三菱UFJフィナンシャル・グループが高配当利回りで注目、5期連続増配を達成へ
日本を代表するメガバンクの三菱UFJフィナンシャル・グループが、投資家の間で注目を集めています。最新の決算発表と配当予想の修正により、同社の株価は堅調な値動きを見せており、アナリストからも「買い」の推奨が相次いでいます。
5期連続増配を達成、配当利回り3.0%超へ
三菱UFJフィナンシャル・グループは、2026年3月期の予想配当を修正し、中間配当が35円、期末配当が39円、合計で1株あたり74円とすることを発表しました。これは前回予想の70円から4円の増配となります。この増配により、同社の配当利回りは2.85%から3.01%へとアップすることになります。
11月14日時点の株価2,451円を基準とした場合、配当利回りは3.01%となり、東証プライムの平均利回り(2.32%)を上回る「やや高め」の水準を実現しています。さらに注目すべき点は、同社が2022年3月期以降、連続して増配を続けているということです。2026年3月期の配当が予想通りに実施されれば、5期連続の増配を達成することになります。
配当額の増加ペースも目覚ましく、2021年3月期から2026年3月期までの5年間で、年間配当額は1株あたり25円から74円へと2.9倍に増加しています。同社は配当性向を40%程度に設定しており、好調な業績を背景に、この増配が実現した形となっています。
好業績で株価割安、投資家から「買い」推奨
三菱UFJフィナンシャル・グループと三井住友フィナンシャルグループの両社について、大手証券アナリストは「買い」推奨を継続しています。その理由として挙げられるのが、最高益の更新と株価の割安感です。
中間決算(2025年4~9月期)で両社の利益は過去最高を大幅に更新しており、通期の純利益見通しも上方修正されています。このように好業績が続く中での3%超の高配当利回りは、値ごろ感があると判断されているのです。
特に三菱UFJフィナンシャル・グループは、日系中堅証券からレーティングの強気継続が評価されており、目標株価が3,000円へと引き上げられています。現在の株価水準から見ると、さらなる上昇余地があると見なされているわけです。
三井住友FGも堅調、銀行セクターが買い場か
同じメガバンクの三井住友フィナンシャルグループも、配当利回りで3.6%と非常に高い水準を実現しており、投資家の関心を集めています。こちらも過去最高益を再び更新することが見込まれており、銀行セクター全体が相対的な買い場と判断されているようです。
野村證券の買われた高配当株ランキングでも、三菱UFJフィナンシャル・グループが上位にランクインしており、個人投資家からも高い人気を集めていることがうかがえます。
配当投資家の新たな選択肢
利回り3%を超える安定的な配当が期待できることから、三菱UFJフィナンシャル・グループは、インカムゲイン(配当収入)を重視する投資家にとって魅力的な選択肢となっています。5期連続の増配実績があり、今後も配当が着実に成長していく見込みも、投資判断の材料となっています。
ただし、株価の上昇余地に加えて、高い配当利回りが両立している現在は、配当投資と値上がり益の両方を狙える貴重な局面と言えるでしょう。銀行セクターの業績が堅調に推移する限り、こうした高配当株の人気は続く可能性が高いと考えられます。
投資判断の参考に
三菱UFJフィナンシャル・グループの最近の動向は、日本経済全体の好調さを反映しているとも言えます。金融機関の好業績と堅実な配当政策により、安定的な収入を求める投資家にとって有力な選択肢となっているのです。今後の業績推移と配当政策の継続に注目が集まります。



