楽天グループ、第29期「株主優待制度」を発表 人気の楽天モバイルeSIM特典に変更──「30GB無料」は“1年→6カ月”、継続保有で最大1年へ
楽天グループ株式会社は、第29期の株主優待制度の内容を発表し、多くの個人株主から注目を集めている楽天モバイルの株主優待(30GB eSIM無料特典)について、提供条件の一部を見直すことを明らかにしました。
これまで「月30GBのeSIMが1年間無料」として知られてきた優待は、第29期から基本は6カ月間無料となり、一定の条件を満たした株主だけが最大1年間無料の対象となる仕組みに変わります。
第29期 株主優待制度のポイント概要
まず、今回の発表で押さえておきたいポイントを整理しておきます。
- 対象となるのは「楽天グループの株主」で、所定の基準日に100株以上を保有している個人株主が中心
- 人気の楽天モバイル株主優待は、これまで「月30GB×1年間無料」が基本だったが、第29期からは原則6カ月無料に短縮
- ただし、楽天株を継続保有している株主については、優待期間が最大1年間まで延長される仕組みを導入
- 優待の形式は従来と同様にeSIM(音声+データ30GB/月)が中心で、スマホの通信費を抑えたい個人投資家から高い支持を受けている
楽天モバイルの株主優待は、2024年時点では「音声+データ30GB/月が1年間無料」という非常にインパクトのある内容で、スマホ料金を大きく節約できる優待として話題になっていました。
実際に利用した人の体験では、「30GB/月×1年間 完全無料」「超過後も最大200kbpsで追加課金なし」「iPhoneならQRコードを読み込むだけで設定完了」といった点が高く評価されています。
楽天モバイル「30GB eSIM無料」優待とは?
第29期の内容に触れる前に、まず楽天モバイルの株主優待がどのようなものか、あらためて整理しておきます。
これまでの優待:1年間無料が大きな魅力
楽天グループの株主優待として提供されてきた楽天モバイルの特典は、主に次のような内容でした。
- 音声通話+データ通信(30GB/月)のプランが最大1年間無料
- 国内通話や国内SMSは、専用アプリ(Rakuten Link Office)を使うことで無料になる
- データ容量超過後は最大200kbpsで利用可能、追加課金なし
- eSIMだけでなく物理SIM(pSIM)も選べるようになり、対応端末の幅が広がった
- 5Gを含む通常の楽天モバイルと同等のエリアで利用でき、テザリングも可能
この優待を利用することで、スマホの通信費をほぼ1年間ゼロにできるという点が、節約志向の個人投資家にとって大きな魅力となっていました。
対象となるのは、基準日(多くの場合は12月末)時点で100株以上を保有18歳以上の本人名義。
申し込みから利用開始までの流れ
これまでの期では、株主優待の申し込み~利用開始は、おおむね次のようなスケジュールで進みました。
- 基準日時点で100株以上保有している株主に、優待案内とログイン情報が送付
- 株主優待専用サイトにアクセスし、株主番号・パスワードでログイン
- eSIMか物理SIMかを選択し、本人確認手続きを実施
- 優待SIM/eSIMの情報が5月中旬~7月頃に順次発送・発行
- 利用開始基準日は8月1日としつつも、実際には届き次第すぐ利用可能で、多くの場合、翌年7月末頃まで無料期間として扱われる
また、楽天株を継続保有1年間延長して使える仕組み。
第29期で何が変わる?「1年→6カ月」+継続保有で最大1年
今回話題となっているのは、楽天が発表した第29期 株主優待制度楽天モバイルのeSIM無料特典の提供期間が見直された
基本は「6カ月間無料」に短縮
ニュース内容によると、第29期の株主優待では、従来1年間無料原則6カ月間無料 つまり、新たに楽天株を取得し、初めて株主優待として楽天モバイルのeSIMを利用する人にとっては、これまでより無料期間が短くなる
背景としては、楽天モバイル事業の収益改善や、優待コストの適正化を図る狙いがあるとみられますが、発表内容としてはあくまで「優待制度見直し」
継続保有株主には「最大1年間」の優遇
一方で、第29期では新たに長期保有株主を優遇する仕組み 具体的には、一定期間以上楽天株を継続保有最大1年間無料
もともと、楽天は第28期までの優待でも、「2023年12月27日以前から100株以上を継続保有している株主は、前期のSIM/eSIMをそのまま1年間継続利用できる」というルールを導入していました。
第29期ではこれをさらに明確化し、『新規株主は6カ月、継続株主は最長1年』という形で、長期保有インセンティブ
これにより、短期的な売買ではなく、楽天株を中長期で保有する投資家
投資家・ユーザー目線での影響
今回の見直しは、「優待改悪」「長期保有優遇」
- 初めて楽天株を買い、短期で優待だけを得たい人にとっては、無料期間が6カ月に短縮される点はマイナス
- すでに楽天株を持ち続けてきた継続保有者最大1年間無料の恩恵
- 楽天側にとっては、優待コストを抑えつつ、長期株主の定着を促す仕組み
そのため、今後楽天株への投資を考える場合は、「短期で優待だけを狙う」「長期で保有しつつ、毎年のモバイル優待を活用する」
第29期の楽天モバイル優待をどう活かす?
第29期からの新しい条件のもとで、楽天モバイルの株主優待をどのように活用していくべきか、ポイントを整理してみましょう。
1:まずは「自分が継続保有かどうか」を確認
第29期の優待内容をフルに活かせるかどうかは、自分が「継続保有株主」にあたるかどうかが重要な分かれ目になります。
第28期までのルールでは、2023年12月27日以前から100株以上を保有し続けているかどうかが1つの目安となっていました。第29期でも、同様に一定期間の連続保有
証券会社の取引履歴や保有残高報告書などで、自分がいつから楽天株を持っているのか、途中で全株売却していないかを確認しておくと安心です。
2:申し込み期間・期限を必ずチェック
第28期までの例では、株主優待の申し込み期限は5月末頃までに設定されていました。
申し込み忘れや期限切れにより、「せっかくの1年無料を逃してしまった」という声も少なくありません。
第29期でも同様に、案内が届いたら早めに専用サイトから申し込むことが何より大切です。
株主番号やパスワードは紙の案内にしか記載されていない紛失しないよう保管
3:端末に合わせて「eSIM/物理SIM」を選ぶ
楽天モバイルの株主優待は、第28期からeSIMと物理SIMのどちらかを選べる。
第29期でもこの方針が基本的に続くと見込まれますので、利用するスマホ端末に合わせて適切なタイプを選ぶことが重要です。
- eSIM対応のiPhone・Android端末を使っている人:
QRコードを読み取るだけで数分で開通 - eSIM非対応端末や、SIMの差し替えを主に行いたい人:
従来どおりの物理SIM(pSIM)を選ぶことで、機種変更や予備端末への入れ替えもしやすくなります
特に、eSIMは最新スマホへの機種変更時に再発行手続きが必要株主優待eSIMの再発行。
4:他社プランとの併用という選択肢
実際の利用者の中には、株主優待の楽天モバイルをpovoなど他社の低料金プランと併用データは楽天(30GB)、音声やサブ回線は他社。
無料枠をうまく活用することで、毎月の通信費を数百円~ゼロに近づける
第29期で無料期間が6カ月になるとしても、その半年間だけでも家計の負担を軽くできる1年無料を維持できる場合
まとめ:楽天の株主優待は「短期から長期」へバランスシフト
第29期の楽天グループ株主優待制度の発表により、人気の楽天モバイル「月30GB eSIM無料」特典新規株主に対しては6カ月無料 一方で、これまで楽天株を継続して保有してきた株主最大1年間無料長期保有株主を重視する方針
スマホ料金の高騰が続く中、「通信費をどこまで下げられるか」 楽天の株主優待は、条件こそ変わるものの、うまく使えば今後も強力な節約ツール これから楽天株への投資や、優待の活用を考えている方は、「短期での優待狙い」だけでなく、「長期保有+毎年の優待活用」




