日経平均先物、急騰も内需株とAI株の綱引き続く
2025年11月19日、東京株式市場では日経平均株価が前日比165円28銭安の4万8537円70銭で取引を終えました。一方、日経225先物は後場にかけて大きく上昇し、22時時点で460円高の4万9100円と急騰しました。この日の市場は、AI関連株への警戒感と内需株への政策期待が交錯する中、押し目買いの動きが優勢となりましたが、上昇幅は限定的でした。
午前の展開:エヌビディア決算を前に強弱感交錯
午前の日経平均は反発し、一時4万9000円台に乗せました。しかし、米半導体大手エヌビディアの決算発表を控えて、AI関連株への警戒感が強まりました。AI関連銘柄は利益確定売りが出て軟調に推移し、市場全体の上値は重い展開となりました。一方で、内需株や消費関連銘柄は、政府の追加経済対策への期待から買いが入る場面もあり、強弱感が交錯する展開となりました。
後場の注目ポイント:押し目買い優勢も上げ幅限定的
後場に入ると、日経225先物が大きく上昇しました。22時時点で460円高の4万9100円と、現物終値を大きく上回る水準まで買われました。この急騰の背景には、海外市場の堅調な動きや、日経平均株価の押し目を買い支える投資家の動きがありました。しかし、上昇幅は限定的で、4万9100円台で推移しました。
後場の市場では、以下の3つのポイントが注目されました。
- AI関連株への警戒感:エヌビディア決算を控え、AI関連銘柄への利益確定売りが出て、上値は重い展開となりました。
- 内需株への政策期待:政府の追加経済対策への期待から、内需株や消費関連銘柄に買いが入りました。
- 押し目買いの動き:日経平均株価が下落したことを受け、押し目を買い支える投資家の動きが活発でした。
日経平均先物の動きと出来高
日経225先物期近2025年12月限は、22時時点で460円高の4万9100円と急騰しました。出来高は5157枚と、前日比で増加しました。日経225miniも460円高の4万9100円で推移し、出来高は93553枚と非常に活発でした。TOPIX先物も28ポイント高の3277ポイントで推移しました。
日経平均株価の現物終値4万8537.7円に対して、日経225先物は562.30円高と、現物を大きく上回る水準まで買われました。これは、海外市場の堅調な動きや、日経平均株価の押し目を買い支える投資家の動きが背景にあると考えられます。
市場の総括:4日続落も後場で反発
2025年11月19日の東京株式市場は、4日続落となりました。終値は前日比165円28銭安の4万8537円70銭で取引を終えました。中国による日本水産物の輸入停止発表や、国内長期金利の上昇が重しとなり、リスクオフムードが優勢でした。高値警戒感に加え、中国の水産物輸入停止報道が後場の重しとなり、軟調な展開で4日続落となりました。
TOPIXは5.52ポイント安(-0.17%)の3,245.58ポイント、東証グロース市場指数は5.68ポイント安(-0.64%)の882.17ポイントで、3指数とも下落しました。しかし、後場には押し目買いの動きが活発となり、日経225先物が急騰しました。
今後の展望
今後は、エヌビディア決算の結果や、政府の追加経済対策の内容が注目されます。AI関連株への警戒感と内需株への政策期待が綱引きする中、市場の方向感は引き続き不透明です。投資家は、押し目買いの動きと利益確定売りのバランスを見ながら、慎重な対応が求められます。



