは、目的や体質に合わせて選べる時代になってきたと言えます。アーモンドミルクは、その中で「軽やかに飲める健康志向のミルク」として位置づけられているのが特徴です。

10年で販売量30倍!アーモンドミルク人気が急拡大した背景

日本上陸から約10年で市場が一気に拡大

アーモンドミルクが日本の市場に本格的に登場したのは2013年頃とされています。そこから約10年の間に、アーモンドミルクの販売量は約30倍、販売金額は約22倍まで拡大したと報告されています。
テレビ朝日の情報番組でも「販売10年で30倍」として特集が組まれ、アーモンドミルクを使ったレシピが紹介されるなど、その勢いが広く知られるようになりました。

また、2024年以降は国内メーカーの新規参入やプライベートブランド(PB)商品の登場も続き、スーパーやドラッグストア、コンビニなどで多くの銘柄が並ぶようになっています。こうした商品ラインナップの充実も、人気拡大を後押ししています。

「健康志向」と「飲みやすさ」が人気を支える

アーモンドミルク人気の背景には、次のような理由が指摘されています。

  • 健康志向の高まり
    生活習慣病対策やダイエット、美容への関心が高まる中で、カロリーや脂質を意識する人が増えています。アーモンドミルクは、製品によっては低カロリーをうたうものも多く、毎日の飲み物を見直したい人に選ばれています。
  • アレルギーや乳糖不耐症への代替飲料
    牛乳を飲むとお腹がゆるくなりやすい人や、乳製品を控えたい人にとって、植物性ミルクは頼れる選択肢です。その中でもアーモンドミルクは香りがやさしく、クセが少ない商品も多いため、取り入れやすいという声があります。
  • ビタミンEなどへの期待
    アーモンドは「ビタミンEが豊富なナッツ」として知られており、そのイメージもアーモンドミルク人気を後押ししています。実際の栄養成分は商品ごとに差がありますが、「アーモンド=美容と健康」というイメージが、日々のドリンク選びに影響していると考えられます。
  • レシピの広がり・外食での提供
    カフェやレストランでもアーモンドミルクを使ったメニューが増え、ラテやスムージーなどに使われる機会が増えています。自宅だけでなく外食でも気軽に選べるようになったことで、認知度と利用シーンが広がりました。

「アーモンドミルクフェア」など企業の取り組みも拡大

市場の盛り上がりを受け、食品メーカー各社もアーモンドミルクの普及に力を入れています。一例として、乳業・菓子メーカーによる「アーモンドミルクフェア」が全国で開催され、カフェや飲食店とのコラボメニューを通じて、さまざまな楽しみ方が提案されています。
こうしたフェアは、アーモンドミルクを「飲むだけ」でなく、「料理やスイーツに使う」という新しい使い方の入り口にもなっています。

1ヶ月飲み続けるとどうなる?医師監修で注目される“感じやすい変化”

ニュースや雑誌では、「アーモンドミルクを1ヶ月続けたら、どんな変化を感じるのか」というテーマの記事が人気です。医師監修のもとで、栄養面や生活習慣の見直しという観点から、そのメリットや注意点が解説されています。

生活に取り入れやすい“習慣”としてのミルクチェンジ

アーモンドミルクの特徴としてよく挙げられるのが、「今飲んでいる飲み物を置き換えやすい」という点です。例えば、

  • 朝のコーヒーに入れるミルクをアーモンドミルクに変える
  • おやつ代わりに、甘さを控えたアーモンドミルクをコップ1杯飲む
  • 夜のリラックスタイムに、温めたアーモンドミルクを楽しむ

など、無理なく続けられる工夫がしやすい飲み物です。医師監修の記事などでも、「生活のリズムに合わせて少しずつ取り入れる」ことがすすめられています。

1ヶ月で“感じやすい”と言われるポイント

感じ方には個人差がありますが、アーモンドミルクを日常的に飲み続けることで、次のようなポイントに変化を感じる人が多いとされています。

  • 間食や甘い飲み物が減りやすい
    砂糖控えめのアーモンドミルクを選ぶことで、甘いジュースやお菓子の代わりになり、結果として「間食が減った」「甘いものへの欲求が落ち着いた」と感じる人もいます。これは、アーモンドミルク自体というより、飲み物の選び方が変わることによる効果と考えられます。
  • 食事や健康への意識が高まる
    「何を飲むか」を意識することで、「何を食べるか」にも目が向きやすくなります。医師監修の記事では、アーモンドミルクをきっかけに、食生活全体を整えようとする人が増える点にも触れられています。
  • お腹の状態に合う飲み物を見つけやすい
    牛乳でお腹がゆるくなりやすい方がアーモンドミルクに切り替え、「自分に合った飲み物を見つけられた」と感じるケースもあります。これは乳糖を含まない植物性ミルクならではのメリットです。

ただし、アーモンドミルクを飲むだけで劇的な変化が起こるわけではありません。あくまで日々の食事や生活習慣の一部として、バランスよく取り入れることが大切と医師監修記事などでも説明されています。

注意したいポイント:砂糖・味付け・アレルギー

アーモンドミルクを選ぶとき、次の点には注意が必要とされています。

  • 砂糖や甘味料の量
    製品によっては砂糖入り・香料入りのものも多く、「ヘルシーだと思って飲んでいたら意外と甘かった」というケースもあります。砂糖不使用タイプや、甘さ控えめタイプを選ぶなど、自分の目的に合った商品選びがポイントです。
  • アーモンドアレルギー
    ナッツアレルギーのある方は、アーモンドミルクも注意が必要です。アレルギー体質の方は、必ず原材料表示を確認し、心配な場合は医師に相談することがすすめられています。
  • 栄養バランス全体を見る
    アーモンドミルクは、商品によってカルシウムやビタミンを強化しているものもあれば、そうでないものもあります。牛乳の完全な代わりにする場合は、全体の栄養バランスを確認し、食事全体で不足しないようにする工夫が大切です。

市場の成長とともに進む「アーモンドミルクJAS規格」策定の動き

アーモンドミルク市場が急速に拡大する中で、今注目されているのが「アーモンドミルクJAS規格」の策定です。JAS規格とは、日本農林規格(Japanese Agricultural Standards)のことで、農林水産省が定める食品などの規格・品質基準を指します。

なぜJAS規格が必要とされているのか

アーモンドミルクと一口に言っても、

  • アーモンドの使用量
  • 水との割合
  • 砂糖や香料、油脂などの添加の有無・量

などは商品によって大きく異なります。そのため、「どこまでをアーモンドミルクと呼んでよいのか」「消費者がどのように品質を見分ければよいのか」といった点が課題になっていました。

そこで、アーモンドミルクに関するJAS規格を整備し、一定の品質や表示ルールを決めることで、消費者が安心して商品を選べるようにしようという動きが進んでいます。この規格案の策定にあたって、広く意見を募る「意見公募(パブリックコメント)」が実施されていることもニュースになっています。

意見公募(パブリックコメント)とは?

意見公募とは、国の機関が新たな制度や基準を定める際に、一般の人や専門家、事業者などから広く意見を集める仕組みです。アーモンドミルクJAS規格の策定に際しても、消費者団体や業界団体、メーカーなどからさまざまな意見が寄せられています。

このプロセスを通じて、

  • アーモンドの含有量や原材料表示のあり方
  • 「アーモンドミルク」と表示できる条件
  • 紛らわしい表示を避けるためのルール

などが検討され、最終的なJAS規格としてまとめられていく流れです。
こうした基準が整うことで、今後は商品パッケージの表示を見たときに、「どの程度アーモンドが使われているのか」「どういった基準を満たした商品なのか」が、より分かりやすくなることが期待されています。

多様化するアーモンドミルク商品と選び方のポイント

市場の拡大とともに、アーモンドミルクのラインナップも年々増えています。雑誌のテスト企画などでは、各社の商品を飲み比べてランキングを発表するなど、選び方の参考になる情報も増えてきました。

味わい・用途・成分で「自分に合う一本」を選ぶ

アーモンドミルクを選ぶときにチェックしたいポイントは、次のようなものです。

  • 砂糖の有無・甘さ
    ダイエットや健康が目的なら「砂糖不使用」「甘さ控えめ」などの表示を確認しましょう。コーヒーや紅茶に入れるなら無糖タイプ、デザートやそのまま飲むならフレーバー付きなど、使い分けるのもおすすめです。
  • アーモンドの風味
    メーカーや商品によって、アーモンドの香ばしさの強さはかなり違います。ナッツ感がしっかりしたタイプもあれば、さらっと飲みやすいタイプもあります。
  • 栄養強化の有無
    カルシウムやビタミンDなどを強化している商品もあります。牛乳代わりに日常的に飲む場合は、栄養バランスもチェックしましょう。
  • 用途
    料理に使うなら無糖タイプ、スムージーに混ぜるなら少し甘めでもOKなど、用途に合わせて選ぶと続けやすくなります。ラテにするときの泡立ちや、シリアルにかけた時の口当たりなども、好みが分かれるポイントです。

雑誌の検証企画では、プロの評価をもとにした「総合的に飲みやすい一本」が紹介されるなど、消費者の選択を後押しする情報も増えています。一方で、好みや目的は人それぞれ。いくつか試しながら、自分に合うアーモンドミルクを見つけていくことも楽しみの一つと言えそうです。

これからの「ミルク選び」はもっと自由に

「ミルク」と聞くと、以前は牛乳が当たり前でしたが、今では豆乳、アーモンドミルク、オーツミルクなど、選択肢はどんどん増えています。その中で、アーモンドミルクは日本上陸から約10年で販売量30倍という大きな成長を遂げ、「第3のミルク」としてしっかりと定着しつつあります。

そして今後は、アーモンドミルクJAS規格の整備によって、品質や表示がより明確になっていくことでしょう。
私たち消費者にとっては、「健康のために」「おいしさのために」「体質に合わせて」と、目的に応じてミルクを選ぶ時代がさらに進んでいきます。

アーモンドミルクは、無理なく続けやすい小さな習慣の一つ
気になっている方は、まずは1本、砂糖不使用や飲みきりサイズのものから試してみて、自分の生活に合うかどうかを確かめてみてはいかがでしょうか。日々の飲み物を見直すことが、健康と向き合うやさしい第一歩になるかもしれません。

参考元