NTT株価の最新動向と今後の見通し【2025年10月時点】

NTT株価の現状と推移

2025年10月24日時点で、NTT(日本電信電話株式会社)株価は159.8円となり、前日比+0.1円(+0.06%)と小幅な上昇を見せています。直近の取引データを振り返ると、10月中旬から下旬にかけて150円代半ばから160円前後を上下しながら推移しており、大きな値動きは見られないものの着実に水準を保っている状況です。

  • 2025年10月24日:終値159.8円(出来高1億2370万株)
  • 年初来高値:167円(2025年8月20日)
  • 年初来安値:135円(2025年4月7日)

これらの価格データから、今年4月に付けた最安値から大きく回復した後、8月に年初来高値を記録し、その後は一時的な調整を経て高値圏を維持していることが分かります。日々の売買高も安定しており、一定の投資家の関心を維持しています。

NTTの業績と市場評価

NTTグループの2025年度第1四半期決算によれば、営業収益は前年同期比0.7%増の3兆2,620億円となりました。しかし、営業利益は4,051億円(前年比7.0%減)四半期利益は2,597億円(前年比5.3%減)と利益面では減益傾向が見られます。一方で、会社側もアナリストも通期では増収増益を見込んでおり、今後の業績回復が期待されている状況です。

  • 売上高(2025年度予想):約14兆1,900億円(アナリスト予想:約14兆548億円)
  • 四半期純利益(2025年度予想):約1兆400億円(アナリスト予想:約1兆890億円)
  • 1株当たり利益(予想):会社12.60円、アナリスト13.2円

証券アナリストによるNTT株価の平均目標値は179円で、現在値との差は約19.2円、あと12%上昇する余地があると見込まれています。最新のアナリスト評価は「買い」で強気買いが6人、買いが2人、中立が6人、売りや強気売りは0人となっており、市場全体では楽観的な見方が多いのが特徴です。

信用取引の動向・売り残増加とその背景

2025年10月時点でのニュースでは、NTTの信用残ランキングが「売り残増加」グループに入っています。これは空売り(株価下落を期待して株を借りて売る投資法)した株数が増加していることを意味します。

  • 主な売り残増加銘柄:神戸物産、NTT、東電HD、東京メトロ、楽天グループなど
  • 売り残減少銘柄:IHI、ソフトバンクグループ、日産自動車など

一般的に「売り残が増加」する背景には、以下のような投資家心理や相場環境が考えられます。

  • 短期間の値上がりによる「利益確定」や「下落待ち」の空売りが集中
  • 決算発表や業績修正など、株価調整(下落)を予想する投資家が増加
  • 外部環境要因(政策・金利・業界動向など)に対する警戒感

NTTの場合、利益面で一時的な減益が報告されていることや、ここ数ヶ月で株価が高値圏まで回復したことに対して、「一旦調整が入るのでは」と考える向きが空売りを増加させている可能性があります。

個人投資家や市場参加者の声

オンライン掲示板などでは、個人投資家が「NISA(少額投資非課税制度)の来年度施行を待ち遠しく思う」といった書き込みも見られ、株価上昇そのものより税制優遇への期待も話題となっています。こうした制度改正は、今後の個人投資家流入や需給面への追い風となると考えられます。

一方で短期的な空売り勢も増えているため、新規で投資を検討している方は今後の業績発表(次回は2025年11月4日予定)や需給バランスの変化に注意しながら売買判断を行うことが重要です。

今後の見通しとポイント

2025年10月現在、NTT株は「業績は一時的な減益だが通期は増収増益見通し」「アナリストからは強気評価が大勢」「短期的には空売りが増加」という三つの要素が併存しています。

  • 中長期的には増収増益のシナリオが株価の下支えに
  • アナリスト予想値は現値より高く、上昇余地ありとの評価
  • 空売り残増加による短期的な下落リスク、もしくは踏み上げ相場の可能性
  • 11月の決算発表や今後の経営戦略が注目材料

NTTの株価は今後も、日本国内外の経済環境や通信業界の競争環境、政策動向など複数の要因が複雑に絡み合いながら値動きすることが予想されます。投資判断の際は、業績や需給、相場心理の三点をバランスよく観察していくことが重要です。

まとめ

NTT株は直近で160円前後に位置し、アナリスト目標値まで12%程度の上昇余地があると評価されています。一時的な利益減少や空売り残増加といった逆風も見られるものの、中長期的には増収増益見込みと制度改正による投資マインドの向上が、株価下支え要因となるでしょう。

  • NTT株価・業績・需給は定期的に最新情報を確認しましょう
  • 決算発表や経営戦略発表前後は特に売買が活発化しやすいため注意
  • 単なる価格データだけでなく、業績や需要・供給の変化も注視が必要
  • 空売り動向は株価の短期的な方向感を左右する場合があるので意識しましょう

長期的な資産形成を目指す方には、こうした大型銘柄の値動きや市場心理まで含めて、幅広い視点で情報収集しながら投資判断をすることをおすすめします。

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