ハウステンボスが示す“インバウンド新時代” 長崎・名古屋・山形で進む人気観光地の変化

近年、外国人観光客の「人気スポット」が大きく変わりつつあります。長崎県のハウステンボスをはじめ、これまで王道とされてきた「遊園地」や「水族館」だけでなく、学びや体験、地域らしさを感じられる場所が、インバウンド需要の最前線に躍り出ています。この記事では、最新のランキング情報をもとに、ハウステンボスの位置づけや、各地で起きている変化をやさしく整理してご紹介します。

長崎県の最新インバウンドランキング:1位は長崎原爆資料館、ハウステンボスは3位に

訪日ラボと口コミコムによる「インバウンド人気観光地ランキング[長崎県編]」2026年版では、長崎県内の外国人に人気のスポットTOP10が発表されています。この調査は、2025年9月5日〜12月5日の口コミデータをもとに、長崎県内1,675カ所の観光スポットを分析したものです。

ランキングTOP10(長崎県・インバウンド人気観光地)

  • 1位:長崎原爆資料館
  • 2位:稲佐山山頂展望台
  • 3位:ハウステンボス
  • 4位:グラバー園
  • 5位:平和公園
  • 6位:眼鏡橋
  • 7位:長崎ロープウェイ淵神社駅
  • 8位:長崎新地中華街
  • 9位:原子爆弾落下中心地碑
  • 10位:韓国展望所

ここで注目したいのは、1位に「長崎原爆資料館」が選ばれ、3位に「ハウステンボス」がランクインしている点です。華やかなテーマパークであるハウステンボスと、平和学習の場である長崎原爆資料館が、同じランキング上位に並んでいることは、長崎県が「エンタメ」と「歴史・平和学習」の両面で外国人に支持されていることを示しています。

また、このランキングでは、繁体字圏・韓国語圏・英語圏など言語別の口コミ評価も分析され、ハウステンボスについては「言語別の平均評価」や「評価されたポイント」が詳しく整理されています。国や地域によって、求める体験や評価軸が少しずつ違うことも、この調査から見えてきます。

ハウステンボスはなぜインバウンドに人気なのか?

長崎県佐世保市のハウステンボスは、日本一の敷地面積を誇るテーマパークで、ヨーロッパの街並みが広がることで知られています。園内には四季折々の花々、アトラクション、美術館、ショー、イルミネーションなど、さまざまな楽しみが詰まっています。

ハウステンボスの主な魅力

  • 広大な敷地に広がるヨーロッパ風の街並み
  • 季節ごとに咲き誇る花々とガーデン
  • 家族やカップルで楽しめる多彩なアトラクション
  • 夜を彩るイルミネーションやショー
  • 周辺には展望台や九十九島などの自然観光スポットも点在

最新の人気アトラクションランキング(2026年版)を見ると、「エアクルーズ・ザ・ライド」や「VRワールド[激流ラフティング]」「ミッション・ディープシー」など、最新技術を活用した体験型アトラクションが上位に入っています。こうした没入型の体験は、言葉の壁を越えて楽しめるため、外国人観光客にも支持されていると考えられます。

さらに、ハウステンボスでは季節イベントも充実しており、2026年には「白銀の世界 グランドフィナーレ」や、ミッフィーづくしの「ミッフィーセレブレーション」などの企画も予定されています。写真映えするスポットが多いことも、SNSを通じてインバウンド人気を高める要因になっています。

「遊園地&水族館」を抑えて台頭する“学びの場”というトレンド

一方で、愛知県名古屋市にあるトヨタ産業技術記念館が、遊園地や水族館を抑えて、外国人に人気の観光地としてランクインしたことも話題になっています(中京テレビの報道)。具体的な順位や詳細な指標は報道に依存しますが、重要なのは、産業や技術の歴史を学べる施設が海外から高く評価されているという流れです。

長崎のランキングでも、原爆資料館や平和公園、原子爆弾落下中心地碑といった“学びの場”が上位に入っています。ここから見えてくるのは、インバウンド観光が、単なるレジャーだけでなく、歴史・平和・産業・文化を深く知る体験へと広がっているという傾向です。

ハウステンボスのようなテーマパークが「楽しさ」を提供し、長崎原爆資料館やトヨタ産業技術記念館のような施設が「学び」を提供することで、日本の観光は多層的な魅力を持つようになっています。旅行者は、1回の訪日で「遊ぶ・学ぶ・感じる」をバランスよく体験できるようになってきていると言えるでしょう。

山形県でも進む「インバウンドの多様化」

山形県の最新の「外国人に人気の観光地ランキング」でも、2位に蔵王の樹氷が入るなど、自然景観を楽しむスポットが注目されています(ニュース内容3)。詳細な順位は報道に委ねられますが、スキー・スノーボードや樹氷観賞など、冬ならではの体験が外国人から支持されていることがうかがえます。

これは、長崎原爆資料館やハウステンボス、トヨタ産業技術記念館のような「都市・歴史・テーマパーク型」の人気に対し、山形のような自然・アウトドア型の人気が共存していることを示しています。日本各地で、その土地ならではの特色を前面に出した観光コンテンツが評価される傾向は、今後ますます強まっていきそうです。

ハウステンボス周辺にも広がる観光ルートの可能性

ハウステンボスは、それ自体が大きな目的地であると同時に、佐世保や九十九島エリア観光の拠点にもなっています。周辺には、弓張岳展望台や展海峰、九十九島の遊覧船、朝市など、地元の自然や暮らしを感じられるスポットが多数あります。

観光情報サイトなどの佐世保・ハウステンボス周辺スポットランキングでも、ハウステンボスはエリアの代表的な観光地として紹介され、その周囲に展望台や公園、海の絶景スポット、水族館などが並んでいます。インバウンドの旅行者にとっても、「ハウステンボス+周遊観光」という形で、滞在日数を伸ばしやすいエリアと言えるでしょう。

例えば、昼はハウステンボスでアトラクションやヨーロッパの街並みを楽しみ、別の日には九十九島の遊覧や展望台からの景観を満喫するなど、組み合わせ次第で多様な旅程を組むことができます。この「周辺エリアとの連携」は、今後の地域観光戦略においても、大きな鍵となりそうです。

口コミデータが変える「人気観光地」の見え方

今回の長崎県のインバウンドランキングは、訪日ラボと口コミコムが、実際の口コミデータをもとに分析している点が特徴的です。これにより、従来の「知名度」だけでは見えにくかった宿泊者・来訪者の実感や評価が、ランキングという形で可視化されています。

ハウステンボスについても、言語別の平均評価や、どの点が評価されているのかが分析されています。例えば、

  • 風景の美しさや写真映え
  • スタッフの対応やサービス
  • アトラクションの満足度
  • アクセスや施設のわかりやすさ

といった項目が、訪日客からの口コミに反映されていると考えられます。こうしたデータは、今後のインバウンド対策や施設改善のヒントとしても重要です。

日本各地の特色とハウステンボスの位置づけ

今回取り上げたニュースをまとめると、日本のインバウンド観光は、大きく次のような軸で発展していることがわかります。

  • 歴史・平和学習型:長崎原爆資料館、平和公園など
  • テーマパーク・エンタメ型:ハウステンボス
  • 産業・技術学習型:トヨタ産業技術記念館(ニュース内容1)
  • 自然・アウトドア型:蔵王の樹氷など(ニュース内容3)

この中で、ハウステンボスは、「エンタメ」と「ヨーロッパ風景」「季節の花」「最新アトラクション」を組み合わせた独自のポジションを築いています。長崎原爆資料館や九十九島エリアと組み合わせることで、歴史・平和・自然・エンタメを一度に体験できるエリアとして、長崎がますます国際的な注目を集めていることが、今回のランキングからも読み取れます。

また、ニューヨーク・タイムズが発表した「2026年に行くべき52カ所」に、長崎が選ばれていることも報じられており、世界的な旅行メディアからの評価も高まっています。こうした流れの中で、ハウステンボスは、長崎を代表する“顔”のひとつとして、今後も大きな役割を果たしていくと考えられます。

おわりに:ハウステンボスから見える、これからの日本観光

外国人に人気の観光地ランキングを見ていくと、「どこが上位か」という話題だけでなく、旅行者が日本に何を求めているのかが浮かび上がってきます。ハウステンボスのようなテーマパークの楽しさ、長崎原爆資料館やトヨタ産業技術記念館での学び、山形・蔵王のような自然体験。それぞれが違う魅力を持ちながら、共通しているのは、“その土地でしか味わえない体験”があることです。

ハウステンボスは、ヨーロッパの街並みや四季の花々、夜のイルミネーション、最新アトラクションなど、日本の中でも独特の世界観を持つ場所です。長崎原爆資料館や平和公園とあわせて訪れることで、「楽しさ」と「平和への思い」を同時に感じられる旅が実現します。

インバウンドが再び本格化しつつある今、各地の特色あるスポットが、口コミやランキングを通じて世界に伝わっていきます。その中で、ハウステンボスが今後どのように進化し、どのような新しい体験を提供していくのか、多くの旅行者の関心が注がれていきそうです。

参考元