パランティア(PLTR)株価が急騰、2Q決算で米国民間需要が爆発的成長
2025年8月5日、米国のデータ分析企業パランティア・テクノロジーズ(Palantir Technologies)は、2025年4〜6月期第2四半期決算を発表し、売上高と純利益が予想を大幅に上回ったことを受け、株価が急騰しました。特に米国内の民間需要が爆発的に拡大し、AI関連製品の成長が企業業績を牽引しています。
第2四半期の好決算で売上高48%増、純利益は2.4倍に
- 2025年4〜6月期の売上高は前年同期比48.0%増の10億369万ドル(約1400億円)を記録し、アナリスト予想の9億3770万ドルを大きく上回りました。
- 一株当たり利益(EPS)は0.16ドルで、市場予想の0.14ドルを上回り、純利益は前年同期の2.4倍に急増しました。
- 売上高と利益の大幅な伸びは、特に防衛分野と民間向けAIソリューションが急速に成長したことが寄与しています。
この結果を受けて、2025年8月4日の終値は160.66ドルから、翌取引日には更に上昇し、最高値の176.33ドルをつけるなど、株価は大幅高となりました。時間外取引でも+4.56%上昇し、投資家の強い期待感が反映されています。
パランティアCEOのコメントと事業戦略
CEOアレックス・カープ氏は株主向け書簡で、「この急激な成長は、当社の言語モデル技術、AIの活用、及びそれらを支える半導体技術の進化によるもの」と説明しました。これらが、現実世界のデータや関係性を結びつける同社のソフトウェアと高度に融合している点を強調しています。
パランティアは伝統的に米政府、特に防衛関連の大口契約先として知られていますが、近年ではウクライナ軍との協力や、防衛技術分野の新進スタートアップとも提携し、事業範囲を拡大しています。カープ氏は「米国を中心とした西側諸国の安全保障に貢献する使命を重視し、革新的な防衛技術の開発にコミットしている」と述べました。
民間部門の需要急増、通期見通しも強気
パランティアの好調な業績の背景には、米国民間部門におけるAI・データ解析需要の急増があります。2025年通期の売上高見通しは上方修正され、13億ドル以上となる見込みです。これはパランティアが追求する複雑なデータ統合とAIプラットフォームが、多様な産業で受け入れられていることを示しています。
市場からは、「現在の株価は強気な業績を反映しているが、成長期待の織り込みで割高感もある」との意見も散見されます。一方で、多くのアナリストや投資家は、急速に進化するAI市場の中でパランティアの技術優位性と顧客基盤の拡大を評価し、引き続き注目を集めています。
株価動向まとめ
- 2025年8月4日終値は160.66ドル(前日比+6.39ドル/+4.14%)、取引時間外では更に+4.56%上昇。
- 2025年8月5日には一時176.33ドルの高値を記録。
- 年初来高値を更新し、過去最高値圏での取引が継続。
- 市場では76%を超えるユーザーが買い推奨を示しており、強い買い意欲を反映。
パランティアの最新決算は、AI技術とソフトウェア基盤が密接に融合した同社の強みを改めて示す結果となり、同時に米国における民間や防衛分野のAI需要の高まりを象徴しています。今後の業績動向や技術革新の進展に注目が集まっています。