パナソニック、テレビがアプリになる「miyotto」発売で視聴スタイルが変わる

パナソニックが2025年11月下旬、家庭のテレビ視聴の常識を変える新製品「miyotto(ミヨット)UN-ST20A」を発売しました。このネットワークレコーダーは、従来のテレビのように本体にHDMI端子を持たず、専用アプリを使ってスマートフォンやタブレット、ストリーミングデバイスなど、さまざまな機器でテレビ番組を楽しむことができる画期的な製品です。

「テレビがアプリになる」時代の到来

「miyotto」の最大の特徴は、「テレビがアプリになる」という発想です。これまでテレビ番組を見るには、必ずテレビ本体が必要でした。しかし、「miyotto」はアンテナと電源をつなぐだけで、あとは専用アプリ「miyotto」を使って、スマホやタブレット、Fire TV、Android TV、プロジェクターなど、さまざまな画面でリアルタイムのテレビ番組や録画番組を視聴できます。

つまり、テレビを持たない家庭でも、スマホやタブレットがあれば、いつでもどこでも地上波やBS、CSの番組が楽しめます。また、テレビ周りにケーブルを配線する必要がないため、部屋がすっきりと片付くのも大きなメリットです。

3チューナー搭載で3番組同時録画も可能

「miyotto」は地上デジタル、BS、110度CSデジタルの3つのチューナーを搭載しており、最大3番組の同時録画が可能です。内蔵の2TBハードディスクを使えば、15倍速録画で最大約1920時間の番組を保存できます。さらに、録画容量が足りなくなった場合は、USB接続で最大8台の外付けHDDを増設できるので、長期間の録画も安心です。

  • 地上デジタル/BS/110度CSデジタル対応
  • 3番組同時録画
  • 2TB内蔵HDD(15倍録で約1920時間)
  • USB接続によるHDD増設(最大8台)

「ドラマ・アニメ1クール自動録画」で見逃し防止

「miyotto」には、指定したジャンル(ドラマ/アニメ)や時間帯(ゴールデンタイム/深夜など)の番組を約90日分自動で録画する「ドラマ・アニメ1クール自動録画」機能も搭載されています。新シーズンのドラマやアニメ、番組改編期のスペシャル番組など、気になる番組を見逃す心配がなくなります。

この機能は、アニメやドラマを「推し活」する層にもぴったり。好きな番組を自動で録画しておけば、忙しい日でも後からじっくりと楽しむことができます。

宅内・宅外問わず、スマホで手軽に地上波を視聴

「miyotto」は家庭内ネットワーク(LAN)に接続することで、宅内では最大2台のデバイスで同時に視聴が可能です。また、外出先からインターネット経由で1台のデバイスで視聴することもできます。つまり、自宅では家族で、外出先ではスマホで、好きな時間に好きな番組が楽しめます。

専用アプリ「miyotto」は、iOS 16.6以降、Android 10.0以降のスマートフォン・タブレット、Fire OS 7以降、Android TV 9.0以降のテレビやストリーミングデバイスに対応しています。Google TV搭載機器も利用可能です。

コンパクトで設置場所を選ばない

本体サイズは幅55mm、高さ147mm、奥行214.5mm(突起部含まず)、重量は約1.2kgと非常にコンパクト。有線LANと無線LANの両方に対応しているため、設置場所も自由です。テレビの横だけでなく、リビングや寝室、書斎など、場所を選ばずにスッキリと設置できます。

価格と発売情報

「miyotto UN-ST20A」の価格はオープンプライスで、店頭販売価格は5万5000円程度の見込みです。月産台数は1000台と控えめですが、テレビを持たない層や、アニメ・ドラマを「推し活」する層など、ニッチな需要を見据えた戦略的な発売となっています。

パナソニックの新たな挑戦

近年、レコーダー市場は縮小傾向にありますが、パナソニックは「miyotto」を通じて、テレビ視聴のあり方そのものを変える新しい勝ち筋を模索しています。動画配信サービスが主流になる中、「miyotto」は地上波やBS、CSの番組をアプリで手軽に楽しめる、まさに「テレビがアプリになる」時代の先駆けと言えるでしょう。

「miyotto」は、テレビを持たない家庭や、スマホで手軽に地上波を楽しみたい人、アニメやドラマを「推し活」する層に、新しい視聴スタイルを提案します。これからのテレビ視聴は、もっと自由で、もっと手軽になるかもしれません。

参考元