軽井沢プリンスホテルスキー場のリフト券価格、本州初の1万円台突破

軽井沢プリンスホテルスキー場が2025-2026年シーズンのリフト券価格を発表し、大きな話題となっています。シーズン中(2025年12月20日から2026年3月22日)の1日券が現地購入で10,000円となり、本州のスキー場として初めて1万円台を突破しました。

これまでの料金体系を見ると、初滑り期間(2025年11月1日から12月19日)では1日券が8,000円でしたが、シーズン本格化とともに大幅な値上げとなります。事前にWebで購入する場合は9,000円となり、現地購入より1,000円安く設定されています。

小学生は引き続き無料、多様な割引制度も継続

価格上昇の一方で、プリンススノーリゾート全体の方針として、小学生以下の子どものリフト料金は無料を維持しています。ただし、Webで事前購入する場合は手数料として100円が必要となります。また、未就学児のみでのリフト乗車は安全上の理由から禁止されており、必ず保護者同伴での利用が求められています。

会員制度による割引も充実しており、Seibu Prince Global Rewards会員の場合、現地購入でも1日券が9,000円、午後券が8,000円と、一般料金より1,000円安く設定されています。

19歳から22歳限定の「雪マジ」キャンペーンは継続

若い世代への支援策として、19歳から22歳を対象とした「雪マジ!」キャンペーンが継続されています。このキャンペーンでは、平日のリフト1日券が無料となり、軽井沢プリンスホテルスキー場も対象ゲレンデに含まれています。ただし、土日祝日や年末年始(12月23日から1月3日)、11月1日から12月8日までは除外日となっています。

利用には事前にスマートフォンアプリをダウンロードし、参加登録を行う必要があります。現地では生年月日が記載された顔写真付きの身分証明書の提示と、アプリ内のクーポン画面の提示が求められます。

全国的なスキー場リフト券価格の動向

軽井沢プリンスホテルスキー場の価格上昇は、全国的なスキー場のリフト券価格上昇傾向の一環と考えられます。北海道のルスツスキー場では1日リフト券が16,400円まで値上げされており、これが話題となっています。

一方で、スキー愛好者への支援策も展開されています。公益財団法人日本交通公社が実施している「スキー場1000人モニター調査」では、全国18ヵ所のスキー場で使える5回分のリフト券を1万円で購入できるキャンペーンが実施されており、1ヵ所あたり2,000円という破格の価格でスキー場を利用できる機会も提供されています。

地価上昇が軽井沢地域に与える影響

軽井沢周辺では地価の継続的な上昇が報告されており、これがスキー場の料金設定にも影響を与えている可能性があります。地価は4年連続で上昇しており、地元住民からは「手が出せない」との声も上がっています。

全国的に見ても、地価の平均変動率は17年ぶりの上昇を記録しており、住宅地では5年連続で下落率が縮小しています。特に工業地では下落した地点がない状況となっており、不動産市場全体の底堅さを示しています。

今後の見通しと利用者への影響

リフト券価格の上昇は、スキー場の運営コスト増加や設備投資、人件費上昇などの背景があると考えられます。軽井沢プリンスホテルスキー場は10本のリフトを有し、初心者から上級者まで対応できる充実したコース設備を提供しており、これらの維持・向上には相応のコストが必要となります。

利用者にとって価格上昇は負担となりますが、事前Web購入による割引や会員制度の活用、若年層向けキャンペーンの利用など、コストを抑える選択肢も用意されています。また、午後券(12時から利用可能)の設定により、半日利用での料金節約も可能です。

スキー産業全体への影響と課題

軽井沢プリンスホテルスキー場の価格設定は、日本のスキー産業全体にとって重要な指標となります。本州初の1万円台突破は、他のスキー場の料金設定にも影響を与える可能性があり、業界全体の価格水準の変化を示唆しています。

一方で、価格上昇がスキー人口の減少につながることへの懸念もあります。このため、家族連れへの配慮(小学生無料)や若年層支援(雪マジキャンペーン)、会員制度による割引など、多様な利用者層に対応した料金体系の構築が重要となっています。

今後は、設備やサービスの質向上と価格のバランスを取りながら、持続可能なスキー場運営が求められることになるでしょう。利用者側も、早期予約による割引活用や、平日利用、キャンペーンの積極的な活用など、賢い利用方法を検討することが必要になりそうです。

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