Meta、「Meta Ray-Ban Display」発表 革新的AIグラスとリストバンドで実現する新しいスマート体験

はじめに:MetaとRay-Banの新たな挑戦

Meta社(旧Facebook)が、サングラスブランドのRay-Banと共同開発した「Meta Ray-Ban Display」が2025年9月17日(米国時間)、注目の年次カンファレンス「Meta Connect 2025」で発表されました。本記事では、その詳細な機能や特徴、背景となるMetaのAI戦略に至るまで、分かりやすく丁寧に解説します。テクノロジーに詳しくない方にも理解しやすいようやさしいトーンでまとめています。

「Meta Ray-Ban Display」とは? 価格と発売時期

  • 「Meta Ray-Ban Display」は最先端のAI技術を搭載したディスプレイ付きスマートグラスです。
  • 米国では2025年9月30日に一部店舗で発売開始、価格は799ドル(約11万7000円)です。
  • 同梱されている「Meta Neural Band(メタ・ニューロル・バンド)」とセット販売です。
  • 2026年初頭にはカナダ、フランス、イタリア、英国への展開も予定されています。
  • カラーはブラックとサンドの2色、フレームサイズはレギュラーとラージの2種類。
  • Meta Neural Bandも3サイズ展開です。
  • 現時点で日本での発売は未定です。

製品の特徴1:レンズ内ディスプレイの革新性

  • 高解像度かつ鮮明なフルカラーディスプレイをレンズ内に搭載。視野角1度あたり42ピクセルと、市販ヘッドセットを大幅に上回る密度を実現しています
  • 調光レンズと自動調光アルゴリズムにより、屋内外どちらでも映像が鮮明でカラフル。光漏れも2%に抑えられ、人目を気にせず自然に使えます
  • ディスプレイは必要なときだけ点灯し、不要な時は自動で消える仕様。視界の邪魔にならずストレスフリーな利用感を提供します

製品の特徴2:AI搭載と日常タスクのサポート

  • グラスにはカメラ、マイク、スピーカー、独自AIが内蔵。
  • 目の前のレンズディスプレイに、通知やメッセージの確認、写真プレビュー、ビジュアルMetaAIによるサジェストなど、多彩な機能を直接表示できます
  • スマートフォンを取り出す必要がなく、周囲の風景や人々と繋がり続けながら情報取得が可能です。

製品の特徴3:Meta Neural Bandによる新しい操作体験

  • 付属のEMG(筋電図)リストバンド「Meta Neural Band」により、非常に直感的な操作が可能です。
  • リストバンドは手のわずかな動き・筋肉の信号を検知し、グラスへのコマンドに変換します。触れることなく、より自然にグラスを操作できます
  • サイズ展開も充実し、より多くのユーザーが快適に装着できる工夫がなされています。

製品の特徴4:快適な装着性とバッテリー性能

  • グラス本体は軽量設計で、1日中着けても疲れません
  • バッテリーは最大4時間連続使用が可能。付属の充電ケースを利用することで最大30時間の利用も実現しました。

他社製品との違い・進化ポイント

  • Ray-Ban Metaシリーズは2023年の初代モデルも世界的ヒットとなり、ハンズフリーなカメラやAIアシスタント、リアルタイム翻訳機能で注目されてきました
  • 第2世代の「Ray-Ban Meta」ではバッテリー寿命が2倍、動画画質は最大3K Ultra HDへ進化。
  • 今回発表された「Meta Ray-Ban Display」は、AI体験をさらに深化させ、日常の情報取得や連携、コミュニケーションを新次元へ引き上げます

技術背景とMetaのAI戦略

Meta社は「個人最適化AI(ASI)」の早期実装を掲げ、スマートグラスやウェアラブル端末を通じてユーザーひとりひとりに最適化されたAI体験を提供する戦略を採っています。
これまでにもスマートグラス×AIの可能性を模索してきましたが、今回の「Meta Ray-Ban Display」と「Meta Neural Band」の組み合わせは、手元にスマホがなくても「知りたい時に知りたい情報が得られる」「必要な操作をいつでも、どこでも直感的にできる」を現実にしています。

活用イメージと利用シーン

  • 通勤や移動中にメッセージやスケジュールをサッと確認
  • 目の前の光景をカメラでハンズフリーで撮影し、その場でAIが写真整理やタグ付けする
  • AIが会話内容や周辺状況を理解し、適切なリマインドや翻訳、情報検索をサポート
  • 簡単なジェスチャーや手首の動きで、音楽の再生、道案内、タスク管理ができる

これまでスマートフォンが担ってきた多くの役割を目の前のスマートグラスと手元のリストバンドで完結し、デジタル情報とリアルの世界とのシームレスな融合が体感できます。

今後の展望と注意点

  • 現在は英語圏を中心に展開され、日本では発売未定ですが、世界的な広がりを見せる可能性があります。
  • 個人データの取り扱い、安全性、プライバシー面などには引き続き注視が必要です。
  • また、バッテリー性能や長期装着時の違和感への配慮も今後さらに進化が期待されるポイントです。

まとめ

「Meta Ray-Ban Display」は、“まるで映画のような未来”が現実になりつつあることを示す製品です。AIを身につけて、しぜんに日々の生活へ溶け込ませる体験が、これからのスタンダードになっていくかもしれません。今後のアップデートや日本での展開にも要注目です!

参考元