メルカリ、2025年6月期決算で過去最高益を更新し株価に注目が集まる

株式会社メルカリ(東証コード:4385)は2025年8月5日に発表した2025年6月期の決算で、売上収益1,926億円、営業利益278億円と、前年同期比で増収増益を達成しました。特に営業利益は59.2%の大幅増加で、また親会社株主に帰属する当期純利益も261億円に達し、94.0%増の大幅な改善となりました。この業績の好調さにより、3期連続の最高益更新となりました。

好調な決算が示すメルカリの事業状況

今回の増収増益は、主にメルカリ国内のマーケットプレイス事業が安定成長を続けていること、フィンテック領域での高い成長、さらに米国事業の黒字化が大きく寄与しています。特に4~6月期の第4四半期においては、連結最終利益が前年同期の約3.1倍に急拡大し、営業利益率も10.1%から15.5%へと大きく改善するなど、業績の質も向上しています。

株価の動きとテクニカル分析

直近の決算発表後の株価は、一時2,300円台前半で推移しています。株価は過去一定期間の動きの中で「ダブルボトム」—一度大きく下げた後、同水準で底打ちし再び上昇に転じるパターン—を形成しており、これを起点に反発が期待されている局面です。多くの投資家やアナリストは、このダブルボトムの形成がメルカリの株価反転の強いサインとして注目しています。

なお、テクニカル指標の一つであるRSI(相対力指数)は現在低水準にあり買われ過ぎではない状況です。これもリバウンドの根拠の一つとして挙げられています。

今後の展望と市場の見方

メルカリの2026年6月期の業績見通しについては、売上高2,000億円から2,100億円程度を想定しており、引き続き成長の継続が期待されています。フィスコやダイワ証券HDなど複数の金融機関も、増益トレンドを評価し、メルカリ株の注目度を高めています。

ただし一方で、株価は決算発表直後に小幅下落する動きや、市場全体の調整リスクもあり、投資家は業績動向だけでなく市場環境にも注意を払う必要があります。株価水準は2,200円台から2,350円台のレンジを意識した展開が予想されます。

まとめ

  • メルカリの2025年6月期決算は売上・利益ともに増収増益で、3期連続の最高益を更新
  • 好調な業績は国内マーケットプレイス、フィンテック事業、米国事業の黒字化によるもの
  • 株価はダブルボトム形成からの反発が注目され、テクニカル面からもリバウンドの可能性が指摘されている
  • 2026年6月期もさらなる成長が期待されており、多くの市場参加者が注目
  • しかし市場全体の動向と併せて株価の推移に注意が必要

メルカリは引き続き国内外での事業拡大と収益体質の改善を進めており、今後の展開が期待されます。株価については業績好調を背景に一段の回復を狙う局面にあるものの、市場の動向によっては変動リスクも残るため注意深い見極めが求められます。

参考元