ライブ配信プラットフォーム「ミラティブ」、東証グロース市場に新規上場へ
2025年11月14日、日本を代表するスマートフォン専用のライブ配信プラットフォーム「ミラティブ」が、東京証券取引所グロース市場への新規上場を発表しました。DeNAからスピンアウトして7年、そして株式会社ミラティブとして独立して7年目を迎える節目の年に、大きな一歩を踏み出したことで、業界内外から大きな注目が集まっています。
DeNAからスピンアウト、7年間の成長の軌跡
ミラティブは、もともとDeNAの事業として2015年にスタートしました。その後、2018年2月にMBO(マネジメント・バイアウト)によって株式会社ミラティブとして独立。代表取締役CEOを務める赤川隼一氏は、DeNA時代からライブ配信事業の立ち上げや海外展開、新規事業の推進に携わってきました。独立後も「わかりあう願いをつなごう」というミッションを掲げ、ユーザー同士が双方向でつながるコミュニティの構築に力を入れてきました。
スマホ1台で誰でも簡単にゲーム配信ができる手軽さが評価され、現在では500万人以上の配信者が利用する日本最大級のスマホゲーム配信プラットフォームに成長しています。配信者と視聴者の垣根が低く、アクティブユーザーの約30%が配信者という高い双方向性が特徴です。
グロース市場上場の意義
ミラティブは2025年12月18日(予定)に東京証券取引所グロース市場に新規上場する予定です。グロース市場は、成長志向の企業や新興企業が上場しやすい市場として知られています。今回の上場は、ミラティブがさらなる成長を目指す上で大きな意味を持ちます。
上場に向けた準備として、2025年5月にはVTuberキャスティングプラットフォーム「ぶいきゃす」を運営する株式会社アイブレイドを子会社化。また、配信演出ツール「CastCraft」を提供する株式会社キャスコードとも資本業務提携を発表しました。これにより、YouTubeやTwitch、TikTokなど、さまざまなプラットフォームで活躍するVTuberやストリーマーを含むすべての配信者を支援する「ストリーマープラットフォーム事業」を本格的に展開しています。
「All for Streamers」の新戦略
ミラティブグループは「All for Streamers」をコンセプトに掲げ、新規事業の立ち上げやM&A、パートナー企業との協業を積極的に行っています。2025年5月の新規事業・戦略発表会では、アイブレイドの参画を発表。これにより、ゲーム実況者やVTuberを中心としたインフルエンサーマーケティングの強化や、個人VTuberのポップアップストア出店支援、音楽イベント『Rock on V』への配信者出演など、多様な取り組みが進んでいます。
また、2025年3月から「ミラティブ推し活カード」の提供も開始。クレジットカードで決済すると、推しの配信者にミラティブの無償コインが配布される仕組みで、個人VTuberへの横展開も検討されています。これらの取り組みは、ミラティブの配信者とVTuberの垣根をなくし、より広いコミュニティを形成する狙いがあります。
今後の展望
ミラティブは、上場を機にさらなる事業拡大を目指しています。今後は日本に限らず、世界中の配信者に価値を提供できるグループを目指し、M&Aやパートナー企業との協業を積極的に進めていく予定です。また、IR担当の採用など、上場準備も着実に進められています。
ミラティブの成長は、ライブ配信業界の発展や、配信者と視聴者のつながりの深化に大きく貢献しています。今後も「All for Streamers」のコンセプトのもと、さまざまな取り組みが期待されます。
まとめ
- ミラティブは2025年12月18日に東証グロース市場に新規上場予定。
- DeNAからスピンアウトして7年、独立後も着実に成長。
- 「All for Streamers」をコンセプトに、VTuberやストリーマーを支援する新規事業を展開。
- 今後は世界中の配信者に価値を提供できるグループを目指す。
ミラティブの上場は、ライブ配信業界にとって大きなニュースです。今後の展開に注目しましょう。



