「ココイチ」の壱番屋が札幌の夜パフェ専門店「GAKU」を子会社化 食のエンターテイメント企業への転換を加速
「カレーハウスCoCo壱番屋」を展開する壱番屋が、札幌を拠点とする夜パフェ専門店運営の「GAKU」を子会社化しました。2025年12月29日に全株式を取得し、連結子会社化することを発表しました。
GAKUとは 夜パフェ文化の発祥店
GAKUは、札幌市中央区で夜パフェ文化を広める企業として知られています。2015年8月に創業者の橋本学氏が「夜パフェ専門店 パフェテリアパル」をオープンさせ、飲み会や食事のあとに、締めとしてパフェを楽しむ文化を普及させたとされています。
GAKUの最大の特徴は、その商品力です。旬の素材や手作りの素材を巧みに組み合わせた、芸術的で他にはないパフェを提供しています。このユニークな商品戦略により、女性を中心に幅広い顧客層を獲得してきました。
現在、GAKUは複数の業態を展開しています。夜パフェ専門店は全国で9店舗運営されており、その内訳は札幌市3店舗、東京都3店舗、大阪市2店舗、福岡市1店舗となっています。加えて、旬の北海道食材にこだわったリゾット専門店も札幌市に3店舗、旭川市に1店舗展開しており、炉端焼の店舗も札幌市に1店舗あります。
壱番屋が子会社化した理由
壱番屋がGAKUを子会社化した背景には、同社の長期経営方針があります。壱番屋は2030年に向けた「壱番屋長期ビジョン2030」で新業態の開発・展開を掲げており、「食のエンターテイメント企業」を目指すことを打ち出しています。
壱番屋経営陣は、GAKUについて以下の点を高く評価しました。第一に、高い商品力と独自性があること。第二に、将来の成長性が期待できること。そして、これらの要素がグループに加わることで、新たな顧客層の獲得につながり、自社の企業価値向上に貢献すると判断したのです。
カレーだけではない多業態展開戦略
壱番屋のこうした動きは、近年の企業戦略の大きな転換を示しています。同社は従来の「カレーハウスCoCo壱番屋」という単一業態に依存した経営から、複数の飲食業態を有する多角化経営へとシフトしているのです。
実は、壱番屋による北海道での企業買収は今回が2例目になります。前回は2021年12月29日に、「成吉思汗 大黒屋」を展開する大国商事(旭川市)を子会社化しており、奇しくも4年後の同じ日にGAKUを子会社化することになりました。このパターンから見ても、北海道の有力飲食企業への戦略的な投資が続いていることが伺えます。
今後の展開に注目
今回の買収では、取得価額は非公表とされています。ただし、GAKUの資本金は1000万円で、2010年10月に設立された企業です。
今後、壱番屋傘下に入ったGAKUがどのように統合されるのか、また両社のシナジーがどのような形で生まれるのか、業界関係者からの注目が集まっています。壱番屋がカレー専門企業から食のエンターテイメント企業への変革を本格的に進める中、このGAKU買収は重要なマイルストーンとなりそうです。
まとめ
壱番屋による夜パフェ専門店GAKU の子会社化は、単なるM&Aではなく、同社の経営戦略の大きな転換を象徴する出来事です。カレー一本槍ではなく、複数の食文化を創造し、提供する企業へと進化する壱番屋。新たな可能性を秘めたこうした取り組みが、日本の外食業界にどのような波紋を広げるのか、今後の動向が注視されます。




