星野リゾート「界 宮島」――広島県に誕生する新たな絶景温泉旅館

日本国内のリゾート運営をリードする星野リゾートが、広島県で初めて温泉旅館ブランド「界」を展開します。その名も「界 宮島」。2026年夏の開業を目指し、宮島の対岸に位置しながら厳島神社の大鳥居を望む絶好のロケーションに建設が進められています。このプロジェクトは、観光需要の高まりとともに、多くの注目を集めています。

「界 宮島」の特徴――全室オーシャンビューと地域文化の融合

「界 宮島」は全54室からなるオーシャンビューの客室を備え、館内には瀬戸内海を眼前に望む大浴場、地域伝統の石風呂、食事処、宿泊者専用ショップなどが設置される予定です。

  • 客室はすべて宮島を正面に望み、窓際のロングソファから穏やかな瀬戸内海の景観を堪能できます。
  • インテリアには瀬戸内海の青色を基調とし、絶景との一体感を追求した空間づくりを重視。
  • 大浴場は、南向きの海を眺める露天風呂と、北向きの山並みを望む風情ある内風呂、多彩な趣を楽しめます。
  • 温浴施設には古くから瀬戸内地方に伝わる「石風呂」を現代風に再現。輻射熱による心地よい入浴体験が特徴です。

アクセスも良好で、JR宮島口駅から車で約5分、広島空港からは約60分。多様な旅のスタイルに応じた利用が可能です。

広がる「界」ブランドと中国地方での事業展開

星野リゾートの「界」は、既に島根県(玉造・出雲)、山口県(長門)で展開されており、2026年には「界 宮島」、2025年12月には山口県に「リソナーレ下関」も開業予定。これにより中国地方は計5施設となり、地域性を活かした旅と滞在体験の発信が一層強化されます。

宮島口西1丁目ホテル計画――ヒルトン最上級「LXRホテルズ&リゾーツ」建設進む

また宮島口エリアでは、星野リゾート「界 宮島」に続いて、ヒルトンの最高級ブランド「LXRホテルズ&リゾーツ」の建設も進められています。2028年10月の開業を予定し、敷地造成も順調に進行中です。

  • 「LXRホテルズ&リゾーツ」は世界的にラグジュアリーなブランドとして位置づけられ、日本国内では希少な存在。
  • 宮島という日本を代表する観光地の国際的な価値をさらに高め、多様な宿泊ニーズへの対応が期待されています。
  • 今後宮島口周辺は、ハイクラスホテルの進出が相次ぐことで、高付加価値な観光拠点に生まれ変わる見通しです。

西表島ホテル――イノシシ猟師と学ぶ「カマイ狩猟文化体験ツアー」

南西諸島・西表島では、星野リゾートが運営するホテルにて、地域独自の自然文化や生物多様性の学びを深めるための体験型プログラムとして、今年も「カマイ狩猟文化体験ツアー」が開催されています。

「カマイ狩猟」とは――島の文化と森と人の共生

「カマイ」とは西表島の言葉で「イノシシ」を指します。島独自の生態系とともに生きてきた住民の暮らしを象徴する存在であり、狩猟はその文化の中核。ツアーでは地元の猟師であるガイドたちと森を歩き、イノシシの痕跡を探すほか、罠猟や調理の技術、自然への敬意や知恵についてリアルに学びます。

  • 実際の捕獲現場見学や狩猟道具の解説、森の生態の観察が盛り込まれた「大人の社会科見学」として人気です。
  • 「命をいただく」ことへの感謝や、島ならではのサステナビリティ観を体感でき、自然と共生する大切さを学ぶ場となっています。
  • 近年の外来種問題や、生態系バランスの維持に対する意識も高まるなか、こうした体験は西表島の未来に向けた教育的価値にも注目されています。

多様な体験型プログラムと今後の展望

星野リゾートの西表島ホテルでは、このほかカヌーツアー、ジャングルウォーク、在来動植物の観察プログラムなども展開。来島者は単なる観光では得られない、西表島の本質的な魅力を五感で味わうことができます。プログラムは年齢や体力、関心に応じて多様に設計され、地域社会との連携も進んでいます。

まとめ――星野リゾートが拓く、日本各地の新しい「体験」と地域共生

2026年夏に開業予定の「界 宮島」は、その圧倒的なロケーション、地域文化の深い体験、高品質なサービスで、広島の新名所として期待が高まっています。また、世界的ブランドの進出や西表島での環境教育型プログラムの発展など、日本の観光産業は確実に新しいステージへと歩みを進めています。星野リゾート各地の取り組みが示すのは、「場所」「人」「歴史」「自然」を活かした唯一無二の宿泊体験の創造。その先には、地域と共に生きる持続可能な未来観光のあり方が見えてきます。

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