日産GT-Rの精神を受け継ぐ新たなSUVの登場――インフィニティ「QX80 R-SPEC」米国で話題に

2025年10月、日産自動車の海外高級車ブランドであるインフィニティ(INFINITI)が、米国で行われるカスタムカーの祭典「SEMA SHOW 2025」にて、世界初公開となる新型SUV「QX80 R-SPEC」のティザー画像を発表し、大きな注目を集めています。このモデルは、長年日産のスポーツカーとして君臨してきたGT-Rの名を冠するかのような“超高性能SUV”として、自動車愛好家やファン、メディアの間で大きな話題となっています

ティザー画像が物語るQX80 R-SPECの特別感

インフィニティが公開したティザー画像には、「QX80」のリアエンブレムとともに、「R-SPEC」バッジが燦然と輝いており、その存在感を強く放っています。四本出しのエキゾーストやワイドなフェンダー、スポーティなディフューザー、ブルーとブラックの特別なボディカラーなど、“GT-R的”なアグレッシブさと高級感を兼ね備えたデザインも目を惹きます

QX80 R-SPECのパワーユニットと走りの進化

この新型SUVの“心臓部”ともいえるエンジンには、3.5リッターV6ツインターボ(VR系)エンジンが搭載されていることが分かっています。特筆すべきは、このエンジンが日産のGT-Rを象徴する“伝説のエンジン”から技術をフィードバックされて開発されているという点です。具体的には、

  • 最高出力:約650馬力(485kW/659PS)
  • 最大トルク:約1,016Nm(750lb-ft)
  • 純正の部品改良で大幅に性能が向上
  • 新設計のターボチャージャー・高効率排気システム・大容量インタークーラーなどを採用

この数値は、競合するキャデラック・エスカレードV(最高出力691馬力、最大トルク885Nm)と肩を並べるだけでなく、「量産SUVとしては驚異的」と評されるほどです

日産GT-Rらしさを演出する最新技術

インフィニティQX80 R-SPECには、日産GT-Rを思わせる技術や装備が多彩に盛り込まれています。

  • チューニングされたアグレッシブなボディキット(フロントスプリッター、延長サイドスカート、フェンダーフレア)
  • ブレンボ製大径ブレーキを採用し、24インチの大口径ホイールで走行性能を強調
  • 4本出しマフラー、専用インテークやフェンダーベントで“攻め”のテイスト
  • GT-R譲りのハンドリングとトラクション性能を意識したアダプティブサスペンション
  • 車高調整付きエアサスペンション(乗降時や荷物の出し入れを容易にし、オフロード時は車高を61mmリフトアップする機能あり)
  • エコ、スポーツ、スノー、牽引など6つの走行モードを備えるドライブモードセレクターも搭載

このような装備群が、高級SUVでありながら“ドライビングプレジャー”を極限まで引き出せる、まさに“新しい時代のGT-R SUV”像を実現しています

ラグジュアリーSUVとしての快適性と最新装備

インフィニティQX80が誇るのはパフォーマンスだけではありません。フルモデルチェンジによって、“スーパーラグジュアリー”SUVとしての快適装備も一層充実しています。

  • 3列すべて乗員にゆとりと快適さを約束する広大なキャビン
  • ラグジュアリーSUV初となる24スピーカー「Klipschリファレンスサウンドシステム」を搭載
  • 最先端デザイン“アーティストリー・イン・モーション”を採用。従来のQX80より刺激的なエクステリアへ進化
  • 駐車時には自動で車高がローダウンし(通常時より71mmダウン)、乗降性と荷物の積み込みが容易に

これらにより、QX80はただ“速いSUV”に留まらず、家族や大切な人との快適な旅も叶えるオールラウンダーとして、新たな価値観を提供しています

QX80トラックスペック・テレインスペックも同時公開

今回披露されたQX80の新バリエーションとして、“R-SPEC”に加え、オフロード志向の「テレインスペック」、サーキット志向の「トラックスペック」といったアグレッシブな2台のコンセプトモデルも同時公開されました。いずれも「スタイルや快適性、ラグジュアリーを妥協せず、人生を最大限に楽しむ」SUVとして設計されています。

  • 「トラックスペック」…サーキット走行も視野に入れた強化サスペンション&エンジン
  • 「テレインスペック」…過酷なオフロードでも活躍できる電子制御リフトアップ機構やプロテクションパーツ装備

多様化するSUV市場の中で、インフィニティQX80は“ハイパフォーマンス系”SUVの新基準になると予想されています

日産スポーツ”GT-Rスピリット”の新境地――SUV時代への進化

日産GT-Rは、“世界最高峰のスポーツカー”として長年愛されてきました。そして今回、その技術的DNAがSUVという新たな舞台で「INFINITY QX80 R-SPEC」として再解釈されたのです。圧倒的な性能と贅沢な快適性、最先端のデザインとテクノロジーを合体させたこのモデルは、「ただの高級SUV」ではありません。

  • GT-R伝統の「速さ」と「操る喜び」
  • 最新の安全技術とアシスト機能
  • フルサイズの大空間と移動体験

家族や仲間と過ごす贅沢な時間にも、非日常のダイナミックな走りにも、そして所有すること自体の喜びにも応えてくれる「QX80 R-SPEC」。それはGT-Rの精神を次世代につなぎ、クロスオーバーという全く新しいフィールドで生き続ける“モンスターSUV”となるでしょう。

日本にはいつ導入される?今後の展望

現時点(2025年10月)では、「INFINITY QX80 R-SPEC」は米国市場を中心に展開され、国内導入の予定は正式発表されていません。しかし、ハイパフォーマンスSUVへの関心が高まりつつある日本でも、今後何らかの形で展開が期待されます。今後の公式発表や続報にも引き続き注目です。

まとめ:新時代の「GT-R SUV」が描く未来

日産GT-Rの技術やスピリットを受け継いだ「INFINITY QX80 R-SPEC」は、単なるパワフルSUVやラグジュアリーSUVの枠を飛び越え、“世界でも類を見ないスポーツエンターテイメントSUV”として世界の自動車文化に新しい地平を拓きます。最新情報が入り次第、格段に進化するハイパフォーマンスSUVの魅力を引き続きお伝えしていきます。

参考元