商船三井が2026年3月期の業績予想を上方修正、通期経常利益を1800億円に引き上げ
大手海運会社の商船三井が1月30日に発表した2026年3月期(2025年4月~2026年3月)の業績予想で、通期の経常利益を前回予想の1520億円から1800億円に上方修正しました。これは前期(2025年3月期)の4197億円から57.1%の減益となる見通しですが、前月の予想時点での減益率63.8%から大幅に改善されています。
第3四半期までの業績が好調、市況改善を反映
商船三井が発表した2026年3月期第3四半期累計(2025年4月~12月)の連結経常利益は161,468百万円(約1614億円)となりました。これは前年同期比で57.1%の減少ですが、業績予想の上方修正につながる重要な実績です。
業績予想の上方修正について、商船三井は複数の要因を挙げています。まず、自動車輸送事業における底堅い荷動きが継続していることが主な要因です。さらに、米国通商代表部(USTR)による追加入港料の適用停止の影響が業績にプラスに寄与しています。加えて、原油船事業における市況改善も業績押し上げの重要な要因となっています。
下期の業績見通しは大幅な改善予想
注目すべきは、下期(2026年1月~3月)の見通しです。2026年1月~3月期の連結経常利益は従来予想の373億円から653億円に上方修正されており、前年同期比での減益率も77.8%減から61.3%減に縮小する見通しとなっています。これは実に74.9%の増額修正であり、下期における業績回復への強い自信を示しています。
直近3ヶ月は厳しい状況ながら、通期での回復を見込む
一方、最新の3ヶ月間(2025年10月~12月)の連結経常利益は468億円で、前年同期比62.7%の大幅な減少となっています。売上営業利益率も前年同期の8.0%から6.5%に悪化しており、直近の四半期は厳しい状況が続いています。
しかし、見通しの上方修正により、今後の回復期待が高まっています。これは市況の改善兆候が見え始めていることと、自動車輸送や原油船事業での需要堅調を反映したものと考えられます。
通期利益と純利益の見通し
商船三井は、2026年3月期通期の売上高を1830億円、営業利益を125億円、当期純利益を200億円と予想しています。当期純利益の200億円という数字は、事前のコンセンサス予想(188,375百万円)を上回る水準となっており、市場の期待値を上回る業績成果が期待されています。
IFISコンセンサスとの比較では、経常利益の見通し(180,000百万円)は市場予想(167,369百万円)を7.5%上回っており、商船三井の業績見通しが比較的強気であることが分かります。
海運市場の動向と商船三井の位置付け
海運業界全体が厳しい状況にある中での業績予想上方修正です。業績の下振れが続いていた前年同期比での大幅な減益という状況ではありますが、市況改善と経営施策の効果により、回復の兆しが見えている状況です。
商船三井は日本を代表する総合海運会社として、自動車輸送、コンテナ船、タンカー(原油船)など多角的に事業を展開しています。今回の業績予想では、特に自動車輸送と原油船事業の好調さが評価されています。
投資家への影響
この業績予想の上方修正発表は、株式市場でも好感されています。商船三井の株価は発表日時点で前日比40円高(+0.82%)となっており、市場の期待が高まっていることが分かります。
海運セクターの主要企業である商船三井の業績改善見通しは、同じく海運大手の日本郵船や川崎汽船などの関連銘柄にも注目が集まる可能性があります。
今後の注視点
商船三井は今後、予想した1800億円の経常利益達成に向けて動いていくことになります。市況がさらに改善するのか、それとも現在の予想レベルで推移するのかが重要なポイントになります。また、2026年度以降の業績展望についても、投資家の関心が高まっていくでしょう。
下期の業績回復が実現すれば、商船三井の経営姿勢と市場環境改善の両立が示唆され、海運業界全体の復調の兆しとなる可能性があります。




