オルカン人気で広がる「投資のある暮らし」――35歳女性の実例、新興国株インデックス、新NISAブームをやさしく解説
「オルカン」という言葉を、最近よく耳にするようになりました。
正式名称は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」というインデックスファンドで、日本を含む世界中の株式に、これ1本で広く分散投資できる商品です。
新NISAブームの追い風もあり、「初めての投資はオルカンから」という人が一気に増えています。
この記事では、話題のオルカンをキーワードに、
- 給料が3分の1になっても毎月1万円の投資を続けた35歳女性のエピソード
- インデックス投資のリターン比較――新興国株が日米株を上回ったというニュースの意味
- 新NISAブームで投資を始めた人の「このままで大丈夫?」という不安に、金融教育家がどのように答えているのか
を、なるべく専門用語をかみ砕きながら、やさしい言葉でまとめていきます。
オルカンとは?――世界中の株式に「まとめて乗る」インデックスファンド
まずは、記事のキーワードでもある「オルカン」から整理しましょう。
オルカンは、三菱UFJアセットマネジメントが運用する「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の愛称です。
このファンドは、
- 日本を含む先進国・新興国の株式に広く分散投資
- MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)という指数に連動する運用を目指すインデックスファンド
- 長期で「世界経済の成長」に乗ることを目的に設計
という特徴を持っています。
具体的には、アメリカや日本だけでなく、ヨーロッパ、アジア、新興国など、世界中の株式市場に幅広く投資することで、一つの国や一つの企業に偏らないような設計になっています。
また、「eMAXIS Slim」シリーズ自体が低コストを打ち出したインデックスファンドシリーズであり、オルカンもその代表格として人気を集めています。
給料が3分の1でも「月1万円投資」――35歳女性が積み立てを続けられた理由
ニュース内容1に出てくる35歳女性 投資先は楽天証券を通じたVTなどのインデックスファンドへの積立で、結果として+44万円の含み益(評価益)となった、という内容です。
ここで大切なのは、金額よりも「続けたこと」そのものです。
- 収入が減っても投資をゼロにしなかった
- 毎月の固定費の一部として「投資」を組み込んだ
- 短期の値動きに振り回されず、コツコツ積み立てを継続した
この行動が、数年後の+44万円という成果につながりました。
インデックス投資は、短期的にはマイナスになることもありますが、時間を味方につけることでプラスに転じる可能性が高まるという考え方に基づいています。今回の女性の例は、その典型的なパターンと言えます。
もちろん、同じように投資したからといって、必ず同じ結果が出るわけではありません。ただ、「少額でも、長く続ける」という姿勢が重要であることを、分かりやすく示してくれるエピソードです。
インデックス型のリターン比較――新興国株が日米株を上回ったニュース
ニュース内容2では、「インデックス型のリターンで、新興国株が日米株を抑えて首位になった」という話題が取り上げられています。
ここでいうインデックス型とは、
- 特定の株価指数(インデックス)に連動した運用を行うファンド
- 代表例:日経平均株価、S&P500、MSCI新興国株指数など
を指します。
最近の一定期間において、新興国株インデックスのリターンが、日本株や米国株のインデックスを上回る結果になったというニュースは、インデックス投資家にとって大きな関心ごとです。
理由としては、
- 特定の国や地域が短期的に大きく上昇することがある
- 資源価格や通貨の動き、金利政策、政治的要因など、さまざまな要素が新興国市場に影響しやすい
といった背景が考えられます。
ただし、「新興国株がいつも勝つ」わけではありません。
ある期間では新興国がトップ、別の期間では米国株がトップ、といったように、リターンの序列はころころ入れ替わるのが現実です。
その意味で、オルカンのような「全世界株式インデックス」は、
- 新興国、日本、米国、欧州など、世界全体を丸ごと持つ
- どこか一つの地域を当てにいくのではなく、世界全体の成長に乗る
というスタンスを取っています。
「どの地域が勝つかは分からないから、まとめて世界全部に乗っておこう」という考え方は、初心者にも分かりやすく、かつ理にかなった戦略として、多くの金融教育家や投資家から支持されています。
新NISAブームで投資を始めた人の不安――「このままで大丈夫?」という声
ニュース内容3では、「新NISAブームで投資を始めた人の不安」が取り上げられています。
とくに多いのが、
- 「オルカンだけで本当に大丈夫?」
- 「このまま積み立てていていいのか、不安」
- 「もっとリターンの高いファンドに乗り換えた方がいい?」
といった声です。
金融教育家は、こうした不安に対して、次のようなポイントをよく伝えています。
金融教育家が伝える3つのポイント
1. 「目的」と「期限」を決める
まず大事なのは、「何のための投資か」と「いつまでに使うお金か」をはっきりさせることです。
- 老後資金づくり(20〜30年先)
- 子どもの教育資金(10〜15年先)
- 数年後の住宅頭金
といったように、目的と期限が違えば、向いている商品やリスクの取り方も変わってきます。
オルカンのような株式100%型のインデックスファンドは、一般的に10年以上の長期投資に向いているとされます。短期での値動きは大きくなりやすいからです。
2. 「値動きのブレ」を受け入れられる金額かどうか
インデックス投資といえども、元本保証ではありません。
株式比率が高いほど、短期的にはマイナス20〜30%程度の下落が起こり得ます。
そのため金融教育家は、
- 生活防衛資金(数ヶ月〜1年分の生活費)は現金で確保
- 残りのうち、値動きに耐えられる部分だけを投資に回す
という考え方をすすめることが多いです。
ニュースに出てきた35歳女性のように、給料が減っても「月1万円だけは続ける」というラインをしっかり自分で決めておくと、気持ちも安定しやすくなります。
3. 一時的なリターンに振り回されない
「新興国株が首位」というニュースを聞くと、
- 「オルカンじゃなくて、新興国株に集中した方がいいのでは?」
- 「もっとリターンの高いテーマ型ファンドに乗り換えるべき?」
と感じる人もいるかもしれません。
しかし、多くの金融教育家は、短期のランキングや一時的な結果だけで商品を乗り換え続けることは、長期的には逆効果になりやすいと説明します。
理由はシンプルで、
- 「最近調子がいい」ファンドに乗り換えた直後に、調子が悪くなることも多い
- 売買を繰り返すことで、安く買って高く売るのではなく、高く買って安く売る行動になりがち
だからこそ、
- 最初に自分の方針を決める
- その方針が大きく間違っていない限り、コロコロ変えない
という姿勢が大切になります。
オルカンは「万能薬」ではないが、「基礎」としての役割は大きい
ここまで読むと、「オルカンさえ買っておけば絶対安心」という話に聞こえてしまうかもしれません。
しかし、オルカンもあくまで一つの商品であり、万能薬ではありません。
押さえておきたいのは、次の点です。
- オルカンは株式100%なので、短期的な値動きはそれなりに大きい
- 暴落時には、大きくマイナスになることもある
- 為替の影響も受ける(円高・円安で評価額が動く)
それでも、多くの専門家や経験者が「投資の土台」としてのオルカンをすすめるのは、
- 世界中に分散できる
- 一国集中リスクが低い
- コストが低く、仕組みが分かりやすい
といった長所があるからです。
つまり、
- オルカンを「コア(基礎)」として持ち
- もしどうしてもやってみたければ、新興国株やテーマ型ファンドなどを「サテライト(おまけ)」として少額持つ
というように、コア・サテライト戦略の「コア」としてオルカンを位置づける考え方が、現実的で取り入れやすい方法と言えます。
新NISAとオルカン――「長く続ける仕組み」を味方につける
新NISA制度は、非課税枠が大きくなったことで、
- 「どうせなら、長期でコツコツ投資してみよう」
- 「税金がかからないなら、若いうちから積み立てたい」
と考える人を増やしました。
その中で、オルカンのような全世界株インデックスは、
- 長期・分散・低コストという、新NISAのコンセプトに合っている
- 投資初心者でも、商品選びで迷いにくい
という理由から、多くの金融機関やメディアで取り上げられています。
ただ、新NISAブームの「勢い」だけで始めてしまうと、
- 値下がりしたときに不安になってやめてしまう
- 一時的なランキングに振り回されて乗り換えを繰り返す
といった行動につながりやすいのも事実です。
35歳女性のエピソード、新興国株インデックスのニュース、金融教育家のアドバイスなどを総合して見えてくるのは、次のようなシンプルなメッセージです。
- 無理のない金額で、長く続ける
- 世界全体に分散するインデックスを「土台」とする
- ニュースやランキングは情報として参考にする程度にとどめる
この3つを意識するだけで、投資との付き合い方はぐっと安定したものになります。
「オルカン時代」の投資との付き合い方
オルカンの人気は、単に「儲かるから」というだけではなく、
- 投資信託のコストが下がり、誰でも世界分散投資がしやすくなった
- 金融教育への関心が高まり、「ギャンブルではない投資」のイメージが浸透しつつある
- 新NISAによって、長期・積立・分散という考え方が広がった
といった時代背景の表れでもあります。
給料が3分の1になっても月1万円だけは投資を続けた35歳女性、
一時的に新興国株インデックスが日米株を上回るニュース、
「このままで大丈夫?」という不安に向き合う金融教育家――。
どの話題にも共通しているのは、
- 答えは「一発逆転」ではなく、「コツコツとした積み重ね」の中にある
- ニュースや数字に振り回されすぎず、自分の生活と心に合ったペースで続けることが、いちばん大事
というメッセージです。
オルカンをきっかけに、「投資のある暮らし」が少しずつ当たり前になりつつある今。
大切なのは、流行に乗ることではなく、自分にとって無理のない形で、長く続けられる仕組みを作ることなのかもしれません。



