JR東日本、2026年3月14日から運賃値上げへ

JR東日本は、2026年3月14日(土)から運賃の改定(値上げ)を実施します。今回の値上げは、これまで安く設定されていた「電車特定区間・山手線内」など一部の運賃区分を「幹線」へ統合することや、JR各社の運賃を合算する「通算加算方式」の導入など、制度そのものも大きく見直される点が大きな注目を集めています。乗車券や定期券、グリーン定期券、入場券などが値上げの対象となり、新幹線料金やグリーン料金などは据え置きとなります。

改定初日の2026年3月13日(金)までに購入したきっぷ・定期券は、3月14日以降に利用する場合でも「改定前の運賃」が適用されます。逆に、3月14日以降に購入する場合は「新運賃」が適用されるため、定期券や乗車券の「早め購入」がお得であり、今後は購入前に価格をよく確認することが大切です。

今回の運賃値上げのポイント

  • 値上げの規模:JR東日本管内全エリアで「平均7.1%」の値上げとなる。
  • 初乗り運賃:現在の150円から「160円」へと変更されます。
  • 定期券・新幹線定期券:値上げ対象となりますが、新幹線料金やグリーン料金は据え置きです。
  • バリアフリー料金:駅のバリアフリー設備利用時の料金は廃止されます。
  • JR在来線と新幹線の「別線化」:東京~熱海間で東海道新幹線と東海道本線(在来線)を区別して運賃計算を行うなど、制度自体も変わります。

値上げの背景と理由

今回の運賃改定は、国土交通大臣の「鉄道事業の旅客運賃上限変更」認可に基づくもので、JR東日本発足以来初めての本格的な値上げとなります。値上げの主な理由として、鉄道利用の減少物価高騰安全投資・保守作業などを挙げています。

また、これまで「電車特定区間・山手線内」「特定区間(東京地区)」など、東京の都心部を中心に安く設定されていた運賃区間が廃止され、「幹線」に統合されます。これにより、一部区間では値上げ幅が大きくなる可能性もありますので、普段ご利用の路線の運賃がどのように変わるか、事前に確認しておくことをおすすめします。

運賃計算・購入方法の変更点

  • JR他社にまたがる場合の運賃計算:「通算加算方式」が導入され、JR各社の利用区間分の加算額を合算して運賃を計算する方式に変わります。
  • 東京都区内・横浜市内などの運賃計算:これまでと異なる計算方法が適用されるため、定期券・乗車券の購入前に必ず確認してください。
  • 「選択乗車」の廃止:東海道新幹線と東海道本線(在来線)の間で利用方法が異なるため、これまでの「選択乗車」は廃止されます。
  • 定期券・乗車券の発売:3月13日までに購入したきっぷ・定期券は、有効開始日・乗車日が3月14日以降であっても「旧運賃」として発売されます(「えきねっと」は決済日が基準)。

利用者への注意点・アドバイス

今回の運賃改定は、JR東日本管内全域で影響が大きく、利用者にとっては負担増となります。特に、通勤・通学で定期券を利用している方は、早めに購入することで値上げ前の運賃で1年間使い続けることが可能です。

また、JR東日本公式サイトや主要駅では「運賃改定パンフレット」を10月下旬以降配布予定です。さらに、「運賃改定後」の検索サービスや詳細情報も公式サイトで順次公開されますので、随時チェックして最新情報を確認しましょう。

運賃改定の詳細パンフレットと問い合わせ先

JR東日本は、運賃改定の詳細をまとめた「運賃改定詳細パンフレット」をオンラインで公開しています。今後は、主要な駅でも10月下旬以降に配布される予定です。運賃がどのように変わるか、ご自身の利用路線や距離、定期券の種類など、パンフレットや公式サイトでぜひご確認ください。

不明点やご質問がある場合は、JR東日本の窓口やお客様センターへお問い合わせいただくのが安心です。

まとめ

JR東日本は2026年3月14日から、平均7.1%の運賃値上げを実施します。運賃だけでなく、運賃計算方法や定期券・乗車券の発売ルールも大きく変わります。

値上げのタイミングにあわせて、これから定期券や乗車券を購入する際は「購入日」が特に重要です。3月13日までに購入することで、2026年3月14日以降に利用する場合でも値上げ前の運賃が適用されます。

さらに、これまで安かった「電車特定区間・山手線内」「特定区間(東京地区)」の運賃区分が廃止され、幹線運賃へ統合されますので、利用区間によっては値上げ幅が大きくなる可能性もあります。

JR東日本利用者の方・通勤通学で定期券を使っている方は、早めの行動とこまめな公式情報の確認をおすすめします。今後の運賃改定詳細パンフレットや、改定前後の運賃を調べられる検索サービスも、随時公開予定ですので、ご活用ください。

参考元